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笑わない科学者と時詠みの魔法使い (HJ文庫 う 2-1-1)

HJ文庫大賞

笑わない科学者と時詠みの魔法使い (HJ文庫 う 2-1-1)

金子兼子

受賞時の「オセロー」を改題して刊行された、物理学と魔法を組み合わせたファンタジー。物理を学ぶ学生が教授から少女を託され、儀式をめぐる危機のなかで論理と魔法の接点を探る。

魔法物理学論理少女を守る物語

作品情報

理詰めの思考と魔法の神秘が交差する、化学反応のようなファンタジー。

『笑わない科学者と時詠みの魔法使い』は、金子兼子名義の受賞作「オセロー」を内堀優一名義で刊行したHJ文庫作品。大倉耕介と咲耶を中心に、時を読む魔法と追難の儀式をめぐる事件が展開する。

レビュー要約

  • 魔法を理屈で扱う設定を面白がる声がある一方、謎の回収や続編への期待を残す構成を物足りなく感じる読者もいる。題材の組み合わせは印象に残りやすい。

書籍情報

出版社
ホビージャパン
発売日
2010-04-01
ページ数
254ページ
言語
日本語
サイズ
10.7 x 1.2 x 14.8 cm
ISBN-13
9784798600338
ISBN-10
4798600334
価格
681 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

「一言でいうなら魔法使いですかね」そんな言葉と共に、物理学を修める学生・大倉耕介が教授から託されたのは、咲耶と名乗る女の子だった。謎の儀式『時詠みの追難』をめぐり、命の危機に晒されていた咲耶。耕介は論理的思考を積み重ね、彼女を守る最適解にたどりつけるのか!? 物理と魔法が手を結ぶ化学反応ファンタジーを観測せよ!!

レビュー

  • 平凡な

    魔法X物理という対比が効いた現代ファンタジー、 あるいは伝奇ものってトコですが、、、微妙かな。 つまんないと言う程ではないが平凡なんだ。 魔法やら妖術やら相手に物理の知識で対抗する ってアイデアは悪くはないと思うが、、、 魔法という擬似科学にも 物理というモノホンの科学にも知的感動をそそられなかった。 地の文がつまらないって事かもしれない。 ヒロインはまあまあ魅力を感じたけど 主人公は感情表現ができないキャラの割に 至って普通の性格なので単なる優等生のつまらないキャラになってる。 「笑わない」事が特徴ならむしろダークな性格にすべきではなかったか。 世間知らずのピュアな魔法使いヒロインと 世間嫌いの暗い科学者主人公が恋に落ちる話にすれば良かったのに。

  • ここまで頼りになる主人公も珍しい

    理系男子大学生と魔法使いの少女によるボーイミーツガールな物語です。こういう異性との同居ものにありがちな「お約束」が見られないなど下手に萌えやらお色気やらに走らないのは個人的には好感が持てます。そういった展開に食傷気味の方は手にとってみるのもいいかもしれません。今後、そういう展開になる可能性は零じゃないのですが。 主人公の大学生は、とある出来事により表情を用いての感情表現を行うことができません。ですが、もちろん無感情というわけではなく、むしろ人を心から思い遣れる性格です。感情が表に出ないためか、常に動じない、非常に落ち着いた雰囲気が漂っていますね。(そんなことは無いのですが。)ただ、そういった姿が重い問題を抱えている少女にとってはとても頼りになるのです。ラノベにおける男の主人公というのは、人との出会い(大抵はヒロイン)で何かが変わり、男気を見せたり、なけなしの勇気を振り絞って敵に立ち向かったり、トラウマを克服したりするといったものだと思います。(もちろん十代の主人公が登場するものばかり読んでいますから多少の偏見はあると思いますが。)ですが、この主人公は過去の出来事からすでに自分なりの「答え」を見つけ出しています。そして、「自分」というものが全くぶれず、苦しむ少女に対して当たり前に手を差し伸べられる。また、誰かを助けようとする人間にありがちな相手の意思をある種無視してしまう「強引さ」というものも彼には見受けられません。あまり見ないタイプなのですが、こういうのもいいですね。世間知らずな少女との掛け合いもなかなか面白い。 残念な点を上げるとすれば、展開が少々早すぎることでしょうか。時間をかけて仲を深めるのが一番というわけでもないですが、それにしても急すぎるという印象は受けました。また、主人公とヒロインにスポットを当てすぎていて、他の登場人物が生かしきれていないとも感じました。その辺りが改善されるとなおよくなると思います。 長々としたレビューになってしまいましたが、参考になれば幸いです。

  • 中々面白かった

    物理を専攻する大学生が預かる 事になったのは、魔法使いの少女…。 この紹介だけ見ると、ただ登場人物がドタバタと騒ぎ、擬音と改行がやたら多い、昨今流行りの小説に感じるが、人物や世界が描かれていて、かっちりと出来上がっている。 主人公の女友達もステロタイプかと思いきや、笑顔の下に苦しみや覚悟を抱えていて、深みがあり、また、主人公もきちんと行動・思考に筋が通り、常に冷静で個人的には結構好きなキャラクタだった。 魔法使いの少女に迫る危機と、[敵]が緊迫感に欠け、あまり迫力がないのと、やや尻切れトンボで終わっているので減点させて頂きます。 続編を待っています。

  • 物理である必要性はないかも

    物理を学ぶ大学生、大倉耕介は指導教官から一人の少女を世話するバイトを斡旋される。彼女の名前は咲耶といい、精霊を介して魔法を使う魔法使いだ。 昔の出来事から感情表現が表に出なくなってしまっている耕介だが、他人にやさしく、よく人を気遣う。一方、咲耶は『時詠みの追難』と呼ばれる魔法に関する問題を抱え込み、優しくしてくれる人を頑なに拒絶する。しかし、そんな彼女の築く心の壁は、当たり前に接する耕介の言動と、彼の友人である野々村あすみの親しみによって崩れていく。 だが彼女が抱える問題は本質的に解決したわけではなく、彼女を利用しようとする人々の包囲網は徐々に狭まっていた。 一対一の対話によって展開する場面が多い気がする。三人以上が同じ場にいる時でもその傾向があると思う。スポットライトが当たっている人しか話してはいけない、という感じ。 表紙や煽りを見ると、白と黒、魔法と物理という対立項が物語の中心にあるという印象を受けるが、読んでみると対立できるほど物理の存在感が濃くなかった。特に、24〜25ページあたりの記述からは、物理に対する愛を感じることはできなかった。それに、物理というよりは化学という感じがする。 一応最後の方に、魔法と科学の関連性に基づく解決が図られるのだが、水の精霊についてあのような解決がされるのなら、火の精霊は一体どう解釈されるのだろう?樹木の精霊はともかく、火の精霊は登場させないか、あるいは表現を変えた方が、解釈の一貫性が保たれた気がする。

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