日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
姉(かのじょ)と妹(カノジョ)の下着事情。 (GA文庫)

GA文庫大賞

姉(かのじょ)と妹(カノジョ)の下着事情。 (GA文庫)

柚本悠斗

服部三姉妹と幼なじみの少年を中心に、思春期の距離感とフェティッシュな騒動を描く青春ラブコメ。受賞作は刊行時に改題され、シリーズ第1巻として展開された。

青春ラブコメ姉妹幼なじみ思春期の距離

作品情報

三姉妹との近すぎる日常が、少年少女の関係を少しずつ揺らしていく。

受賞時タイトル「姉妹と幼馴染の下着事情。」は『姉と妹の下着事情。』として刊行された。書店データで第1巻の紙書籍 ISBN を確認し、ISBN-13 から ISBN-10 と ASIN を補完した。

レビュー要約

  • 公的な書誌情報と受賞記録を中心に確認した。作品の位置づけや刊行形態が明確で、紹介文は出典の要旨をもとに再構成している。

書籍情報

出版社
SBクリエイティブ
発売日
2015-09-12
ページ数
304ページ
言語
日本語
サイズ
10.5 x 1.5 x 15 cm
ISBN-13
9784797384871
ISBN-10
4797384875
価格
340 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

「我が妹、羽織の婿になってくれ! 」 胸を愛し、下着作りに青春を捧げる高校生、創真彰人はある日、服部振袖から永久就職を勧められる。 「なんで!? 僕は羽織さんの胸を触って下着を作りたいだけなのに! 」 そんな時、彰人は服部姉妹の三女、七緒と出会う。しかも勢いで胸を鷲掴みしてしまって……!? 最悪な出会いの二人。しかし七緒は彰人にまさかの取引を持ちかけた。 「織姉の胸を触れるようにしてあげる。だから、私にも協力して」 「まずはキミの胸から――痛い! 」 そして始まる取引関係。やがて彰人は姉妹の異常に巻き込まれて――。 三姉妹に翻弄されるGA文庫大賞《奨励賞》受賞の青春煩悩系ラブコメ!

投稿作「姉妹と幼馴染の下着事情。」で第7回GA文庫大賞《奨励賞》を受賞。 改題し、本作「姉(かのじょ)と妹(カノジョ)の下着事情。」でデビュー。

レビュー

  • 未熟ながらも直向に夢を追う少年少女たちの姿を描いた良作青春グラフィティ。イロモノと侮る無かれ!

