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お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか (ファンタジア文庫)

ファンタジア大賞

お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか (ファンタジア文庫)

はむばね

隣席の庄川さんは、街を守る魔光少女であることを周囲に隠している。身元がばれそうになる彼女を平地護常がフォローし続けるうち、身バレ防止のための行動が周囲には恋人同士のように見えてしまう。

魔法少女身バレ防止すれ違い学園ラブコメ

作品情報

秘密を守っているだけのはずが、なぜか恋人同士に見えてしまう。

第30回ファンタジア大賞金賞受賞作「庄川さんは漏らしそう」を改題して刊行。魔光少女の秘密を守る少年が、彼女の正体を隠すために奔走するほど恋人扱いされていく、すれ違い系学園ラブコメ。

レビュー要約

  • 主人公の一人称のユーモア、魔法少女設定を青春ラブコメへ落とし込む発想、二人の噛み合わない関係性が評価された。完成度の高さとキャラクターの魅力が強く印象に残る作品とされた。

書籍情報

出版社
KADOKAWA
発売日
2018-01-20
ページ数
296ページ
言語
日本語
サイズ
10.6 x 1.4 x 14.8 cm
ISBN-13
9784040726199
ISBN-10
4040726197
価格
660 JPY
カテゴリ
本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル

僕は彼女の秘密を守ってるだけだし、恋人とかじゃない……よね? 隣の席の庄川さんは街を守る魔光少女だ。無防備な彼女の身バレを防ぐため、「(物理的に)付き合ってください!」「は、はい……」……え、恋人同士? いやいや、お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか。

