ミスター・メルセデス 上
『ミスター・メルセデス』は、スティーヴン・キングによる受賞作品。対象賞の選考で評価された作品として、作者の関心や表現上の特色が凝縮されている。
作品情報
スティーヴン・キングの受賞作『ミスター・メルセデス』。
本項目は『ミスター・メルセデス』について、受賞記録と書誌確認をもとに整理した作品情報である。識別子は受賞作そのものを収録した図書に限って採用し、雑誌号や関連記事の番号は除外した。
書籍情報
- 出版社
- 文藝春秋
- 発売日
- 2016-08-22
- ページ数
- 355ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784163905167
- ISBN-10
- 4163905162
- 価格
- 2376 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
車を暴走させて八人の命を奪って消えた殺人犯。いま退職刑事の元にそいつからの挑戦状が。異常殺人犯と不屈の男の対決がはじまる!
レビュー
-
こういうミステリ書いても、キングは読ませるなあ。もはや、頁をめくる手が止まりません。
イカれた野郎だけど頭は冴えてる殺人鬼〈メルセデス・キラー〉vs. 腑抜けた状態に陥っていたところが俄然、戦闘モードに入った有能な退職刑事ホッジズ。 のるかそるかの二人の心理戦が、ぞくぞくするほど面白いです。 ジェフリー・ディーヴァーの〈リンカーン・ライム〉シリーズのような、魔法めいた派手やかさ、度肝を抜かれるどんでん返しの面白さとは違って、B級テイストで地味なんだけど、地に足のついたリアルな肌触りの面白さを感じてます。 ページをめくる手がどんどん速くなっていってます。下巻の展開が楽しみです❗
-
自分にとって大事に思えることをする
2021年4月キングの新刊「アウトサイダー」(とても面白いです。)の中で大活躍するホリー・ギブニーが、過去に活躍したメルセデスキラー事件に触れる場面があったことから、ホリーの過去の活躍を知りたくて、これまで未読だった本作に遡ってきました。 なるほど、「アウトサイダー」でみせたホリーの武器『ハッピースラッパー(靴下にボールベアリングを入れただけの手製の武器)』は、ここで初登場したのですね。本作を先に読んでいれば、「アウトサイダー」でこの武器が登場したとたんニヤリとほくそ笑むことができたかもしれません。 これまで本作を後回しにしていたのは、「やっぱりスティーヴン・キングはホラーじゃなきゃ」という思いがあり、「シャイニング」「呪われた町」「IT」「ペットセマタリー」といったスーパーナチュラルホラーや「デッドゾーン」「ファイアスターター」「ザ・スタンド」「11/22/63」といったSF的設定の作品なら、新作が出たら飛びつくように即座に購入して貪るように読んでいるところ、キング初のミステリーと宣伝されている本作にこれまで手が伸びなかったのです。 (と言っても、過去に「クージョ」「ミザリー」といったスーパーナチュラルとは関係ない傑作も多くありますが) 「アウトサイダー」から遡る形で本作を読むと、本書で初登場のホリーが、40代とは思えない引きこもりの少女のように描かれている点に驚かされます。「アウトサイダー」では自信をもって仕事のできる、とても信頼できる有能な調査員として描かれていました。彼女も本作やその後の経験を重ねることで、隠れ持っていた能力が表に現れ、それをいかに有効に行使するか、といったことに気づいていくことになったのでしょう。 家族から、彼女は自分では何もできない、と思い込まれ、自分自身も何に対しても積極的に行動できない状態であった彼女が、元刑事ホッジスと出会い、自分にとって大事だと思えることをすることによって自身の隠れた能力が解放される場面は、一気に目の前が開かれるような解放感があり、彼女の活躍にワクワクしてきます。 一方、本作で悪役として描かれるメルセデスキラーことブレイディーは、過去のキング作品に登場する強烈な悪と比較すると、そこまで不条理なまでの純然たる悪とまではいかず、同情すべき過去を持つ弱みもみせる犯人として描かれています。 ホッジスとホリーの登場する作品は、この後2作発表されており、ブレイディという悪もさらにパワーアップするとのことで、残りの2作品もそのうち読んでみようかと思います。
-
面白いですよ
キング初(!?)のミステリー って事で買いました 単行本は重くて腕プルプルしちゃうし 文庫にしても嫁に「邪魔」って言われそうだし Kindleって便利ね こっそり買って、明細で怒られる さて あらすじは ある日の早朝、職安に並ぶ人々の列に 一台のメルセデスか突っ込んできた! 次々に轢かれてゆく 多数の死傷者を出し 犯人はそのまま逃げ去り 現場を指揮していた 担当刑事は事件未解決のまま退職 退職して脱け殻になっていた元刑事に 挑戦的な手紙が犯人から届く 「犯人を捕まえてやる」 と、息を吹き返えす いやぁ、文才がないんで 魅力が伝わらないなぁ 面白いですよ! 作中に他のキング作品を思わせる表現が あったりしてね、そんな事でも楽しめます とりあえず犬が心配 犬ー! 大丈夫か!?犬! にげてー 疾風怒濤の後半を待て!!
