鳥の夢の場合
駒田 隼也
シェアハウスに住む初瀬と蓮見、そして一羽の文鳥。ある日、同居人の蓮見が「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」と頼んでくる。夢と現、過去と現在、生と死が溶け合う独自の文体のなかで、初瀬が決断するまでの五十五日間を描いたデビュー作。第68回群像新人文学賞受賞作、第173回芥川龍之介賞候補作。
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駒田 隼也
シェアハウスに住む初瀬と蓮見、そして一羽の文鳥。ある日、同居人の蓮見が「おれ、死んでもうた。やから殺してくれへん?」と頼んでくる。夢と現、過去と現在、生と死が溶け合う独自の文体のなかで、初瀬が決断するまでの五十五日間を描いたデビュー作。第68回群像新人文学賞受賞作、第173回芥川龍之介賞候補作。
朝宮 夕
葬儀関係のプロ集団「株式会社C・F・C」に新入社員の東雲が配属された。事故・事件・自殺など損傷の激しい遺体を専門に扱う「二課」に所属する五人の納棺師たちは、それぞれ深い喪失を抱えながら、遺体を生前の面影に復元する仕事に全力を尽くす。「なぜ命を絶ったのか」「遺された者はどう生きるのか」——死と向き合い続けることで、やがて彼らは明日を生きる微かな光を見出していく。
青木 哲夫, 青木 倫子
二人の作家の運命的な邂逅のドラマ それぞれの生い立ちから二人の出会いまでの自伝的な作品を対置していて興味が尽きないが、それらから見えてくるのは、二人の作家に共通した自然への深い畏敬の念、さらに人間の営みへの慈愛に満ちた眼差しである。(文芸評論家・勝又 浩)
朽木祥, ささめやゆき
戦時下の広島で暮らす少女が不思議な子ぎつねと心を通わせる児童文学。穏やかな日々と原爆による喪失を、彼岸花の鮮やかなイメージに重ねて描く。
八火 照, 岩本 ゼロゴ
デジタルとディストピアの語彙を織り込みながら、対立する世界の接点を追うライトノベル。構造の硬さと疾走感が同時に立つ。
右弐 沙節, あおあそ
王道の剣と祈りのモチーフを、軽妙さと抑制された切実さのあいだで組み立てるファンタジー。善悪の輪郭をすぐには決めない。
若林 哲哉
山吹の散り浮く沢に漱ぐ 美しく端正な句の姿、抑制されつつもしのびやかに匂い立つ感傷、年齢相応の瑞々しい抒情。 あらためて哲哉くんの神経の細やかさに感心した。 村上鞆彦(「南風」主宰)
明里 桜良
就職を機に母の実家で一人暮らしを始めた地方公務員のひらりは、母の家系が代々天狗に願掛けをする「ナカヤシキ」の末裔であることを知る。喋る穴熊の夜三郎や天狗の飯野ら不思議な生き物たちとの交流を通じて自らの役目を自覚するようになるひらり。そんな折、大型台風が豊穂市を直撃し、試練の時が訪れる。日常と非日常が交差する田舎の里を舞台に、消えゆく伝統の姿と現代の公務員の奮闘を描く新感覚ファンタジー。
神宮寺 文鷹, MAIRO
応募時のタイトル「君の電波にノイズはいらない」から改題された本作は、第31回電撃小説大賞の金賞受賞作。「私、世界を救わないといけないから」という妄言を口にする孤高の電波美少女・貴家雲雀と、普通を目指す無感動系高校生・楠木将臣が、罰ゲームの嘘告白をきっかけに恋人関係になるラブコメディ。周囲から孤立していた雲雀と付き合ううちに、将臣はその妄想話に確かな「根拠」があることに気づいていく。嘘から始まった想いが本物に変わっていく、ちょっぴり電波な恋物語。
君野 新汰
16世紀の神聖ローマ帝国を舞台に、法学の元大学教授ローゼンが旅の途中で魔女裁判に遭遇する。水車小屋の管理人を魔術で殺したとして告発された少女アンの無実を信じたローゼンは、論理と法学的思考を武器に魔女裁判と対峙する。迷信が支配する時代に理性で立ち向かうリーガルミステリー。