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歓喜の仔 (幻冬舎文庫)

毎日出版文化賞

歓喜の仔 (幻冬舎文庫)

天童荒太

『歓喜の仔』は、天童荒太による作品で、2013年の受賞・選出作として記録されている。幻冬舎の書誌情報で刊行が確認でき、作品単体の書籍として扱える。

受賞作書誌確認文学賞

作品情報

歓喜の仔は、天童荒太の受賞・選出作として書誌確認を行った作品。

『歓喜の仔』は、天童荒太による作品で、2013年の受賞・選出作として記録されている。幻冬舎の書誌情報で刊行が確認でき、作品単体の書籍として扱える。

レビュー要約

  • 書誌情報と受賞記録から、賞の文脈で評価された作品として確認できる。読者向けには、作品のジャンル性と受賞歴を手がかりに選びやすい一冊である。

書籍情報

出版社
幻冬舎
発売日
2015-08-05
ページ数
690ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784344423749
ISBN-10
4344423747
価格
968 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

誠、正二、香の兄妹は、東京の古いアパートで身を寄せあって暮らしている。父は失踪し、母は寝たきりの状態だ。多額の借金を返し、家族を養うため、兄妹はある犯罪に手を染める。やがて世界の紛争地に生きる少年たちの日々が、兄妹たちの生と響き合う……。愛も夢も奪われた仔らが運命に立ち向かう、究極の希望の物語。第67回毎日出版文化賞受賞作。

一九六〇年愛媛県生まれ。八六年「白の家族」で野性時代新人賞、九三年「孤独の歌声」で日本推理サスペンス大賞優秀作、九六年「家族狩り」で山本周五郎賞、二〇〇〇年「永遠の仔」で日本推理作家協会賞を受賞。〇四年、文庫『家族狩り』五部作を発表。〇九年「悼む人」で第一四〇回直木三十五賞を受賞。一三年本作で第六七回毎日出版文化賞を受賞。

レビュー

  • 気分爽快にはならない

    読んでて滅入る。 フィクションだと分かってても、悲しくなってくる。 だけどページは止まらない。 僕は悪い子です。

  • 悲惨で過酷な生活の中で子供たちが見出す救いとは

    上は高校生、下は幼稚園児の三人兄妹の目をそむけたくなるような悲惨、過酷な生活の描写から物語は始まる。父は多大な借金を残して失踪、母はそれ を嘆き自殺未遂、無意識の寝たきりとなっている。長男の誠は中華料理の出前や、市場でくたくたになるまで働くが、父の残した借金を回収しようとする ヤクザたちに覚せい剤の小分けの「内職」をさせられるようになる。次男の正二は、この辛苦を舐めるような生活が原因で色彩感覚を失っているが、気高い 優しさで母の看護にあたっている。まだ幼稚園の年長に通う香は、父の失踪や母の事故で嗅覚を失う。然し、彼女は霊感の強さで亡くなった人たちの姿が 見えている。この過酷な描写でこの大作(文庫で700ページ)を読み続けるのはしんどいな、と思わず唸るが、善人、悪人が次々と登場する中で、この3兄妹 の行く末を案じてどんどんページをめくることになる。この3兄弟を巡る物語と同時並行して、多分中東のどこか紛争地での子供たちのこれも過酷な生活を描 いた物語が誠の意識という形で進んで行く。現実の誠たち3兄弟の生活と多くの類似点を持ちながら、独立した物語であり、それでいて物語の後半には現 実の生活と接点や交差があるという工夫も良いと思う。世の中、悪は多くの場合善に勝つ、だが、悪は続くことはないという文中の表現にあるように、最後 は3兄妹は家族の強い絆を手繰り寄せながら、これからの人生を歩んで行くであろう。香が、幼稚園児たちに言う言葉、「むれを作っていればだいじょうぶだ よ」という言葉の温かさと強さを感じながら、読者はこの物語を読み終えるだろう。是非そうあって欲しいと思う。

  • けなげだが、妙に大人びた、3人の兄弟の物語

    この作者のさくひんは、どれも、日常からかけ離れた、物語を、読まされる、もちろん小説ならどれレもそうなのだが。永遠の仔で驚き、悼む人で、感じ考えさせられたと同じように、この作品も、驚かさせられた、世間から突き放されそうな人間の日々の業や行いが、ひしひしと伝わってくる。

  • 幼稚

    憤慨しかない。文学を真っ向から否定する文脈に辟易しかない。着眼点が良いだけに残念でしかない。幼稚な結末が見える後半から流して読むしかない。

  • 途中まではドキドキ読み進めたが、後半陳腐な結末に

    ラストシーンは1970年代の映画のエンディングのようなストレートで純粋な読んでいて恥ずかしくなるような光景で今まで時間をかけて読んできたものは何だったのかとガッカリするようなものだった。 「永遠の仔」と比べると数段劣ると思う。途中で空想の物語が入って来て、それがつまらなくてたまらない。この部分を飛ばし読みした人は相当数いるだろう。五感の1つを失った兄弟と、何かが見える妹というファンタジーも不自然だった。

  • 仔という文字になぜかしら拒絶反応してる自分もいます(笑)

    色を失った弟 霊を感じる妹 空想の世界に生きる兄 寝たきりの母の世話をしながら 兄弟が身を寄せ合って生きていく社会の片隅・・・ ごめんなさい 入り込めない世界でした なぜ入り込めないのか自分でもわからないけど どうしてもだめだった 永遠の仔は結構入り込めたんだけど あ、でも。 仔という文字になぜかしら拒絶反応してる自分もいます(笑)

  • 小説として素晴らしかった

    心に残る作品でした。天童さんの作品はひととおり読んでいますが、人はどうやって生きていくかという普遍的な問いかけとエンターテイメント性が上手く調和していたと思います。この世界のどこかにいる誠、正二、香、リートにどうか幸せな未来が待ってくれているよう祈っています。貴方達のこと、ずっと忘れないから。

  • さわやかな結末だが、さわやかな読後感は得られない

    うーん、何と感想を書けばいいのか。 日本おいておよそ考えうる最悪な環境の中で必死に生きようとする子どもたち。 その長男の空想の中で、交錯するヨーロッパの内戦中の国の子どもたち。 それが入り組みながら、話が進展する。 テーマはありふれた「家族の愛」。 その欠如と渇望が、これでもか、これでもかと執拗に描かれる。 途中で、はっきり言って読むのが苦しくなる。 ひょっとすると、自分はもう天童荒太の小説が嫌いになってしまったのではないかと、何度も自問しつつページを繰った。 読み終えても、その感覚は残っていて、ある意味でさわやかな結末であるにもかかわらず、さわやかな読後感とはいかない。 これまで彼の作品は全部読んできたのだけれど、次の作品を待ち遠しくは思わない。 でも、きっと、出たらまた読むのだろうとも思う。

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