日本の文学賞

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オーバーラップ文庫大賞 オーバーラップぶんこたいしょう

第11回(2023年)

ライトノベル新人文学賞

受賞者

4名
澤松那函 さわまつ なふね 金賞

人々の暮らしを支える人工妖精と、その暴走を止める壊し屋の青年が、失われた過去と原因不明の異変に向き合う物語。妖精を「道具」ではなく感情のある存在として描くところに強さがある。

壊すためにそばにいる。そうした矛盾を抱えた関係が、物語の芯になっている。

384ページ
ファンタジー人工生命主従関係喪失と再生
河鍋鹿島 かわなべ かしま 金賞

異界化した建物『ハウス』に対抗する少女たちソルジャーメイドと、新米決死兵の関係を軸に進むアクションファンタジー。任務のたびに見えてくる相棒関係の変化が魅力になっている。

戦う理由も、隠している秘密もある。だからこそ、二人の距離が気になる。

320ページ
アクションバディ異界秘密
浦田阿多留 うらた あたる 銀賞

異世界で吸血鬼の王となった高校生が現代へ帰還し、普通の生活を望みながらも裏の世界に引き込まれていく物語。帰還後の無双よりも、日常を取り戻したい気持ちと戦いの再来のあいだで揺れるところが見どころ。

最強であることより、普通でいたい。その願いが、かえって物語を動かしていく。

320ページ
現代ファンタジー吸血鬼異世界帰還学園
片沼ほとり かたぬま ほとり 銀賞

ゲームで決着する学園を舞台に、主人公を陰から演出しようとする少年の奮闘を描くメタコメディ。頭脳戦の仕掛けと、表舞台に出たくない語り手のねじれた立場が楽しい。

主人公を目立たせたいのに、自分がいちばん目立ってしまう。その噛み合わなさが面白い。

320ページ
学園頭脳戦メタコメディ主人公性