    GA文庫大賞「奨励賞」受賞作 物語は主人公で高2の春を目前に控えた創真彰人が学校の被服室で自分の作り上げたドレスを前に 「はたしてこのドレスにはどんなブラジャーがふさわしいだろうか?」と悩んでいる場面から始まる 目視で女性の正確なスリーサイズを計測する目で採寸すらする事無くこのドレスを着せる為に選んだ相手、 代々続く服部呉服店の次女、服部羽織を呼び出した彰人の目的は市販品ではない、羽織専用の完璧なブラを作るために 羽織のおっぱいをいかにして触らせてもらうか、という事に彰人は悩んでいた そうこうするうちに電話で呼び出した羽織が被服室にやってくるが、その後ろから羽織の姉で生徒会長を務める振袖が現れる 呼んでもいない生徒会長が何でこの場所に?と困惑する彰人に構う事無く、突然「創真には服部呉服店の婿の席を用意しよう」と言い出す振袖 一方的に話を進める振袖に対し抗弁しようとする彰人だったが、武芸百般の振袖が怖く、キッパリと断る事ができない 一方的に話をした振袖が去った後、ドレスを羽織に着て貰った彰人は学校の制服以外和服しか着た事が無い羽織から 「夢が叶いました」と感謝の言葉を受け取った上で彰人の夢は何かと問われ「羽織さんの胸を触らせてほしい」と答えてしまう 自分の口にした言葉のヤバさに気付いた彰人だったが、勢いは止まらず「究極のブラを作りたい」という自分の夢を語る事に 「始業式の後、部室で答える」と言い残して羽織が去り、やがて迎えた新学期。部室に向かった彰人はそこに 髪形を変え、数日のうちに胸がさらに成長した羽織の姿を目にしたことで舞い上がり、「一緒にドレスを完成させよう」と羽織の胸に手を伸ばすが 「何してんのよ、この変態!」と引っ叩かれる、相手は羽織ではなく、服部三姉妹の三女・七緒だったのだ 一気に学校で変態扱いされる事になった彰人だったが、意外にも数日後に七緒が叩いた事を謝りに来た 女性の胸に尋常ならざる関心を持つ彰人相手に振り回される七緒だったが、「もう一度織姉に胸を触らせるよう頼んでみてもいい」と言い出し その上で取引内容を秘密にしたまま自分に協力しろ、と持ちかけてくる… まずはレビュアーとして反省しなければならない。これまで散々「GA文庫の新人賞はカンボジア並みの地雷原だ」などと 偉そうにぬかした挙句、今回も「GAの新人賞だし、タイトルもイロモノっぽい。どうせ大した事は無かろう」と レビュアーにあるまじき予断を持って臨んだ事を猛省しなければならない…間違いなく、これは良作です 話の方は女性の美は胸にあると確固たる信念を抱き、その美の象徴である「おっぱい」の美を完成に導く オーダーメイドの「究極のブラジャー」作りに夢を見るく少年、彰人が服部呉服店の三姉妹、長女の振袖と 三女の七緒の不仲を知り、その原因となっている七緒の「モデルになりたい」という願いを応援しながらも その夢を追う妹に冷たく接し、呉服店の娘として失格であるかのごとく扱う姉との拗れきった関係を解きほぐし、 姉妹にあるべき仲睦まじさを取り戻そうと奮闘する姿が中心となって描かれている 「おっぱい」の連呼(これは凄い、僅か4ページのプロローグだけで15回も「おっぱい」という文字が出てくる!)や 七緒に「恋愛感情のベクトルが胸に向いているとでもいうの!?」と問い詰められて「だからそう言っているじゃないか!」と 堂々と答える彰人のキャラに押し流されそうになるけど、話の軸となっているのはあくまで「夢を追うこと」である 彰人の「究極のブラ作り」という夢も七緒の「モデルになる」という願いも決してぶれる事無く真正面から描ききっている その上で妹の夢を下らないと断じ、夢を追う妹を姉妹とは思えないぐらい冷たく扱う長女の振袖に最初はビビっていた彰人が 「姉が妹の夢を馬鹿にするな!」と同じ夢追い人としての誇りから立ち向かうに至り、、 三姉妹の不仲の原因となった思いのすれ違いまできっちりと一冊で纏め上げているストーリーの構成は見事としか言いようが無い 特に最初は彰人のアホな勘違いによる「お触り」で第一印象が最悪になりながら、最強の姉に自分の夢を馬鹿にされて 何も言い返せない自分に代わって立ち向かって行った彰人に徐々に信頼を寄せて行く七緒の変化の描き方も丁寧で ラブコメ作家としての作者のセンスの良さをうかがわせる。長女の振袖に散々な扱いを受けながらも、姉たちに比べて 何の取り柄も無い自分がモデルを目指す理由や、その切っ掛けとなった過去の出来事を語るなど、少しずつ信頼を寄せ始め、 特に自分の所為で謹慎処分を食らった彰人が謹慎期間中に仕上げたオーダーメイドの下着を渡された七緒が 彰人の想いに応えるかの如く勝負の舞台であるオーディションの舞台で見せた大胆な選択とその裏に透けて見えた覚悟には 大いに感動させられた 基本的にコメディータッチではあるのだけど、要所要所で照れる事無く、夢に向かって真剣勝負な少年少女の 姿を描いていることで読後感も非常にさわやかである。夢に向かって生きる事の素晴らしさを描くだけでなく、 夢を追う様な生き方に対する周りの目の厳しさやそう簡単に夢が叶わない厳しさも描いているからこそテーマに厚みが生まれる 特に主人公の彰人も未熟ではあるが、熱さも真摯さも兼ね備え本職である姉には適わない未熟さはありながらも 下着を作る者としての自分の至らなさを自覚するなどライトノベルの主人公に必須ともいえる「成長」を見せたり オーディション本番を前に夢が叶わないかもと弱気になり「けど……あんたが作ってくれたブラジャーで落ちたなら仕方ない。きっとそう思えるの」 と予防線を張る様な事を言いながら彰人にブラジャーを作ってくれと頼んできた七緒に甘い顔をせず、同じ夢を追う者として 「何だよそれ。僕が作ったブラジャーで落ちたならしかたない?落ちた理由に他人を使うなよ。そんな理由なら僕は絶対に作らない」 と厳しい言葉をぶつける辺りも甘さ控えめで実に良い。新人作家でありながら夢を追う事が決して綺麗なだけではない、と言い切るだけの 覚悟を見せる辺り、「甘いだけの物は書かないよ」という並々ならぬ作家性の強さが窺えて今後に大いに期待を持たせてくれる 一見イロモノではあるが、その実どうしようもないほどに若人が泥まみれになりながら真っ直ぐに夢を追う姿を描いた清清しい一冊 何もかもがうまく行き過ぎる最近のライトノベルの展開に満足できない方にお勧めしたい七転び八起きの物語 こういう新人賞受賞作品が出てくるあたり、GA文庫が化けつつあるのかとレーベルに向ける目が変わってきそうな良作であった

  • 意外としっかりしたストーリー早く続きを読みたい

    きれいなブラジャーを作りたい高校生の話 GA文庫を受賞しているので新人なのですが意外としっかりした文脈で わかりやすい表現で良い作品になってます。 あらすじはシンプル呉服屋の3姉妹の次女羽織のブラジャーを作りたくて 純白のドレスを作ります。 また、呉服屋の3姉妹のため、跡取りとして次女との結婚を迫る長女 そして、3女は少し不器用で物議をかもすというストーリーです まずこの主人公がしっかりしていていいですね。方向が少しずれているのも良いです。 そして3姉妹が良い味出してます。しっかりしている長女も最後には違う方向に しっかりしすぎて面白いです。 続きがある雰囲気で終わっているこのラノベ バストを触っているものの エッチでない点も良いかと思います。 とてもお勧めです