●はむばね:第30回ファンタジア大賞にて金賞を受賞。受賞作品を改題、改稿しデビュー

レビュー

  • 「勘違い」や「思い込み」が奇跡のバランスで状況を動かす摩訶不思議な群像劇的ラブコメディ。爽やかな恋愛劇なのに読者サービスがやり過ぎ。

    作品を発表したレーベルがことごとく廃刊になる事から「レーベルブレイカー」の異名を持ち、 暫くは表舞台から消えていたはむばね氏が三つの新人賞を同時受賞して再登場。 HJ文庫の「カンスト勇者」に続いて刊行されたのは富士見ファンタジア文庫の本作。 物語の舞台は関東地方の山裾にある荒雅市。 この町は世界征服を目指しているのに荒雅市でしか活動しない世界征服推進機構に狙われていたが 魔光少女まほろば☆マホマホの活躍で守られていた。 そんなマホマホに憧れる一人の高校生・平地護常が偶然にもマホマホの正体が クラスメイトの庄川真帆だと知ってしまう所からこの物語は始まる。 正体を知られたら「30歳まで彼氏が出来なくなってしまう呪い」がペナルティとして課せられるという 秘密まで知ってしまった護常は想像を絶する「うっかりさん」である真帆が 魔光少女の正体を露見させてしまわない様に陰ながら応援する事を決意するが、 ぼっちでマホマホのオタクである事から「マホオタ」と呼ばれる冴えない護常は重度のコミュ障で 何とかお友だちレベルにまで真帆に近付こうとするものの、「お付き合い」を申し込んだと勘違いされてしまう。 しかし、護常の奮闘を目にしたクラスの中心人物二人が更なる勘違いをした事で状況は思わぬ方向へ ……というのが主な流れ。 一応の主人公は護常なのかもしれないが、真の主人公は真帆や彼ら二人の関係を勘違いした クラスメイトを含む四人が「勘違い」と「思い込み」で進めてしまう状況その物と言って良いかもしれない。 真帆の「お友だち」として付き合う事を申し込んで、それが受け入れられたと思い込んだ護常。 護常から「男女交際」を申し込まれて、思わず自分がそれにOKを出してしまったと思い込んだ真帆。 スカした自分には出来ない泥臭くても真っ直ぐな姿勢の護常が真帆に熱烈な恋をしていると勘違いした悠一。 ギャルを装いながら実は極端な腐女子である自分と真帆が同じ趣味を持つ同士だと思い込んだ翔子。 この四人の状況や他の三人に対する思い込みのギャップが何故か奇跡的なバランスで ズレたコミュニケーションを成立させてしまい、 冴えない瓶底メガネぼっちの護常とやはり同様にクラスの隅っこで小さくなって生きていた真帆の 微笑ましくも爽やかな恋の花を咲かせてしまうのである。 この「全ての登場人物が勘違いや思い込みを繰り返しながら状況が進行する」タイプの作品としては GA文庫で刊行中の「たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語」が挙げられると思うが、 状況を動かす四人が他の三人に対して全く異なる認識を持ち、まったく異なる絵図面を描きながら動いているという点で 本作はその上を行く作品かも知れない。 こういった構成的な仕掛けの部分の巧さもさりながら、本作の魅力は護常と真帆の持つある種の「真摯さ」にある。 コミュ障でクラスでは「マホオタ」とバカにされている護常が重度のうっかりさんで 事あるごとに正体が露見しそうになる真帆を守るべく体を張り、恥も外聞も捨てて奮闘する姿は実に涙ぐましい。 なんというか「いっしょけんめいハジメくん」を思い出す様な不器用な人物がその真面目さ・真摯さだけで 周りの人物を多少呆れさせながらも味方に付けていく不思議な魅力があるキャラクターである。 そんな護常の必死かつ挙動不審な態度に最初は不審なものを感じていた真帆が、 世界征服推進機構が現れれば授業中でも「トイレに行かせてください」と手を挙げていた事で女子の間で笑いものになっていた自分を 「それの何が恥ずかしいんだ」と必死で守ろうとする護常の姿を見た事から少しずつ惹かれていく事に。 「マホマホじゃなくて自分のことを好きだと言ってくれる男の子がいるんだから、それに相応しい女の子になろう」と 女子力ゼロだった自分を必死で変えていこうとする姿はこれまた見ていて爽やかな気分にさせられる物があった。 「恋愛関係」自体は真帆と護常を応援する事にした悠一の思い込みではあるのだけど、 この不器用ながらも自分を変えていこうという少年少女の姿と言うのは見ていて決して気分の悪いものでは無く、 むしろライトノベル的な外連味の無さがかえって新鮮味に繋がるという不思議さもあった。 そんな二人が一度はコミュニケーションの行き違いで(まあ、最初からコミュニケーションなんか成立していないけど) 関係が破たんしそうになった末にピンチに陥った真帆をどこまでも不器用な護常が全力で助けに向かうシーンは、 思わず銀幕のヒーローに向かって応援の声を上げさせられてしまう様な強烈な「引き込み」のパワーに満ち溢れている。 読み終わってみれば高度な構成術を堪能させて貰った上で実に清々しいラブコメディを読ませて貰ったという爽快感が残った。 ……なのに、星三つとはどういう事なのか、と思われるかもしれない。 答えは簡単「読者サービスを入れ過ぎ」という一点にある。 巻頭のカラーページからしてギョッとするぐらいに肌色だらけ。 魔光少女まほろば☆マホマホのコスに至っては「こりゃ変身ヒロイン物のエロゲーかね?」と言いたくなる代物。 これだけならともかく、作中のモノクロイラストが悉くパンツや着替え、入浴、魔法少女の変身バンクと 「読者サービス」系の絵ばっかりと言うのはさすがにゲンナリさせられる。 先日ガガガ文庫から刊行された「編集長殺し」でラノベ編集者が高校の天文部を舞台にした地味良作を出したいけど そのままじゃ埋もれて売れないから無理やり色っぽい挿絵をぶち込むという苦肉の策を講じる場面があったが、 その実例をまざまざと見せつけられたというか……ラノベってのはここまでしなけりゃ売れない代物なのかね? せっかく中身が爽やかな恋愛劇でもイラストの「読者サービス過剰」が雰囲気を損なっちゃどうしようもないだろう? 中身は最高なのに「売らんかな精神」のパッケージングがどうにも足を引っ張っているという勿体ない一冊。

  • 笑い多めの勘違い系ラブコメ

    魔法少女であることが頻繁にバレそうになるヒロインと、それをフォローする主人公によるラブコメ。 笑いどころが多く、声を出して笑ってしまう部分もあった。 ツッコミの言葉選びにもセンスを感じる。 主人公から愛の告白を受けたと勘違いするヒロイン、それに気付かない主人公、主人公の動機を勘違いする友人キャラや、彼と主人公のことをカップルだと勘違いする腐女子キャラなど、シチュエーションも面白い。 全員が勘違いしているのに、それが上手く噛み合ってしまって物語が進んでいく。 勘違い系ラブコメということで同レーベルの『ゲーマーズ!』を彷彿とさせるが、恐らく好きな層はかなり重なるのではないか。 主人公とヒロインの成長要素もあるし、読後感も爽やかで良かった。 肝心なところでまでボケが入る展開は人によって好みが分かれるところだろうが、個人的には好きだった。 流石にその勘違いはどうなんだという部分もなくはないが、コメディということで積極的に目を瞑って良い範囲だったように思う。 一冊としての完成度が高く、終始楽しい気持ちで読める作品だった。 続刊にも期待したい。

  • 登場人物に悪い奴がいない!そんな勘違いラブコメの良作

    キャラ同士の掛け合いが面白く、ついクスッときてしまうことが多々あった 中身は激甘ラブコメなのでラブコメ好きなら絶対に買い! 新たな魔法少女の登場や登場人物たちの勘違いを解いたり等々、続刊に向けてのネタはたくさんあると思うので是非とも続刊を!

