日本の文学賞

← ホームに戻る

原田 正純

はらだ まさずみ

Harada Masazumi

プロフィール

性別
男性
生誕
1934-09-14 (鹿児島県さつま町)
死没
2012-06-11 (熊本県熊本市) 77歳
国籍
日本
言語
日本語

経歴

職業
医師, 教授, 作家, 研究者
活動期間
1959年〜2012年
所属
熊本大学, 熊本学園大学
影響を受けた人物
宇井 純, 濱元 二徳, 坂本 フジエ, 坂本 しのぶ
影響を与えた人物
水俣病研究・環境公害問題に関わる後続の研究者や活動家

学歴

熊本大学
医学部 / 医学科
学位: 医学士
期間: 1955-1959
卒業年: 1959
国: 日本
熊本大学
大学院医学研究科 / 神経精神医学
学位: 医学博士
期間: 1959-1964
卒業年: 1964
国: 日本
1964年に胎児性水俣病に関する学位を取得

受賞歴

大佛次郎賞
1989
対象作品: 水俣が映す世界
主催: 大佛次郎賞選考委員会
結果: 受賞
吉川英治文化賞
2001
主催: 吉川英治文化賞選考委員会
結果: 受賞
朝日賞
2010
主催: 朝日新聞社
結果: 受賞
KYOTO地球環境の殿堂
2011
主催: KYOTO地球環境の殿堂選考委員会
結果: 殿堂入り

受賞・候補エディション

大佛次郎賞 1回登壇
  1. 受賞作: 水俣が映す世界

    『水俣が映す世界』は、原田正純による受賞作で、題名が示す人物・場所・出来事を手がかりに、人間の選択や時代の空気を描く作品である。物語性のある作品では登場人物の関係と転機を、評論・ノンフィクションでは対象への観察と論点の積み重ねを軸に読ませる。

    『水俣が映す世界』は、受賞時代の問題意識と著者の視線が交差する一作である。

    時代と個人記憶社会人間関係

作品

代表作

水俣病

1972年 ノンフィクション・医学

水俣病の臨床と疫学的側面を概説し、病態や被害の実態を専門的かつ一般向けに解説した入門的著作。

水俣病有機水銀中毒臨床疫学

水俣病にまなぶ旅 水俣病の前に水俣病はなかった

1985年 ノンフィクション・ルポルタージュ

水俣病の歴史と現場を巡りながら、被害の背景と社会的影響を描いた記録的著作。

公害歴史記録被害者の声

水俣が映す世界

1989年 評論・ノンフィクション

水俣病を通して環境と社会の関係を広く論じた評論集。1989年刊行で大佛次郎賞を受賞した代表作の一つ。

環境問題社会批評倫理

金と水銀 私の水俣学ノート

2002年 論考・回想録

水俣病研究における観察と考察をまとめた私的ノート。社会経済的要因と環境汚染の関係を論じる。

環境汚染社会経済研究者の視点

豊かさと棄民たち 水俣学事始め

2007年 社会評論

豊かさの裏側に生じる犠牲や見捨てられた人々の問題を、水俣の事例から論じた著作。

経済と被害社会的排除公害と政策

宝子たち 胎児性水俣病に学んだ50年

2009年 ノンフィクション・回顧録

胎児性水俣病患者とその歴史を追い、被害者の視点から学んだ教訓をまとめた回顧録的著作。

胎児性水俣病被害者史人権と医療

全著作

  • 水俣病
  • 水俣病にまなぶ旅 水俣病の前に水俣病はなかった
  • 水俣が映す世界
  • 水俣・もう一つのカルテ
  • 水俣の視図 弱者のための環境社会学
  • 炭じん爆発 三池三川鉱の一酸化炭素中毒
  • 慢性水俣病・何が病像論なのか
  • この道は
  • 水俣病と世界の水銀汚染
  • 裁かれるのは誰か
  • 胎児からのメッセージ 水俣・ヒロシマ・ベトナムから
  • 炭坑の灯は消えても 三池鉱炭じん爆発によるCO中毒の33年
  • 金と水銀 私の水俣学ノート
  • 環境と人体 公害論
  • いのちの旅 「水俣学」への軌跡
  • "負の遺産"から学ぶ
  • 豊かさと棄民たち 水俣学事始め
  • 水俣への回帰
  • 宝子たち 胎児性水俣病に学んだ50年
  • 油症は病気のデパート [カネミ油症] 患者の救済を求めて

翻案

  • NHK ETV特集「原田正純 水俣未来への遺産」

作風・主題

文体
学術的で論理的だが市民にもわかりやすい平易な文体現場と被害者の視点を重視する記述
頻出モチーフ
被害者の証言と臨床環境と社会の相互関係公害責任と倫理

健康

  • 急性骨髄性白血病
    2012年(末期、入院と治療ののち退院後自宅で死去)
    治療を受けたが6月に退院後自宅で死去し、活動は終了した。

評価・遺産

原田正純は水俣病研究の第一人者として、臨床的観察と社会運動の橋渡しを行い、被害者の視点から環境公害問題の解明と啓発に努めた。著作や国際会議での発言を通じて国内外に問題を広め、後続の研究者や活動家に大きな影響を与えた。

資料所蔵先

  • 熊本学園大学水俣学研究センター

大衆文化への影響

  • マンガふるさとの偉人「医師原田正純物語 ~水俣病から自然と人間の関係を見つめた~」(2024年、鹿児島県さつま町発行)

豆知識

  • 1972年の国連人間環境会議(ストックホルム)に出席し、水俣病を国際的に訴えた。
  • 1999年に熊本大学を退職後、熊本学園大学社会福祉学部教授に就任した。
  • 1989年の著書『水俣が映す世界』で大佛次郎賞を受賞した。