僕と『彼女』の首なし死体 (角川文庫)
切断された首を置いて「知らせ」を待つ男を軸に、模倣犯と地震が事態を加速させる異色の青春ミステリ。
作品情報
彼女の願いを叶えるため、僕は首を置きにいく。
第29回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作として2012年に角川文庫化。
書籍情報
- 出版社
- 角川書店
- 発売日
- 2012-09-25
- ページ数
- 352ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 1.4 x 14.9 cm
- ISBN-13
- 9784041005330
- ISBN-10
- 4041005337
- 価格
- 1 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
僕・白石かおるは商社勤めのサラリーマンだ。自宅で切り落とした女性の首を渋谷ハチ公前に置き、ある知らせを待っている。はたして僕の真意は?……鮮烈な哀しみに満ちた青春ミステリ!!
1969年神奈川県生まれ。日大芸術学部卒業。福田政雄名義で集英社スーパーダッシュ新人賞受賞ののち第29回横溝正史ミステリ大賞優秀作を受賞。
レビュー
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題材はいいのに……
冒頭のフックと主人公のキャラクターはいいものの これを男性視点での都合のいい展開と女性キャラクターが支えることで凡百のライトノベル風に仕上がっている。 もったいない!と思ったら、作者がそもそもラノベ作家なのね。 一般ミステリーと思ってしまうとハードルが上がりがっかりするかも。 ラノトノベルを買ったつもりで読んだら、また違ったろう。
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あまり好みではないです
最初は面白かったのですが 後半は期待はずれでがっかりでした。 たぶん好みの問題でしょうか?
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生くび、置いちゃいました。
第29回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した本書は、 ライトノベルを中心に活躍してきた著者による初のミステリー小説。 ハチ公前に女性の生首を置いた青年を主人公とし 彼の目的や、会社内での複雑な人間関係 そして、現代社会そのものを描いた意欲的な作品です。 普段はさめているものの、 いざという時にはずば抜けた行動力を見せ 頭脳明晰、運動神経も抜群な主人公。 容姿端麗、仕事もできるが主人公には厳しい秘書室長。 周囲との摩擦を恐れない主人公をやんわりとたしなめる気のいい同僚 ―など、人物はいかにもな設定。 語り口もライトノベル的な軽さが漂いますが そこに、現代―特に都市に生きる人々―を冷静に見つめるまなざしと 古典的サスペンスの雰囲気が不思議に融合し 類書にはない、不思議な読み応えを醸成します。 また、生首をハチ公像の前におく ―というショッキングな場面から始まるものの、 その後は意外と穏当なストーリーなので 余分な重さや後味の悪さは残りません。 あらゆる観点から、「新世代のミステリー」という言葉がぴったりな本書。 ミステリーが好きな方はもちろん、 普段は、ライトノベルやケータイ小説を中心的に読んでいる方など 幅広い方に読んでいただきたい著作です☆
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お犬様の前で・・・
お犬様の前で・・・ あらすじ 冬の朝。場所は渋谷ハチ公前。 僕は生首を置きにゆく。『彼女』の願いのために。 感想 生首を渋谷ハチ公前に置きに行くシーンから話はスタートします。 そこには何のてらいや躊躇もありません。 非常にショッキングな出だしでド肝をぬかれます。 読者の興味を惹くという意味では適切な滑り出し。 何故そんなことをしたのか? この謎が今作のメインディッシュ。 この真相を覆い隠すために作者は キャラの造形を工夫したり、地震発生のシーンを挿入したりと 色々な手管で読者の目を散らそうとします。 ただ、そうした面が少し邪魔っ気に感じたのもまた事実。 良い素材があるのだからページ数(350ページ)を削って シンプルに料理しても良かったのではと思いました。 類似する作品としては、 詠坂雄二著「遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?」 があります。 似たような素材をどうやって調理したのか、 コックの腕前を試食し合ってみてはいかがでしょうか? 読んでからの一言 ハチ公好きは読んじゃダメ!!
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謎は一つ!
