作品情報
沖縄返還と日米安保体制は、中島琢磨の受賞・選出作として書誌確認を行った作品。
『沖縄返還と日米安保体制』は、中島琢磨による作品で、2013年の受賞・選出作として記録されている。有斐閣の書誌情報で刊行が確認でき、作品単体の書籍として扱える。
レビュー要約
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書誌情報と受賞記録から、賞の文脈で評価された作品として確認できる。読者向けには、作品のジャンル性と受賞歴を手がかりに選びやすい一冊である。
書籍情報
- 出版社
- 有斐閣
- 発売日
- 2012-12-19
- ページ数
- 406ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784641049994
- ISBN-10
- 4641049998
- 価格
- 5864 JPY
- カテゴリ
- 本/社会・政治
沖縄返還交渉の全体像に迫る 佐藤榮作政権が沖縄の施政権返還を実現する過程の全体像を,返還に向けて奔走した政治家,官僚,学者が果たした役割や論点の推移に着目し,日米の公文書資料,日記・回想録,そして当事者・関係者へのインタビューなどの史資料を用いて,明らかにする。 ※『東京新聞』2012年12月21日付・朝刊3面の「本の現場から」欄で,担当編集が本の紹介をさせていただきました。 「沖縄が日本に返還されて40年目の今年,関連書の刊行が相次いだ。その掉尾を飾る,気鋭の政治史学者渾身の著。 日本側の返還構想と対米交渉の全容,二元外交の展開などの分析を通して,返還交渉過程を再構成。 政治家,官僚,学者が織りなす沖縄返還交渉のドラマを,ぜひとも味わってもらいたい。」
レビュー
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若手研究者による読み応えのある良い学術書
佐藤栄作政権時の沖縄返還交渉の軌跡を、最近公開された外交文書と当時の関係者とのインタビューを基に鮮明に再現する。 ややもすれば、この種類の本は、公文書の切り貼りのような味気ない記述の連続となりがちだが、この本は、ちょっとしたワクワクした気持ちをもって読み進める、ちょっとした読み物となっている。 といって、学問的な精緻さは全く犠牲にされておらず、毎日出版文化賞とサントリー学芸賞を受賞したのも納得できる本である。 学術書はこうであって欲しい。 沖縄の返還。 今は歴史となってしまったが、ベトナム戦争という現実の戦争を遂行中の米国との交渉によって、領土を取り戻すことは決して容易ではないことは想像に難くない。 加えて、この本には詳しく触れられていないが、当時は、いまだ左翼運動や学生運動が活発で、安保闘争、ベトナム戦争反対の嵐が吹き荒れていた。 「核抜き本土並み」(沖縄への核兵器配備を認めず、沖縄駐留米軍に関する特別協定を締結することなく、日米安全保障条約の仕組みをそのまま沖縄にも適用する)という返還の態様も、ほぼ不可能と思われていたにもかかわらず、外務省の中堅官僚のイニシアティブで交渉の基本方針となる。 佐藤総理の強いリーダーシップと交渉担当者の全力の努力があってこそ成り立った交渉であったと思う。 その背骨には、沖縄における米軍の存在が日本及び極東の安全保障にとって不可欠に重要であることを認識しつつも、沖縄をできるだけ本土と同じ形で取り戻さなければならないと決意する強いナショナリズムがあったと思う。 その一方で、現在の沖縄を省みると、1971年から我々は沖縄について一体何を成し遂げたのか。 我々にとって今も現在進行形である沖縄の問題を考えるためにも良い本であると思う。
関連する文学賞
- 毎日出版文化賞 第67回(2013年) ・受賞