日本の文学賞

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群青のとき

中山義秀文学賞

群青のとき

今井絵美子

幕末の老中・阿部正弘を中心に、黒船来航と内政不安に揺れる時代を描く歴史小説。

幕末阿部正弘

作品情報

若き老中は、揺らぐ国の未来を背負って難局に立つ。

『群青のとき』は今井絵美子による作品。幕末の老中・阿部正弘を中心に、黒船来航と内政不安に揺れる時代を描く歴史小説。 KADOKAWA単行本および角川文庫で刊行確認。英訳版は確認できないため Not available in English。

レビュー要約

  • 題材への踏み込みと構成の確かさが評価されている。専門性や分量を重く感じる読者もいるが、対象への愛情と読み応えが支持されている。

書籍情報

出版社
KADOKAWA/角川書店
発売日
2014-12-20
ページ数
301ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784041024003
ISBN-10
4041024005
価格
1894 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

時は幕末。黒船来航の外憂内患に見舞われる中、老中に就任した阿部正弘を待っていたのは難儀な仕事ばかり。葛藤を抱え煩悶しながらも、常に祖国を背負って立ち向かっていく男の熱き人生を描く著者初の歴史時代小説!

レビュー

  • 夜明け前を生き抜いた男・阿部正弘

    明治維新は、まさしく日本史上の大舞台であった。その時代を駆け抜けた人は、幕府・新政府を問わず、輝き、魅力的に映る。 しかし、明治維新という大舞台の夜明け前を生き抜き、その礎を築いた人物が阿部伊勢守正弘であった。 若くして、周囲から認められて老中になった阿部正弘が向き合ったのは、黒船来航・日米和親条約という日本国の開国であった。 祖法の遵守か現実路線かという難局において、彼が発揮した能力は、強いリーダーシップではなく、意見を纏めるための粘り強い調整であった。 決して勇猛果敢ではないけれども、丁寧に布石を打ち、一つ一つの事実・経験を積み上げ、周囲をまとめる姿勢は、強い信念を感じた。 そして、彼は、「幕府」を護るため、現実を選んだ。 一度は責任を取り、辞意を表明した彼を引き留めたのは、彼の能力を認め、彼以外には乗りきれないと周囲が感じたからだ。 しかし、着実に政策を進める一方で、病は確実に彼の身体を蝕んでいく。 時代の流れに楔を打ち込み、橋頭堡を築いた彼は、それでも良かったのかもしれない。 けれども、病に侵されながらも、日本の明日を思い、必死に向き合う姿は感動を覚えた。 本書は、まだ見ぬ未来へ日本を導く橋の礎を築いた阿部正弘を描いた本である。

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