日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
アレルヤ

朝日新人文学賞

アレルヤ

桜井鈴茂

失業中の元バンドマンと同居人の前に、コールガールと黒猫が転がり込んでくる青春小説。敗者の明るさをまとったフリーターたちの生活を、ポップでロックな感覚で描く。

青春フリーター音楽都市生活

作品情報

失業中の若者たちの部屋に、女の子と黒猫が運び込む騒がしくも切ない時間。

朝日新聞社から刊行された桜井鈴茂の朝日新人文学賞受賞作。二〇〇〇年代初頭の若者の閉塞感を、重く沈ませすぎないリズムで描き、会話と音楽的なテンポが作品を支える。

書籍情報

出版社
朝日新聞出版
発売日
2002-10-01
ページ数
184ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784022577870
ISBN-10
4022577878
価格
2350 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

Amazonで桜井 鈴茂のアレルヤ。アマゾンならポイント還元本が多数。桜井 鈴茂作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。またアレルヤもアマゾン配送商品なら通常配送無料。

レビュー

  • これが売れないこの国って

    ロックで、純文学で、青春で、ロマンチックで、センチメントで、処女作らしいほとばしる情熱が感じられる秀作である。文庫本にのみ掲載された「おれのユッキー」がまた良くてさ、何で世の人々は、伊坂幸太郎はあんなに読むのに桜井鈴茂は読まれないのだろう。もちろん、伊坂幸太郎も面白いけどさ、「読み返してまでは」感が漂うよね。「アレルヤ」は、タッチは軽いけれども、読み返してしまう。日本人がだめなのか、売り出しを本気でやらない出版社がだめなのか、それとも俺がだめなのか??

  • Insightful and raw

    While Murakami Haruki goes underground and Murakami Ryu goes chasing fantasies in Hokkaido, Sakurai Suzumo does an uncanny job of keeping the reader in the here and now - on the street, in bars, at home with friends. But, far from being hardbitten, this everyday reality achieves a pathos and almost tenderness through a narrator who's hopeful and despairing and timid and impulsive all at once. This is a fantastic read for anyone who appreciates good writing and anyone who wants to catch a glimpse of twenty-something lifestyles in post bubble Japan.

  • 現代感覚

    桜井鈴茂の「アレルヤ」を読了。珍しく、曽我部恵一の帯が目に付いた、帯買いでした。個人的には現代の寓話、若者の理想が見て取れるファンタジー小説でした。でも作者は私と同年代。都市に生きる浮遊感というか、現実感の喪失、正に「ヘリ」に立ち尽くした感覚が全編を覆っています。 サラリーマンにとっては、青春の理想像のような物語。収録作の「おれのユッキー」にしても同じ感覚で書かれている。両作とも女の子への思いで、物語が終わる。男の物語なんて所詮こんなところなのかも知れない。 文体のリズム感が素晴らしく、読み進めていくことや、物語の世界に入っていくことは簡単であるが、その世界観に共感できるかどうかは読み手の感覚に任せられている。作者は自由だ。読み手はその世界観を受け入れることが出来るかどいうかで、本作の評価は変わります。年齢や世代ではない「感覚」の壁が本作にはあります。

  • 脱・虚脱

    理想も願望も愛情も。生産行為という足かせは、図らずもボクらを拘束する。賢く拘束される道を行くか?生産を虚脱と同等に貶めるか? そんなヘルタースケルターのど真ん中に入り込んだとき、きっとこの本は何かを教えてくれる。 考えるな!声を出して、歩け!そしてその発声と鼓動に集中しろ! ロックに美しくも意味がなかった頃に戻せ! いつか虚脱さえもリズムを刻みはじめるのだろう。 「アレルヤ」はもう次の小節に進んでいる。

  • 狭間を突き抜ける。

    たまに「自分はこれからどうしたらいいのだろう?」と思う。 どんなにデジタル機器が進んでも、所詮僕らの体はアナログで、 未来なんて何にも分からない。 だからそんなの関係ないと、思い切って飛べるかというと、 なかなかそうもいかない。 そう、確かに僕らはいつも狭間を生きている。 だったら開き直って、いっそ、その狭間を突き進もう。 「アレルヤ」。僕の今年最大の発見。

関連する文学賞