―異能― (MF文庫J)
受賞時の「異能モノ」を改題して刊行された、凡庸さを自覚する高校生が異能者たちの戦いに巻き込まれていくライトノベル。主人公が自分を物語の中心ではない存在だと思い込む視点から、バトルロワイヤルの予想外の展開が立ち上がる。
作品情報
自分は主役ではないと思っていた少年が、異能をめぐる戦いのただ中へ放り込まれる。
MF文庫J公式と KADOKAWA 公式で、審査員特別賞受賞作「異能モノ」は刊行時に『-異能-』として発売されたことを確認した。大迫祐樹は、優秀な友人たちの間を取り持つ脇役だと自分を位置づけている。ところが映画帰りの夜、見知らぬ少年から願いを問われ、異能を秘めた者たちのバトルロワイヤルへ招かれる。王道の異能設定を、主人公の勘違いや視点の揺らぎでずらしていく作品。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 2020-01-24
- ページ数
- 328ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.8 x 1.7 x 15 cm
- ISBN-13
- 9784040641959
- ISBN-10
- 4040641957
- 価格
- 49 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
この世界には確実に主人公側の特別な人間がいる。でも、それは僕じゃない。 自分の凡庸さを自覚している大迫祐樹には成績優秀で野球部エースの赤根凜空と学校一可愛い月摘知海という友人がいる。――自分は二人の間を取り持つモブキャラなのだ。しかしある日大迫は知海と二人で映画に行くことになってしまう。「デートだね」とはにかむ彼女に戸惑いながら帰宅した大迫の前に、見知らぬ少年が現れて問う。「君の願いは、なにかな?」それは異能を秘めたモノたちへのバトルロワイヤルへの招待だった。「僕……の中にも異能があるのか?」だがそれすらも完全な思い違いだったのかもしれない――!! 予想を覆す怒濤の展開。審査員評が完全に割れた事件的怪作、刊行。
レビュー
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00年代半ばっぽい
すこし懐かしい雰囲気のある作品。 正直☆5はつけすぎだと思う。作品としては☆4くらい。 けれども妙に懐かしいというか、軽く読めるラブコメばかりが出てきているラノベ界隈にこの作品が賞に応募され、受賞したことの意味は大きいと思ったし、なくしてはいけない枠だと思う。 特殊な設定は読み取れる部分ではかなり大雑把に書いてある。 がしかし設定の羅列を見たいわけではなく、その設定においてキャラクターがどう動くかが重要なわけで、ずいぶんとばっさりカットして書くんだなとか、そういう部分も斬新だった。 かなり多くの人数の一人称で綴られていく物語。 なのによく書き分けている、というよりは同じ作者が書いているようには思わせない印象を受けた。変に語調で特徴をつけずに、逆にどのキャラクターも淡々と書いてあるのがいいのかもしれない。
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微妙・・
まったく面白くないというわけではないんだけど、全体的に微妙・・・ 文章も下手じゃないし読みやすくはあるのですが。 少なくとも審査員の意見が割れたとか問題作とか、そういう方向での面白さは感じなかった。 普通のちょい地味な異能バトルものって感じです ただ、登場人物の多くが友達であっても平気で殺害したりとか、シリアスな空気感なのに殺人に対してのノリが軽いというか・・。全員うっすらサイコパスみたいな感じ(実際にサイコパスっぽいキャラ付けの人物もでてくるんだけど、そうじゃないはずの人も特に葛藤とかせずにサクサク人殺ししたりする) そして異能の力や使い方もあまりおもしろいとは言えないと思った 風を出す異能とか・・すごい普通というか 総じてあまりおもしろいとは言えないんだけど、まったくダメかって言われるとそんなこともなく、地味だけどそれなりに面白く読めたりはした
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ミステリー要素もある異能バトルの群像劇
