作品情報
永遠に世界を渡り歩く刑罰を背負った少年の、幻想的な旅の物語。
集英社 JUMP j BOOKS 刊。公式ページで、2013年7月5日発売、B6判240ページ、ISBN 9784087032932 を確認した。文学賞の世界では受賞時タイトル『流浪刑の物語』、刊行時改題『流浪刑のクロニコ』と記録されている。
レビュー要約
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幻想的な設定と、さまざまな世界での出会いを重ねる構成が作品の魅力として紹介されている。挿絵担当作家によるコミカライズ展開もあり、視覚的な世界観の広がりが注目された。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2013-07-05
- ページ数
- 240ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087032932
- ISBN-10
- 4087032930
- 価格
- 1026 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
ジャンプ小説新人賞、初の金賞受賞作を刊行! ! 永遠に世界をさまよう刑罰“流浪刑"に処せられた少年・クロニコ。彼は様々な世界で、様々な人々と出会う・・・。
レビュー
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なぜ彼らは刑を科されたのか気になって読み進めた
タイトル&イラストから推測+ジャンプなので、 てっきりバトルでもやるのかと勘違いしてました 刑という能力を使ったバトルをするでなく、刑から逃げようとするわけでもない 様々な空間に自分の意思ではなく、移ってしまう流浪刑の少年の視点で主に描かれている 少年が行き着く先で出会う少女たちも、不思議な刑を科されているが なぜこの少女は、この刑を科されているのか?どんな罪を犯したのか? 一体誰が科しているのか?どんな力で? 気になって読み進めてしまった 一定の場所に留まれない刑なので、自然と章ごとに場所や人物が変わる 私としては飽きることなく楽しめたが、コロコロと場所と人物が変わるのが苦手な人には向かないだろう 新しい空間や少女と 少女が科されている刑について少しずつ理解しはじめたと思ったら 次の空間に移動してしまう これが少年に科された刑であり 読者は断片的に流浪刑を体験することになる と思えば コロコロと空間が変わるのも何故か納得してしまうし 少年がどこかドライなのも分かる、深く誰かと交流したところで留まれないのだから 頻繁に転校を繰り返すとこういう感じになるのだろうか 行き着く場所で出会う少女との関係が、場所ごとに甘い恋愛に発展する! とかではなく 少女達の過酷とも思える刑を、出来るだけ助けようとする少年に対し 少年を歓迎する少女、無関心な少女、誘惑?しようとする少女など 特に石積みの刑の少女の話は「なんでこんな酷い地獄みたいな刑を科されるのか」と 少し悲しくなってしまったが、最初は少しドライな対応の少年が いずれ流浪していくのを理解した上で交流していく様子が良かった あと根をかじるという食事は泣けてきた.......根っこて 約束した再会は出来るのか、普通の世界なら飛行機乗ってドーンだろうが 少年の場合は再会できるかの保証は無い、というか意地悪な刑を科した者が 絶対に再会させない気すらしてくる中、二人が気になってラストまでガンガン読み進めた 再会したところで恋愛になるのかも不明だが 少女と交流が出来ても次の場所に移動してしまうのがせつないが 章ごとの少女刑の設定が練りこまれているので、新しい章が始まると 少女の性格とともに、刑の内容の重さに引き込まれた 最後まで止まること無く私は楽しめた。
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拭い去れない既視感
ジャンブノベル新人賞で初の金賞受賞作、 いったいどれほどの出来かと期待して読んだのですが、 率直な感想は、『キノの旅』の二番煎じ、のような印象です。 主人公は「流浪刑」という、いろんな世界を常に 渡り歩かなければならない運命を背負っていますが、 あまり悲壮感が感じられない。 石積刑や平行刑は「刑」として理解できますが、 「防衛刑」や「忘却刑」は刑とは言えない気が……。 また、地の文は“散文詩”のようだったり パートによっては説明しすぎで、 会話に血が通っていない印象を受けました。 もっと残酷な世界、凄まじい「業」のような中で 垣間見える希望を描いてほしかったです。 新人賞の形式が変わる前の最後の受賞作なので、 注目を集めるためのご祝儀受賞のような気がします。
