父 中野好夫のこと
『父中野好夫のこと』は、中野利子による岩波書店から刊行された作品で、日本エッセイスト・クラブ賞で評価された。題名が示す対象を軸に、著者の関心と時代背景を読ませる一作である。
受賞作日本エッセイスト・クラブ日本文学
作品情報
『父中野好夫のこと』は、日本エッセイスト・クラブ賞で選ばれた中野利子の作品である。
『父中野好夫のこと』は、中野利子の仕事の中で日本エッセイスト・クラブ賞の対象となった作品である。1992年に岩波書店から刊行された一冊として、作品名に掲げられた主題を中心に、人物、社会、歴史、記憶などを読み解く内容を持つ。
書籍情報
- 出版社
- 岩波書店
- 発売日
- 1992-11-19
- ページ数
- 220ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784000013642
- ISBN-10
- 4000013645
- 価格
- 3080 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
父について知ることのあまりに少なかった娘のユニークな父の記.著名な父への娘の激しい葛藤があり,骨太い知識人である父の思いがけぬ一面の発見がその人となりと心の奥行きをおのずと明かしてゆく.
レビュー
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考察しがいのある人だが
中野好夫という文学者は魅力的だ。英米文学の名翻訳者でもあり、アラビアのロレンス、徳富蘆花に関する名著もあり、また反核・平和などさまざまな運動の先頭に立った人でもあった。その中野好夫が父。土井晩翠の次女が生母という、なかなか変わった家庭で育った筆者だが、生母とは2歳のときに死に別れている。父はその2年後に再婚した。 この本では、祖父母のこと、両親のこと、兄弟のことをまとめて書いた章がなくて、断片的な記述に終わっているので、読んでいてかなり混乱する。 中野好夫なる人物を、最も近くで観察できる立場にいるはずなのに、父親の息遣いが聞こえてこない。距離がありすぎて、親子関係が薄かったせいだろうか。父親が再婚した相手の「母」に関しても、ほとんど触れていない。名前さえ書いていない。 雑誌掲載当時のままで出版したらしい。もう1度、時系列を順序よく整理した上で出版してもらえたらなあ、と思った。