-
う〜ん、微妙ですね。
面白くないわけではありませんが、1冊約2,000円の本が上下巻です。 費用対効果を考えると、人には勧めません。
-
キングすごいな!!
アウトサイダー読了後、アウトサイダーで活躍したホリー・ギブニーと過去のパートナーホッジスの話が気になり読んでみました。 メルセデスキラーという犯人VS退職刑事ホッジスというお話。キングだけど、ホラーでも、SFでもなく。しかしキングらしい人物描写と息もつかせぬ展開で読む手が止まりませんでした。 目的のホリーは前半ではほぼ登場しないのと、アウトサイダーの時のイメージとはかけ離れた性格での登場で、多少びっくりしましたが、この後いろいろ乗り越えて、あの活躍があったんだなと残りの2部も大変楽しみになりました。後半のホリーもジェローム活躍は嬉しかった!! 今まで読んだキングだと、犯人というか、敵対するものは完全な邪悪、その理由には踏み込まず、とにかく邪悪として存在しているもの、という表現が多かったと思うのですが、今回は相手が人間ということで多少圧倒的な存在感としては薄かったかなと思います。かと言って面白くないわけじゃないんですが。そして人間であっても、その背景はただの背景として書かれており、今回のブレイディーもその成長家庭に問題があれど、言い訳とか憐憫みたいなものは感じさせないところは今までの悪の存在と一貫してるのかなと思いました...。 アウトサイダーにつながる過程では、超常現象的な内容にも踏み込んでいるみたいなので、この先の2部がまた楽しみです!!キングすごいな!!
-
さすがにスティーヴン・キング
スティーヴン・キングのミステリーというだけで、面白いに決まっている。そして、その期待がそむかれることはない。 退職した刑事が、未解決の事件を追う。追われる方も、最初から登場する。そこに、からんでくる人々。なんとなく、展開が見えてしまう部分もあるのだが、さすがに、そういう部分があっても、緊迫感はなくならない。
-
これ、ミステリー? でも上下巻、満喫しました!
最初にネガティブなことを書くと、商品説明の「巨匠初のミステリー」というところが釈然としません。 キングが超常現象や不可思議な事象を排し、人間同士がぶつかり合うドラマを書いたことをこのように表現しているのかなと思うのですが、この「ミスター・メルセデス」はミステリーというよりサスペンスじゃないですかね?ハードボイルドのテイストも少しあるような気がします。 肝心の内容的には、まず主人公であるホッジをはじめとする登場人物のキャラクター造形が実に巧みで、キングの底力を感じさせます。良い意味でのケレン味たっぷりな文章やストーリー展開もナイス。 私は個人的にはあまりぶっ飛んだ超常現象が出てきてしまうとちょっとついて行けなくなってしまうキング読者なのが、この「ミスター・メルセデス」は最後まで楽しめました。 強いていえばラストがちょっと??という感じではありましたが、続編の「ファインダーズ・キーパーズ」に続く通過点と思えば、これもあり。 上下巻、満喫させていただきました。
-
キングは小説がうまい
やっと読んだキングのミステリー。 導入部分からぐいぐい引き寄せられるキング節の容赦のなさ! 主人公である退役刑事と、殺人犯の両視点から語られる行動と動機の絡み合いのうまさ。 キングは小説を読ませるのがうまいなぁぁ! 読み終わると同時に下巻を開きました。
関連する文学賞
- ハメット賞 第24回(2014年) ・受賞