日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
桜の下の人魚姫 (コバルト文庫 お 3-3)

ノベル大賞

桜の下の人魚姫 (コバルト文庫 お 3-3)

沖原朋美

桜の下で出会う人魚姫という幻想的なイメージから、恋と痛み、変身への願いを描く少女小説。現実とメルヘンの境界を行き来しながら、若い心の孤独を照らす。

少女小説幻想恋愛変身孤独

作品情報

桜の下の人魚姫は、叶わない願いと変わりたい心を抱えている。

集英社コバルト文庫から刊行された沖原朋美の作品。ノベル大賞受賞作として、幻想的な題材と少女小説の感情表現を結びつけている。

レビュー要約

  • メルヘン的な設定と青春の切なさを組み合わせた読み味が魅力になっている。幻想の甘さの中に、孤独や自己変化への願いが込められている。

書籍情報

出版社
集英社
発売日
2004-11-01
ページ数
205ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784086005029
ISBN-10
4086005026
価格
402 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

あなたの世界を教えて。そして、生きて——。 女子高生の沙耶と、天才ピアニストだった彗。まだ固い蕾のようなふたりの、淡い恋のゆくえ——。圧倒的支持を受けた2003年度読者大賞受賞作が、もう一つの書き下ろしストーリーとともに登場!

レビュー

  • 涙が出ました。

    少し年の離れた姉に憧れる、妹。 姉の仕事先で出会った、青年。 最初は、偶然なのかと思ったものの、 妹は、青年に、少しずつ、惹かれてゆく。 そして、妹が知ってしまった、青年の秘密。 涙無しには、読めませんでした。 「桜」のように、切なくて、どこか惹きつけられる内容と、挿絵。 何度でも、読み返したくなります。

  • ほわっと

    読者大賞受賞作の、ほわっと温かいラブストーリーです。登場人物は少ないし話も短いのですが、その分ギュッと凝縮したような中身です。年の離れた姉への憧れの心理描写も小難しくなく、心にストンと落ちてくるような素直に読める内容だと思います。書き下ろしも載っていますが、本編のほうが私は好きなストーリーです。 読み終わった後ピアノが弾きたくなりました。(弾けないですが、弾けたらいいな…と)

  • 表題作は5、もう1作は3

    表題作はなるほど読者大賞を取っただけはあると思わせるお話でした。 今流行の典型的なライトノベルからは外れていて、この作者独特の、大人びていて自分の視点を持っている少女が主人公になっています。物語の設定としてはありきたりですが、悩みどころも着地点も比較的斬新であり、かつ地に足が着いています。また物語のテンポも秀逸だと思います。読書好きの若い女性向きの作品でしょう。 もう1作は凡作です。それなりに話の筋立ても起伏がありますが、それほど読者を惹きつける要素はないと見受けました。この作者を気に入らなければ、あえて読み返すことはなかろう、というレベルです。

  • 恋愛小説が苦手な人に

    主人公・沙耶が想いを寄せる青年・彗(すい)。 その彗が抱える秘密を聞かされ、戸惑う沙耶。迷い苦しみながらも彗の秘密を受け入れる沙耶。 幾度かの擦れ違いや葛藤を経て、二人の想いが通じ合うときが訪れますが、 このシーンは涙が溢れます。(彗の言葉に泣かされました) そして読後に残る何とも言えない余韻。是非とも味わっていただきたいです。 (同時に作中で出てくるクラシックが聴きたくなると思われます) 普段恋愛小説は苦手で読まない(読めない)のです。 (読んだとしても途中で投げ出すことが殆ど)ですが 「桜の下の人魚姫」これは素直に入り込めて、純粋な気持ちで最後まで読むことができました。 全体の雰囲気も甘ったるさはなく、どちらかといえば張り詰めた印象を受けると思います。 それは心理描写に関しても言えますが、その分物語に吸い寄せられて読み進めることができる。 また文体もくどくない。だからといって軽いわけではなく、重厚さ・柔らかさ・力強さも伝わってくると感じます。 恋愛小説が苦手な方にこそオススメ。是非読んでみて下さい。。 余談ですが、この作品を読んで著者が出されている他の2作品も読んでみたくなりました。

関連する文学賞