とある人物により異能バトルを繰り広げることを強制されたものたちの物語。 各章のタイトルが登場人物に名前となっていて、その登場人物視点から語られる。 あっけなく人の生き死にが決まり、淡々とした文がその内容にあっている。文章がくどくないので読みやすかったが、 バトルも淡々となるので、人によりは物足りないかもしれない。 発表前のタイトルがシンプルすぎてキャッチさが足りないと思っていたが、キャラクターが中心というより、主題がまさに「異能」なので、ぴったりと言える。山風の忍法シリーズを彷彿させた。そのため、少し昔風と言えるかもしれない。だが、私のような古い人間からするとまさに原点回帰の異能バトルというものである。賞選考の審査員の1人がこれが一番だと入れ込んだのもわかる。 物語は殺しあいから、どんな異能や事件があるかを複数の視点から追いかける群像劇で、ミステリーというかサスペンスみたいな物語。下手に語りすぎるとネタバレで面白くなくなるために語れない作品。 少しホラーぽい終わりかたを感じたので、このあと続きがでるとしたら、どういう続きをだすのか気になる。 仮に続きがでるとしたら、主要人物を変えるのか、また違うタイプの話になるかはわからないが、期待したい。 けっこうヘボい系の異能を駆使する世界のようなので、ワイルドカードシリーズのような違うタイプの話が複数絡み合うような作品に育って欲しい。
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さらっと読める─異能─バトルロワイヤル
本著のイラストを担当している白井鋭利さんが好きだったので購入した。展開としてはよくある異能力者同士のバトルロワイヤルものだが、展開は意外性があり、最後まで一気に読めた。比較的読みやすいラノベだと思う。 《良かったところ》 ・白井鋭利さん イラストが本当にいい。透明感のある人物に温かみのある背景、これだけで本著を買ってよかったと思える。 ・緊張感と臨場感 バトルロワイヤルさながらの生死の臨場感が読んでいてドキドキした。 ・ジュブナイル的群像劇 群像劇の描写を上手くストーリーに組み込ませていて、展開としては新鮮で面白かった。 ・読みやすさ よくSS等で見かける異能力者同士のバトルロワイヤルという設定なので、世界観はすぐに把握出来、すらすらと読める。 ・轟巧編 彼が主人公のところが読んでいて一番印象に残っている。彼の思考は強者感が極まっててめちゃくちゃカッコ良かった。轟のカッコ良さと野田さんの可愛さは作中でも随一だと思う。 ※以下ネタバレ注意 《悪かったところ》 ・文章力 展開や構成は悪くはないが、それを文章力が駄目にしている。せっかく熱いシーンなのに、それを台無しにする文章がきつかった。えっ、そこのセリフ「あぁあああああ」なの!? もっといいセリフあるでしょ! みたいなことが多数ある。 そして、カギ括弧内、会話文にあたるところで句点の存在を知らないのかというくらい句点を使っていないというのと三点リーダが一切なかったので読んでいて気になった。 口頭特有のリアルさやリズム感、時間の空き具合が表現出来ていなく、単調に感じた。地の文も一文ずつの改行や読んでいて気持ちの良くない単語の並びなど、読みながらむかついてくるレベルの文章力。新人作家だからしょうがないといった言い訳は聞きたくない。 カギ括弧内の句点や三点リーダを使わないのは、なにか作者のこだわりがあるのだろうか。 ・ヒロイン これを言ったら本末転倒ではあるが、ヒロインがあまり可愛くない。むしろ怖い。 容姿端麗で明朗快活、コミュ力マックス。でもアニメ好きで、同じくアニメ好きの冴えない主人公を好いてる、といったオタクの妄想が肥大化した設定がまず怖い。 八色の死体を作り直して主人公を生み出すシーンは私の口から小さな悲鳴が零れた。発想が狂気的。ヒロインがやっていいことじゃないし、こんなこと余裕でしてしまうヒロインを好きになれない。むしろ美久月や八色の方が可愛かった。あと、ヒロインがヒロインしてないというか、最後の戦いでもう少しバトルに参加しててもいいと思った。主人公と手を繋ぎながら倒す的な。主人公を何回もヒロインが回復させて相手を倒すデュオが欲しかった。というか死人は生き返らないと作中で言っていたにも関わらず最後に主人公が息を吹き返したのはなぜだったのか読了後もわからない。主人公の異能はそれとは無関係だし、ラスボス戦で賢者の石やらで事実改変したときの影響が主人公にもあったのか。作中で語られていたら申し訳ないけど、私は分からなかった。 ・主人公(大迫くん) なんか、なんだろ……。総じてあんまりカッコ良くない。自分は教室の端にいる程度のモブだ、と自分を卑下しつつその直後に学校一可愛い女の子と仲良くしてるシーンがあって、なんやこいつ、と思った。かといって最後は「僕こそが真の主人公だ」みたいな感じでみんなを足蹴にしてる感が凄くて悲しかった。エピローグではアカも八色もみんな死んだのに、どうしてもっと思い悩まないのか、凄いもやもやした。 ・ラスボス戦 カタルシスが薄く感じた。まぁ、主人公たちがそれぞれ地味な─異能─だから難しいけど、ラスボスが圧倒されている感をもっと演出して欲しかった。 ・美久月編 主人公の─異能─と関係あるのでどこかに挟んで欲しかった。盲目である理由や外でフルートを吹く理由はアカとのカップリングを作るための動機づけだと思うが、うーん……公園で一人でフルート吹くかなぁ……と設定の無理矢理感を覚えた。 ・読了後のもやもや感が─異常─ オチを綺麗に締めようとはしているが、結局は大迫くんが他の主人公たちを足蹴にしてて何も解決していないのでもやもやする。最後のサブタイトル通りに、主人公たちを無理矢理にでも全員登場させて欲しかった。 総じて、ストーリーや枠組みはオリジナル要素や意外性があり、また世界観は分かりやすいので話の構成自体は悪くはない。だが、読了後の、悪夢を見た寝起きのような後味の悪さと単調な文章がそれらを蔑ろにしていると感じた。その点でこの作品に評価をつけるならば☆1辺りが妥当かなとも思ったが、白井鋭利さんの絵が大変素晴らしかったので☆3にしておこうと思う。ありがとう、白井鋭利さん。