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ビジュアルを固定しなければ無限の可能性がある作品
情景描写がとてもうまく、絵本のように 知らない世界を想像して楽しめる作品です。 非常に読みやすく、親しみやすい文章だと思いました。 そのぶん「文章から想起された情景をありがちな挿絵に否定されてしまう」ので、 こういった種類の本を読んでおいてなんですが、 挿絵がないか、もっとアバウトな絵のほうが合っている本だなと思いました。 展開は非常にありきたりで、 全体的にしんみりとした内省的な話が多く 緊張感や起伏がないのは気になりました。 クライマックスはわりと早めに「ああそういう話か」と想像できましたが その分「平行刑」の異物感が際立ちます。最終章とのつじつまが合わない。 この異物感をもう少し生かして、作品中で恐怖感や不安感に持っていってくれたら きっともっと引き締まった読後感になったような気がします。 その分、アレンジの余地があるので ビジュアルを固定しなければ無限の可能性がある作品だと思いました。
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クロニコ
「賞」云々より「ライトノベル」っていう分野がどのようなものか、ただひたすら 好奇心から選ばせていただきました。ライトノベルがラノベと呼ばれ軽小説で 若者(10~20代)向けというのも初めて知りました。 コチコチのアタマには最初はついていくのがたーいへん。「先取り」なので ひょっとして活字だけかもっていう心配は無用でした。ちゃんとイラスト それもステキじゃん!っていう可愛いイラスト付きのフツーの本でよかったです。 表紙裏の「樹海園」これがいいですね。「~何かを願った代償として、 逃れなれない"刑"が与えられる~」。 「流浪刑のクロニコ」「移り移ろい、再び巡り、そしてまた移ろう」 永遠に世界をさまよう「流浪刑」という刑罰を科せられた主人公クロニコは 色々な世界で色々な刑を科せられた(「積石刑」の名前の」ない少女・「観測刑」のヨミ ・「防衛刑」のヤマアラシ・「平衡刑」のムム・「忘却刑の忘却娼婦)少女達に出会いながら 何とかしようと努力しながら彼女達と心を通わせていく物語で最初はとにかくスーッとは 入ってはいけなくて。レビュアーさまのように二時間で読み終わるなんて・・ 到底出来ませんでした。 積石刑っていうか随分前にそういう刑罰があって大体同じ事を繰り返し繰り返すのは人間 最後は発狂するとか。そんな記事を思い出しながら読みました。一番面白かったのは ヤマアラシかなぁ。文字だけだと服装がどういうのか想像するのが困難。 イラストに救われました。こういう世界。とにかく発想がすごいなぁとおもいました。 今の若いひとって面白いなぁとも。深くドロドロより。程々のサラッと感が巧みって いうか。世の流れのひとつを知っているような。そんなかんじもしました。 少しづつ読んで三日かかりました。こういう世界もあったのね。 コチンコチンのアタマがすこーしは柔軟になったような。そんな気もしてます。
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巡り行き着く先にあるもの。
ボリューミーな装丁ですが完読まで2時間でした。とても読みやすく、しかし手を変え品を変えといやはや作者氏の引き出しの多さに唸りつつ、全く退屈しないまま一気に読み切ってしまいました。あとがき込みで241ページ。 たくさんの本を読まれ、言葉を磨かれた事が窺える、文章の密度に無駄を感じない表現の連鎖。しかし冷たく論理的ではないです。むしろその真逆。素晴らしくすんなりと頭に入るそれらが、読み手に場面を濃密に想起させます。映像化も見てみたいですが、自分の中との齟齬が生まれるのが怖いかも。 説明にある通りの設定ですので、話はどんなふうにでも作れそう…という印象があり、各章ともボーイミーツガールであるという前提もあるのですが、コンテスト作品のお手本とでも言うべきでしょうか、含みは持ちつつもちゃんと意味のある順番・全体で一つの筋として構成されています。なのでわかりやすい。その一方で「流浪刑」の設定は各章の方向性に自由度を与えていて、文学的であったりファンタジーに徹していたり童話的アクションであったりサイコホラー的であったり。盛り沢山です。しかし最後に感じ取れるものは、とりあえず私は共有観念でした。 