  • 話はおもしろかったけど……

    カンチガイすれちがいストーリーはすぐ限界が来ます。無茶無理の積み重ねに嫌気が指します。飽きます。不快に感じてきます。物語小説にリアリティなんて当然求めないけど、どうしてもそんな馬鹿な話があるかと異常に冷めてしまいますので。早いストーリー展開を期待しております。 しかしまあ、父性は有り得ない。それは無い。

  • こんな勘違いが出来る友達がいるわけないじゃないですか

    タイトル通りです。マジでそうです。 天然と言えば終わるのか、という具合にひねくれたキャラ達です。 ゲーマーズのキャラ達より、ファンタジー要素がくわわったぶん、更に酷い。 こういう世界観なんだと、理解しないと所々で、「ないわー」と言ってしまいたくなる。 次巻も買いますが、暇つぶし以上の意味を持つ本にはならないし、友人に進めたいとも思えない。 ゲーマーズ的なちょっとオカシナキャラが好きなら読んでみてもいいかもしれない。

  • お馬鹿かわいい

    登場人物に視点を切り替えて「この人は今こう思ってますよー」と書きながら進めるスタイルは邪道な気がする。 しかしお陰で勘違いコメディ的な意味でも庄川さんのお馬鹿かわいさが引き立ったと言えよう。

  • 天然な魔法少女な庄川さんはかわいいものの 作品を厚みを持たせるサブキャラが残念

    魔法少女な彼女の秘密を守るためになぜか彼氏になってしまうラノベ こんなこと書いて良いかわからないのですが、角川ブランドで富士見ファンタジア 電撃文庫、MF文庫J 角川スニーカーといっぱいあり、この本の富士見ファンタジアは 古いブランドのはずなんですが、この本の様に迷走している感じがあります。 魔法少女、マホマホの大ファンでマホマホ=庄川さんという秘密を知ってしまうラノベ なぜか地方都市に出没する世界征服機構のなんだかショボい敵と戦うため、魔法少女マホマホに変身する 彼女、庄川さん、少し天然な感じです。 そして庄川さんが魔法少女マホマホなのをふとしたきっかけで知ってしまい、彼女の秘密を 守るべく、彼女に交際を申し込んでしまうと言う内容です。 マホマホな庄川さんと、秘密を知ってしまい交際を申し込む平地くんは面白いのですが BL愛好家のギャルっぽい里崎さんやイケメンの空橋くん、そして担任とかのサブキャラが 寒すぎて話に入っていけません。 受賞作ではサブキャラの位置づけが薄かったのを 出版にあたり厚みを持たせたらしいのですが、なんだか化学調味料を無理矢理飲まされている 違和感があって残念です。これらがガマンできると面白く読めるのではと思います。 メインキャラとサブキャラがかみ合っていないこの作品、せっかくのギャグが寒くなって しまう感じもありますが、魔法少女マホマホな庄川さんの天然さはとても面白いです 2巻もでるようなので 気楽に読める作品として良いのでは無いかと思います

  • 葵せきな 絶賛!?

    煽り文句が帯に。今回の審査員の中に葵せきな氏がいたようですし。 うん、まんま『ゲーマーズ!』だよね。告白の流れとか各キャラ視点とモノローグで話が進んでいって勘違いながらも 会話や態度が噛み合っちゃうとこなんかね。 でも、キャラの設定とかツッコミの言い回しとかが単なるパクリで終わってないし、パクリって思われるのも承知で尚 この手法を取ったのも十分勝算があってのことなんだろうしね。 『ゲーマーズ!』より若干オタ度が高めのネタで結構笑かして貰いました。 ただ、あとがきを読むに担当編集の力量もあるのかと。葵せきな氏より力関係が上か親しか。 護常側がまだ父性とか己の気持ちを勘違いしたままのようなので続編の期待もあるか。

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