作品情報
小杉健治の『土俵を走る殺意』は、受賞歴とともに読み継がれるミステリ小説。
相撲界を舞台にしたミステリ。土俵という閉じた世界で起こる殺意を追う。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 1994-01-01
- ページ数
- 392ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784101084138
- ISBN-10
- 4101084130
- 価格
- 330 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
第11回(1990年) 吉川英治文学新人賞受賞
レビュー
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相撲メイン
ミステリとしては弱いが、相撲を中心とした青春物語としては面白い ただ妙に話が入り組んでいるので、読んでいて少し疲労感が残った あともう少し武男にも救いが欲しかった 青春物としては安心して買える作品
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相撲ファンにも、そうで無い人にも読んでみて欲しい作品
面白いです、この作品。 数少ない相撲を題材としたミステリーです。 迫力ある相撲の取り組みシーン。特にライバルである富士穂高 の造形が生きている。勝負以外に何かを求めるその姿は、現在 の角界では、タイプこそ違うが、千代大海に通じる物があるの ではないだろうか。 もっとも、千代大海が求めているのは、「笑い」なんだけどね。 物語は昭和30年代から40年代を舞台とする。集団就職で上京 してきた三人の若者を軸に物語りは展開する。大相撲の世界 に入り順調に出世を重ねる主人公の大輔に対し、武男と由子 はそれぞれの事情を抱え、不本意な生活を送る事となる。 そこに過去の事件を執拗に追う元刑事の村尾がからんでくる。 ミステリーとしての要素は弱いかも知れない。ミステリーとして 読むより、三人の若者の青春物語として読むべきだろう。 ただ、最後には意外なサプライズが仕掛けられている。 この作品は1989年に刊行されたものであるが、今読んでも 全く古さを感じさせない。作品の中で提起されている山野の ドヤ街や、日雇い労働者に対する企業の搾取などは、ネット カフェ難民や格差社会といった現代にも通じる問題である。 相撲ファンにも、そうで無い人にも、ぜひ読んでみて欲しい 作品である。
関連する文学賞
- 吉川英治文学新人賞 第11回(1990年) ・受賞