今のコンペはレベルが高いね、と思いつつ、もっと名のある賞でも取れたのではないか、とまで思えて、そこが数少ない残念のひとつ。 各章の最初に挿入される挿絵がイマジネーションの後押しに多大な力を発揮していますが、私好みの絵柄でなかった。そこがもうひとつの残念。 それ以外はもう、手放しで褒めたい感じです。 大友克洋さんの作品で散見する、空間容積に関係なく閉じた世界で起きる濃密なドラマ。ああいうのがお好きなら間違いなくお薦めです。帯で乙一さんが仰ってるようにラノベではないですよね。地に足がついた「ファンタジーノベル」です。翻訳して海外でも売ってほしいくらい。 著者さんは同郷なようで、これは凄い人が出てきたなと目を見張った次第。次作は…もう出ているんですね。読んでみようと思います。
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若き才能に期待します
ジャンプ小説新人賞受賞という点に惹かれ、手に取った一冊。 同賞出身の俊英、乙一が、帯に推薦文を寄せています。 美少女系イラスト満載のファンタジー、ということで、私のようなオジサン世代は対象ではないと思われたが、今後が期待される若い世代の作品に触れてみたいという気持ちも多分にあってのチョイスでした。 私は読み始めてすぐに、これまで読んだことのない作品世界であることに気づき、その斬新さに魅了されました。 主人公の少年クロニコは、題名のとおり「流浪刑」と呼ばれる、世界を移ろわなければならないという刑を負わされている。 そのため、様々な土地を訪れるのだが、そこにも、別の刑を負わされた人々がいる。 切り出した石を積み上げ、建造物を作る「積石刑」、外敵から都市を守る「防衛刑」など…。 物語はこれらの刑に服する人との出会いと別れであり、クロニコは自らの刑の意味を探るとともに、出会った人の刑の意味についての認識を深めていくのです。 私が興味深く感じたのは、物語では「刑」と称しているけれど、それらが、私たち個人や、私たちの暮らす社会が抱える、ある種の「定め」を象徴しているように思えることでした。 だから、読者がクロニコとともに旅をすることは、私たちの生き方を考える時間でもあるわけです。 人生とは何かという、ちょっと重たいお話を読みやすい文章で綴った、どこかに優しさを感じられる物語でした。 ただ、ちょっと気になる点も。 クロニコが旅先で出会う刑を負った者が、すべて「少女」なのです。 ターゲットが若い男性であり、イラスト的にも、この方が受けは良いのでしょう。 しかし、物語展開のバリエーションを考えると、男性を登場させても損はなかったような気がします (もっとも、一人、性別不明の者はいますが)。 また、全編を通してみると、各章のエピソードは、十分に楽しめましたが、全体に関わる展開に乏しく、長編小説というよりも、連作短編集の印象に近いのが、残念でした。 後半部分に、この物語全体を引き締める、大きな仕掛けがあると、より楽しめたのではないかと思います。 ともあれ、今後は、重たくなりがちな内容を、優しい語り口で表現するという長所を活かし、作風の幅を広げていってほしいものです。
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ジャンプの読者には?
なかなか面白い本でした。 さすが「賞」を取った作品だな、と思いました。 とくにジャンプ読者だけを取り込む風でもなく、かといって 新しい読者層を狙った作品とも思えないモノでした。 言葉は悪いのですが、全体的に中途半端でもったい気がしました。 ラノベの好きな読者にとってもイマイチ読みにくいと思いますし、 その他の読者に取っては物足りないような気がします。 価格も高いように感じました。
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クロニコが様々な人々と出会い(全員女の子)
1章:名前の無い少女 2章:ヨミ(黒髪赤メガネの女性) 3章:ヤマアラシ(王女) 4章:ムム(獣耳の少女) 5章:忘却娼婦(7人の少女) 帯にライトノベルの流行とは無縁の位置にある、って書いてますが これはラノベのハーレムものの流れも汲んでいると思う それはそれで面白かったです。 表紙はクロニコくんなんですが、流浪刑(るろうけい)を受けて、世界を流浪するんですが 色々な刑を持った少女たちと出会っていくんですね。 女の子とも友達以上にはなりましたが、恋には発展しなかったので、その辺が物足りなくもあり… ストーリーは女の子の「刑」毎に人間の業が出ていて、せつなさ炸裂のいい話だったので 小中学生男子にもオススメです。 難しい用語は、ほとんど無いので読みやすいですね。