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誰にも感情移入できず、ストロングポイントがない
作者の落葉沙夢さんが、この小説で何を伝えたかったのかが分からなかった。 バトルものと言うには最低限の描写だし、ドラマがあるかと言われれば薄すぎる。 個人的に群像劇構成は好きなのだが、登場人物全員がサブキャラという感じでメインキャラクターが存在していない。 とにかくキャラクターに魅力を感じなかった。 見た目の描写も「綺麗に切りそろえられた真っ黒な長髪」程度の一文ばかりでいまいち分からないし キャラクターの言動が、価値観や経験からくるものというよりも、設定やプロット上でのセリフやドラマのような淡泊なものばかり。 せめて主人公の大迫祐樹に感情移入させてほしかったが 「主人公になりたい」という価値観やドラマの描写が薄すぎる。 最後に大迫は主人公的な動きをするのだが、そこまでのドラマや感情が薄すぎるし なにより自分の意思で選択して主人公になっていないので?が浮かんでしまった。 そうはならんやろ、と思いながらも大団円。 最後のセリフにも違和感を感じた。 おそらく「主人公願望があるモブが主人公になる」というドラマをやりたかったと思うのだが そこに異能要素は必要なかったと思う。
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オリジナリティはありますが、消化不良な点も多々あり
異能を使った戦いを描いた作品です 表紙と「審査員票が割れた」という帯に惹かれ、手に取りました 設定や展開がなかなか独特で、一般受けはしなさそうな気はします(ハマる人はハマる感じ) ストーリーの特徴として、主人公含む登場人物が次々に死んでいく点が挙げられるでしょう また、文章自体は歯切れの良い印象で、スルスルと読めると思います ただ、ラスボスとの戦いにおける過程と結末には謎も多く残り、モヤモヤしてしまいました 特に、ラスボス戦前に唐突に復活する主人公(肉体を直した+意識がそこにあったから?)について ヒロインが急に身体を「作り直す」ことも違和感ありましたし、急に複数の異能を使えるようになるのも…まぁ「主人公だから」といったところなんでしょうか イラストでイメージしてたヒロインとの「共闘感」もあまりなく、少し肩透かしを食らった印象です そもそもの大会の設定もラスボスの都合でした~感が強すぎて、なんだよそれはって突っ込みたくなりました(敵としてはそれくらい訳分からない方が良いのかも) 僕が1番気になったのはエピローグで、紗那や立花の描写もスッキリせず、不明瞭な点と 教室でいきなりヒロインへの告白?君死んだことになってた存在なのに、周りの目にどう映るんだ??等と思ってしまって違和感を拭えませんでした わざわざ教室でしなくてもよかったんじゃないかなぁと…そして末尾の台詞がまた…(この辺りはほんとただの好みだと思います、気にならない人も多いでしょうし) 総じて、現在ではメジャーな「異能」という設定を、独特の世界観や構成でオリジナリティを出してはいましたが 無理矢理感をところどころに感じることがあって、それが気になる人は読了感がいまいちスッキリしないのかと思います 主人公とヒロイン以外の登場人物には全く救いがないので、そこも好みか分かれるポイントですかね お話として楽しめたので、続きが出るのなら読んでみたいと思います
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得難いもの
審査員で意見が割れたという興味深いことがあったようなのと、特殊能力バトル物ということで買いました。 あと主人公がモブというのも気になった。 読んでみると私にとって読みやすく良かった。 一番の驚きは最初の主人公の戦闘によって出来た伏線である。 そしてそのまま半分まで読み、三分のニまで読みと、ここまで読むとこちらも焦ってくる。 おいおい、このまま終わらないよな!?と。 しかし最後にちゃんと回収して、ラスボスへ。 ラスボスは明らかに勝てないだろうと思われたが、特に理由もなく勝負がつく。 突っ込みどころがないと言えば嘘になる。 途中がそこまで面白いかと言われれば嘘になる。 しかし、途中までドキドキして読んだ時間は得難く貴重な物だ。 それだけで私にはこの本を読んだ価値があった。
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異端
異端すぎる
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