受賞作品一覧
受賞作品の書籍情報を提供します
16344 件の受賞作品
お供え
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「お供え」は、日常の境界がふいに揺らぎ、人が周囲の視線や習俗の力にのみこまれていく不穏な短編である。吉田知子らしい乾いた筆致で、供えるという行為に潜む異界性と、人間存在の輪郭がほどける瞬間を描く。
日本文藝史 全5巻
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『日本文藝史』全5巻は、小西甚一が日本文学の全体像を独自の時代区分と文芸観で描いた大著である。古代から近代・現代へ至る文学の生成を、ジャンル、表現、享受の変化から精密に論じる。
日本留学精神史
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『日本留学精神史 : 近代中国知識人の軌跡』は、厳安生が近代中国の知識人による日本留学の経験をたどった評論・研究書である。留学生たちが日本に抱いた期待、違和感、政治意識の変化を、日清・日露戦争期を含む東アジアの歴史の中に位置づける。
きらきらひかる
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アルコールに頼る笑子と、同性の恋人を持つ睦月が結婚し、世間の期待と自分たちの関係のかたちに向き合う恋愛小説。脆さを抱えた三人の距離が、透明な文体で描かれる。
芸術とは無慚なもの:評伝・鶴岡政男
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異端の画家・鶴岡政男の生涯と創造を追い、奔放な人物像と作品の核心に迫る評伝です。前衛、風刺、無頼の気配を手がかりに、戦後美術の一角を生き生きと描き出します。
切腹
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『切腹』は、1992年度の織田作之助賞を受けた柏木晴彦の作品である。題名は、死と責任、名誉のあり方を強く意識させ、同賞の初期受賞作として記録されている。
エンドレス・ワルツ
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- 一般文芸・大衆小説
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稲葉真弓『エンドレス・ワルツ』は、阿部薫と鈴木いづみをモデルに、破滅的な愛と芸術の熱を描いた長篇。ジャズ、薬物、家族、創作が渾然となる時代の底で、純粋さと傷が同時に燃え上がる。
浮橋
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- 一般文芸・大衆小説
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岩橋邦枝『浮橋』は、過ぎ去った青春と女性の生の軌跡を、自伝的な連作長篇として描く作品。時を隔ててよみがえる男たちとの記憶が、成熟した視線で静かにたどられる。
長編三部作
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- 文学総合・文芸総合
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窪田精の長編三部作を対象とする受賞。単一の書名ではなく、戦後文学と社会運動の経験を背景にした長編群として評価されたものと位置づけられる。
画家小出楢重の肖像
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大阪生まれの洋画家・小出楢重の生涯と作品を、関西の土地や文化の記憶とともに描く評伝的作品。絵画への批評眼と作家の想像力が交わり、人物の輪郭を多面的に浮かび上がらせる。
真夜中の自転車
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- 文学総合・文芸総合
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夜の時間を走る自転車のイメージを通して、日常の奥に潜む不安と解放感を描く作品。村田喜代子らしい現実感と不可思議さが、静かな語りのなかに同居する。
断崖の年
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- 文学総合・文芸総合
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- プロ
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自覚症状のないまま癌を経験した著者が、小説とエッセイの境界を行き来しながら生の感覚を見つめる作品。非現実感を帯びた身体経験が、都市的で内省的な文体によって描かれる。
アレゴリーの織物
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- 文学総合・文芸総合
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『アレゴリーの織物』は、川村二郎が文学と思想を横断しながら、象徴や寓意の働きを読み解く評論集です。ベンヤミン受容を含む批評的視野が、作品読解の方法そのものを問い直します。
運転士
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地下鉄運転士の身体感覚と都市の地下空間を通して、現代の生活者の孤独と欲望を描く小説。闇のトンネルと駅の光が、規律と官能のあいだにある都市の表情を浮かび上がらせる。
星条旗の聞こえない部屋
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- 純文学
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星条旗の聞こえない部屋 は、日本語で書くことを選んだ語り手が、アメリカと日本のはざまで自己の言葉を探す小説である。異文化の距離、言語の身体感覚、記憶の揺らぎが、越境文学としての緊張を生む。
樹木内侵入臨床士
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人間と自然の境界をめぐる寓話的な短編。
春の手品師
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- 純文学
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春の気配のなかで、家族や身近な関係の揺れを繊細に描くデビュー作。
鳩を食う
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- 純文学
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「鳩を食う」は群像新人文学賞の受賞作として発表された作品である。
白い血
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繁華街での喧騒を抜けた青年が、一人の少女との出会いをきっかけに恋と暴力の世界へ踏み込んでいく青春長編。
音符
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音符 を通して、日常の奥にある違和感や心の揺れをたどる文学作品。
神楽舞いの後で
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- 純文学
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「神楽舞いの後で」は、九州芸術祭文学賞の受賞作として、地域の祭祀や共同体の記憶を背景にした小説である。神楽の後に残る静けさを通して、人々の暮らしと土地の時間を見つめる作品として紹介できる。
チューリップの誕生日
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- 純文学
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高校一年生のユーリは、伝説的なヴォーカルの三原に勧められて女性ロックバンドに加わる。学校生活とプロのミュージシャンとしての仕事の間で揺れながら、自分を失いかけた彼女はフジシマという男に出会う。
惜春の譜の流れ来て
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過ぎゆく春を惜しむ題名が示すように、時間の流れと人の思いを重ねる地方文学作品。初期さきがけ文学賞の選奨作として、地域に根ざした叙情を伝える。
凍てついた暦
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- 文学総合・文芸総合
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- 不問
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- 選考
厳しい季節の感触を題名に宿した地方文学作品。のちに『さきがけ文学賞選集 第4巻』へ収められ、秋田発の文学賞が掘り起こした地域の物語として読み継がれている。
満月
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- 一般文芸・大衆小説
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- 新人
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満月 は、北日本の生活感覚を背景に、人と人との距離や記憶の満ち欠けを描く小説である。日常の静かな場面を積み重ねながら、登場人物の胸に残る思いを月のイメージに響かせる。
戻り梅雨
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- 文学総合・文芸総合
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- 不問
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南日本文学賞の受賞作。梅雨が戻るという季節の揺らぎを題名に掲げ、地方に根ざした生活感と人の心の湿り気を重ねる小説として読める。
サナギのように私を縛って
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- 純文学
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「サナギのように私を縛って」は、海燕新人文学賞の受賞作として発表された小説で、題名の示す束縛感と変身への予感を軸に、若い書き手の切実な内面を描く。単独書籍としての刊行は確認できず、初出作品として扱うのが妥当である。