北村薫が帯で誉めてたので買いました。 出だしはわくわくしましたが 読んでるうちに「謎は一つだけかい」と解り 中盤はかなりダレました。 ミステリと思って買ったからさ… 作者と同じ名前の主人公がクールなスーパーヒーローだというのも妙に読者には薄ら寒く。 ラストの長い演説にも冷めました… やっぱりそう落とすかあといった感じ。 ただ文章とか会話にはなかなかいいなあと思うところがあり、 「横溝正史ミステリ大賞」とか「横溝チルドレン」とかの煽り無しで 「異色のユーモアラブストーリー(笑)」とかで売られてたら評価も違ったかも。 「ミステリを期待して買ったけど、ミステリじゃなかったけど、面白いじゃん!」とは思えませんでした…。
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みなさん酷評されてますが
私はすごく好きです。 中盤の「イライラする」と評される部分も主人公の淡々とした性格の現れだと思って読んでましたし、犯人がわかりやすすぎるというのも、推理小説ってそんなものじゃないですか? むしろガチガチの推理小説より読みやすく、軽いミステリーものを読みたい人にはいいのではないでしょうか。
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中二病が伝染しそうで恥ずかしい
横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作品。 お恥ずかしながら、私、横溝正史読んだことない。 つまりは、横溝正史ミステリ大賞はどんな作品が賞されるに相応しいかも知らない。 が、率直に言う。 レベル、低くね? これについて、解説(宇田川拓也)にて横溝ミステリ大賞選考委員の坂東眞砂子の 批評が引いてあったのでそのまま引用する。 > 最終候補作品中、最も不快感を覚えた小説だった。(略) > 真っ先にいえるのは、主人公「ぼく」の性格や心理があまりにも嫌味で、好きになれないということ。その理由は、「ぼく」の存在が、常に事象の上にあり、他社を見下しているようなところにある。(略)何の説得力もないままに、「ぼく」はすべてのものを超越し、何事にも冷静で、淡々としていられる人物として描かれている。作者の自意識過剰が、主人公像に投影された結果ではないかと思う。 さすがである。わかりすぎるぞ坂東眞砂子!なんて的を射た評なんだ! 解説では、 顔が良く、一流商社で働いていて、そこそこ女にモテ、 大胆な発想力と行動力、そして冷静さを併せ持つ、完全超人な主人公が嫌味で 共感を得られないといった説明があったが、それは違う。 虚構の世界なのだから、そういうキャラとして考えれば別にリアリティが無くてもかまわない。 ただし、作者の頑張ってる感(知ってる知識を丸ごと詰め込もうとしてたり)が ぶっちゃけうすら寒い。すべってるよ、それ。って感じ。 中二病的自意識過剰が、随所で見られるが それが作者の狙ってやった演出なのか、作者自身が中二病なのか。 どっちにしても読んでるこっちが恥ずかしくなる、稚拙さがある。 また、ライトノベルだからと言っても、このキャラ達の血の通ってなさったらない。 完璧人間だから共感出来ないのではない。むしろ逆。 AがあるからBがあるといった文章じゃなくて Bという事象のためにAを用意するみたいな 作者の思いつく都合のままにキャラが動くので、 ロボットのように無機質で人間的魅力が全くないから、共感できない。 もっと現実世界で人間観察した方がいいと思う。 人の行動には感情という裏付けがある。 それを作者は理解してない。 あと、個人的に気になった点 街中に設置された警察が証拠として採用するカメラを 作中で「監視カメラ」と言っているが正しくは「防犯カメラ」のはず。 自衛隊を軍隊と言うと色んなとこからめっちゃ叩かれるように これ言い間違えると警察関係の人だと怒られちゃうので注意した方がいい。 編集者も校閲も仕事しよう。
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乙一に似ています
9割がた、非常に楽しく読みました。文体も読みやすい。平明だが、稚拙ではなく、洒脱で軽妙。 ただ、犯人は中盤にわかりやすい伏線があり、わかりやすすぎて、ミスリードだろう、と思っていたら、そのまんまで唖然。 最終的に主人公にとって、うまくまとまってしまったのが不満。エピローグがなければ、星5、だったかも。説明文なしで、パツンと物語を閉じて、不安定な余韻を残してほしかった。 タイトルも乙一デビュー作に似てますが、乾いた感じも乙一に似ています。乙一好きにはいけると思います。 文体が読みよいし、雰囲気があるから、今後も頑張ってください。やぶれかぶれな作品をぜひ書いてほしいです。