紫式部文学賞 むらさきしきぶんがくしょう
『蟹女』は、日常がふいに異様な光景へと滑り込む短篇を集めた作品集である。表題作では、多産の妄想にとらわれた女が、ノアの方舟にならって動物を集め、出産へと向かう。
日常から非日常へ、説明なしに踏み出してゆく不穏な短篇集。