日本の文学賞

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こうばしい日々 (新潮文庫)

坪田譲治文学賞

こうばしい日々 (新潮文庫)

江國香織

『こうばしい日々』は、江國香織が少年少女の揺れる日常を澄んだ文体で描いた中編集である。表題作では、十一歳の少年の恋や遊び、家族との時間が、明るさと不安を同時に含む感覚で語られる。

児童文学少年少女日常成長

作品情報

少年少女の日々の手ざわりを、みずみずしく香り立つような文体で描く。

『こうばしい日々』は、江國香織の中編二編を収める作品集で、坪田譲治文学賞を受賞した。恋や遊びに忙しい十一歳の少年を描く表題作など、子どもと大人の境目にある感情を、平明で詩的な文章で描く。新潮文庫版は1995年刊行、192ページ。

レビュー要約

  • 少年少女の視点を甘くしすぎず、細部の感覚を軽やかにすくい取る点が魅力とされる。透明感のある文体でありながら、子どもの世界に潜む孤独や緊張も感じられる。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
1995-05-30
ページ数
177ページ
言語
日本語
サイズ
14.8 x 10.5 x 2 cm
ISBN-13
9784101339122
ISBN-10
4101339120
価格
649 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

恋に遊びに、ぼくはけっこう忙しい。11歳の男の子の日常を綴った表題作など、ピュアで素敵なボーイズ&ガールズを描く中編二編。

レビュー

  • 江国香織さんが好きです。

    江国香織さんの作品が好きなので買いました。 買ってよかったと思います。

  • 言葉から漂う空気感がいい

    なんだろう?江國さんの言葉から漂う空気感は。なんとも言えず心地よい。タイトルのように香ばしくもあるし、温かくもあるし、柔らかくもある。好きです。

  • 懐かしくてあたたかい

    帰国子女の物語とかはよくあるけど、 「こうばしい日々」のように海外にいっているダイのような 少年の物語ってそういえば読んだことなかったなぁと思って読んでました。 お姉さんと比較して、年下で順応性の高いダイの方が現地に溶け込んでいる 様子とか上手いなぁと思います。 素直に物語が入ってきて、読後感も良かったです。 汚い言葉を覚えたてだけど、まだまだ少年のダイの日常に、 女だの恋だのちょっと恥ずかしいけど興味の惹かれるモノが 登場して来る様子がとても素直に素敵に描かれていていいなぁと 思いました。 あの頃にお母さんが焼いてくれたお菓子を思い出すような 「こうばしい日々」っていうタイトルも素敵だと思います。

  • 本の題名が素敵

    登場する食べ物の表現が好きで、昔から何度も読んでしまう本。

  • だらだらしながら、アメリカ人を思う

    だらだらしながら、この本読んでます。 私のだらだらさ加減なら、この本が最適。 アメリカ人って、そうなのか~と何かとTVでアメリカが 問題となっておりますが、普通一般の上等なアメリカ人に 想いを馳せながら読んでおりました。 江国さん、す・て・き♪

  • 甘酸っぱい香り

    「こうばしい日々」「綿菓子」のふたつからなる本。 しみじみいい話です。 ほっとするんじゃないかな、と思ったり。 「こうばしい日々」の主人公はアメリカ育ちの日本人の男の子。 名前はダイ(大介)。 お母さんもアメリカナイズされていて、英語を話し、 ダイは日本の記憶なんかほとんどない。 けれど、お姉ちゃんの真由子は「美しくて歴史の深い」日本が好き。 そんなお姉ちゃんと反発したり。 そして、「日本男児」の大好きなウィル。 アメリカ人を嫌がる彼を、少しダイは理解できない。 いろんなことを、ダイは感じるのです。 ガールフレンドのジルのことも、とても気になることである。 このなかで、小さな事件として 「人種差別」の話もあったり、 アメリカという異文化で育った日本人、というテーマもあるけど、 この町で思春期をすごすダイが純粋に可愛かったり。 そういうの、江國さんのすごく上手なところだなぁと思ったりします。 「綿菓子」は結婚したかつてのボーイフレンドに恋する みのりちゃんの話。 これもすごく切なくて、あまずっぱくて、可愛い。 恋愛ってなんだろう? 恋に恋する、なんてよくいうけど、 結構このときは真剣に恋をしていた気がする。 懐かしい、甘酸っぱい恋心を思い出しちゃいました…v

  • 恋のはじまり

    小さな恋、純粋な恋、でもちょっぴり大人の雰囲気も先取りしちゃった切ない恋。 ボーイズ&ガールズの素敵な"れんあい"を描いた中編2編です。 子供の視点からの巧みな心理描写は、「神様のボート」を思い出させてくれます。 本作品執筆時、江國さんはまだ20代半ばですが、もうすでにエクニワールドの下地がしっかりできあがっていますね。 (最近の作品と比べるとややわざとらしさを感じてしまうのはまあしょうがない) 江國文学の原点に近いところが見えるのがとても楽しいです。

  • 実は大人の小説ではないか?

    この小説は大人の小説ではないかと思ってしまう。 2編の物語からなるので、 11歳の男の子と女の子のそれぞれの話があるが、 特にアメリカにいる主人公の男の子の黒人の教師が言う言葉 「一つのことを、はじめから知っている人もいるし、 途中で気がつく人もいる。最後までわからない人もいるのよ」 日本とアメリカを比べて、アメリカに批判的な姉と喧嘩する弟に対して 姉のボーイフレンドが言うせりふ 「ナンセンスだけど、でも、つまりさ、マユコは2つの文化の間にいるわけだ。 きみはアメリカ人だけどさ、マユコはちがうからね」 「それにさ マユコは女の子だよ。女が不可解でやっかいだっていうのは 日本もアメリカもいっしょみたいだけど、きみがアメリカ男ならさ、 女には寛大になってやるべきだと思うな」 なんなんだろう。この相手を尊重できること。 自分の足で立っている感じ。 果たして、私はそういうことできているのかな。 下手したら小学生のだい君やみのりちゃんより子どもかもしれません。 私にとっては大人の小説です。 子どもこれから大人になる人ももう大人な人にも読んでほしい小説です。

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