  • 表現が悪いが、「劣化版・変猫」

    「世界中の女性の胸を自分の作ったブラジャーで守りたい」という夢を持った男子高校生が、 老舗呉服店の三姉妹のトラブルに巻き込まれていく話。 「変態的な信念を持った主人公が、冷徹な姉からその妹を守る」という構図を見ると、 MF文庫の「変態王子と笑わない猫」を思い出してしまい、そのイメージは超えられなかった。 正直、面白さ、作品の完成度を客観的に見れば、「変猫」とそんなにレベルは変わらないのだけど、 やっぱり先に出した物のほうが印象、評価は高くなってしまう。 また、どうしても主人公の信念に共感できず、「ただの変な人が無理してヒーロー気取りしているだけ」 という印象が最後まで拭えなかった。 「え? 何でいつも胸のことしか考えていない変態が、急にこんな格好良い台詞を言えるの?」 と疑問に思ってしまうシーンが多数。 …まぁ、「そういうラノベっぽい設定が受け入れられないのなら、そもそもラノベを読むなよ」 と突っ込まれたらそれまでですが。

  • 熱い変態(常識も持ってるよ)の物語

    「胸を好きになったことはあるが人を好きになったことがない」、熱いバスト愛を持った主人公が、その思いから来る夢を周りから理解されず、しかしその夢に理解を示してくれる姉妹と出逢い、変わっていく話 まあぶっちゃけ主人公は変態と呼んで良いと思うが、一般常識もそれなりに持ちあわせているためにナンセンス物にはならず、姉妹の相談に真摯に向き合う様がテンポ良く描かれ、違和感なく読み進めることができる 胸に対する熱い思いの割に、女性関係においてはありがちなハーレム鈍感系で終始しているのが残念 ストーリーとオチは悪くないが、ラストが微妙で、1巻における主人公の成長(?)も具体的には描かれずに終わるため、2巻以降でその辺りがしっかり描かれることを期待 熱い信念を持った変態の話は好みが分かれやすいが、この作品は共感を得やすい良作と言えると思う タイトルでキワモノを予想していたが、読んでみて良かった

  • 正しいタイトルは『ブラコン』

    レビューを参考にしながら1、2巻を購入した感想です。 読みやすいけど全体的にインパクトに欠ける内容でした。 主人公は確固たる信念を持った変態ですが、鈍感系とはまた違った苛立ちを覚える性格なので共感が持てません。 一方ヒロイン側ですが沢山出てくるもののキャラ付けが弱くこちらも魅力を感じません。 例えばメインヒロインである三姉妹のうち長女は変猫の鋼鉄さんの劣化版といった具合…正直ラノベを読んで書いたラノベですよね、これ。 早々に訪れるハーレム状態や主人公をめぐるヒロイン同士の争いもニヤニヤ出来ませんでした。 大筋として奇をてらわず長女が巨乳で3女が貧乳という設定だったらもう少し楽しめたと思います。 次女は…いらないかな。 続刊で化けることを期待しますが、美人女教師だとか婦人警官だとか3姉妹の母親登場…なんて展開だったらこの作品終わるかも。 化けるどころか3巻で打ち切りENDでした。

  • タイトルのイメージから、いい意味で騙された。ラストまで一気に読める良作。

    主人公は「胸」に対してただならぬ思いをもっています。 ただ「変態」というわけでなく、純粋な気持ちからきているものなので 読んでいて気持ち悪さは感じられません。 物語は主人公が所属している部活と それに関わる姉妹が話の中心です。 タイトルからは想像できませんが 「胸」を通して、主人公が 崩れていた姉妹の絆を取り戻すために力を尽くすお話です。 主人公の姉や幼馴染の存在などが いいアクセントになっていて 最後までスラスラ読める作品かと思います。

  • 人様に覧られるのは気恥ずかしいタイトルですが・・・

    極めて特殊な思考(嗜好)の主人公ですが、なかなかよいやつであり、読後感は微さわやかでした。 個人的には次女押しです。続きが楽しみです。

  • 3巻で終了なんですね。

    文章自体は、読みやすく結構好きでした。主人公が、人間的にできていて、村上凛先生の萌えよペンの主人公みたいでしたねと、個人的にかんじました。 40代ぐらいの人はご存知かも知れませんが、設定が、弓月光先生の「甘い生活」ににている箇所が多いんですよね。・・・(@_@) 主人公の江戸さんは、pixyの下着デザイナーで、魔法の手を持っています。 また、服の上からでも女性のスリーサイズが分かります。 彼に関わった女性は彼への協力をいといません。 彼に実家は、創業何百年の呉服屋です。 「甘い生活」が気になった方は、今はグランドジャンプでシーズン2が始まっていますので、御覧いただけると思います。 かく言う私も、1巻から読み返してしまいました。 だからと言って、下着事情がつまらないかというとそうではなく、面白いと思いますので、是非、一読を勧めます。 3巻は、まだ読んでいませんが、終わりなんですね。 非常に残念です。

関連する文学賞