日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
私のマリア (集英社オレンジ文庫)

ノベル大賞

私のマリア (集英社オレンジ文庫)

東雲めめ子

全寮制の名門女子校で“白蓉のマリア”と呼ばれた少女の失踪を軸に、周囲の思惑が少しずつ歪んでいく青春ミステリー。

青春ミステリー女子校失踪群像劇

作品情報

誰もが恋い焦がれた“マリア”は、なぜ消えたのか。

集英社オレンジ文庫として刊行された青春ミステリー。名門女子校で起きた失踪事件を起点に、親友、従兄、同室の友人たちの思いが複雑に絡み合っていく。

書籍情報

出版社
集英社
発売日
2024-04-18
ページ数
320ページ
言語
日本語
サイズ
10.5 x 1.7 x 15 cm
ISBN-13
9784086805568
ISBN-10
4086805561
価格
792 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

誰もがマリアに恋い焦がれていた。 殺してしまいたいほどに―― 美しい女子高生はなぜ消えたのか! 2023年集英社ノベル大賞<佳作>受賞、失踪からはじまる青春ミステリー! 全寮制の名門女子校白蓉女学院で“白蓉のマリア”と謳われる女子高生・藤城泉子が消えた。事件か事故か、あるいは泉子の自由意思による失踪か。動揺に追い打ちをかけるように、泉子の実家で放火殺人が起こり、犯人と目される大学生を15歳の少年が刺傷する事件が発生。寮で同室だった鮎子は泉子を案じ、泉子の従兄の藤城薫と行方を追うのだが、薫は泉子がすべてを仕組んだと言い出して……。 彼女がいて、私がいて、それで完璧だったはずなのに。 従兄弟、幼馴染み、ルームメイト、王子…マリアの失踪に、やがて周囲は歪み始める――。

レビュー

  • 何とも言えぬ読後感

    何とも言い表すのが難しい読後感。心に爪痕を残されました。 特に、第七章から終章は、インパクトが強く、未だ心から離れません。 惹きつけられる作品でした。また、読み返したいと思います。

  • 聖少女は死んだ

    全寮制女子高から一人の少女が消えた。籐城泉子は人柄、容貌、才能、あらゆる面で完璧で、周囲から聖少女、マリアと讃えられ慕われていた。 直後、彼女の実家が放火され、泉子の家族5人が殺され、犯人と目された人物が泉子の従弟に包丁で刺された。 寮で泉子と同室だった鮎子と泉子の従兄薫が泉子の行方を追う。その過程で明らかになっていく誰も知らない泉子の姿。 泉子の実家での愛という名の悪意なき精神的虐待。押し付けられた理想を受け入れ従順に従う泉子の苦しみ。学校でも寮でも感情を殺し続ける泉子。 泉子の心が耐えきれなくなったとき、マリアを殺すことをそそのかしたのは泉子自身か、それとも彼女が愛する人か。 罪なき者の無垢なる美しさよりも、悪魔とともに堕天し罪に染まることで美しさはいっそう眩く魅惑的になる。それこそが聖少女の死。 聖から魔へ、繊細でもろい十代の少女の心情が、たどたどしくも強いメッセージ性をもって描かれている作品だと感じました。

関連する文学賞