孫悟空の誕生: サルの民話学と「西遊記」 (岩波現代文庫 文芸 50)
『孫悟空の誕生 サルの民話学と「西遊記」』は、中野美代子が孫悟空像の成立を民話・伝承・宗教的想像力からたどる比較文学的な評論である。猿の神話や説話が中国古典小説『西遊記』へ流れ込み、孫悟空という自在で反骨的な主人公へ結晶していく過程を読み解く。
西遊記孫悟空民話学比較文学中国文学
作品情報
猿の神話と民話の広がりから、『西遊記』の孫悟空が生まれるまでをたどる。
中国古典の人気者である孫悟空を、単なる小説上の人物ではなく、各地の猿伝承、仏教・道教的想像力、物語生成の力が重なって生まれた存在として読む。岩波現代文庫版は「サルの民話学と『西遊記』」という副題をもち、民俗と文学を横断して物語の源流を探る一冊である。
書籍情報
- 出版社
- 岩波書店
- 発売日
- 2002-03-15
- ページ数
- 292ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784006020507
- ISBN-10
- 4006020503
- 価格
- 880 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/中国文学
西遊記に広がる広大無辺な中国民話の世界
レビュー
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西遊記研究の入門書
西遊記の研究書を読もうと思ったら、まず中野美代子氏のこの著書が入門書といえよう。 研究書といっても、この著書は比較的堅苦しくなく純粋に楽しんで読める。西遊記という作品全体を把握する上でも非常に参考になるし何より面白い。 中国のみならず、アジア・ヨーロッパに渡って民話における「サル」の扱いと西遊記におけるサルの関連性を解きほぐしながら、中野氏独特の解釈で、民話における「サル」という存在を解説していく。 諸星大二郎だとか、星野宣之の「宗像教授伝奇考」とか好きな人は絶対に読んでみると面白い。お奨め。