作品情報
追わなければよかった、という後悔から始まる。
第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈優秀賞〉受賞作。事故と冤罪の真相を追う。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 2024-09-28
- ページ数
- 288ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 12.8 x 1.9 x 18.7 cm
- ISBN-13
- 9784041153840
- ISBN-10
- 4041153840
- 価格
- 1870 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
あのとき、俺が追わなければ。横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞作! 雪の深夜の当直中、刑事の松野徹は不審車両に遭遇し職務質問する。運転手の藤池光彦は急発進、徹は追跡するが車は交差点に突っ込み、光彦と通りかかった車の家族四人が死亡する大惨事となる。警察への批判が強まりかけたとき、光彦が事故直前に強盗致傷事件を起こしていたと判明、非難は遺族に集中した。冤罪を疑う光彦の両親から再捜査を嘆願された徹は、自責の念に誘われるように引き受けてしまう。新事実など出てきようがない、はずだったが――。
●浅野 皓生:2001年、東京都生まれ。22年、「殺人犯」で東大生ミステリ小説コンテスト大賞を受賞(「テミスの逡巡」と改題し『東大に名探偵はいない』に収録)。24年、「責」で第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞。東京大学法学部在学中。
レビュー
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【注意】ネタバレ
損傷部位から違和感を感じました。もちろん内容は当てられませんでしたが。面白いです。
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救いはない
「被害者の陰部への執拗な暴行(殺してはいない)」が気になったまま読み進めました。途中で思ったのですが最近のミステリーって、なんだか小児性愛が多くないですか?
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よかった
深いないょう
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文章が秀逸
現役の大学生の書いた文章とはとても思えない。状況の描写も人間の心理も適格にこれしかないと思われる言葉で綴られている。東大法学部生ということで、頭がいい人は何でも出来るんだなあと感心。ただ、本人も書いていたが締め切りに間に合わせるために、推敲が充分でなかった(たぶん事前のプロットも不十分)とのこと。確かに、2部構成の必然性、必要性はない。(以下、少しネタバレ)1部でほぼ真相までわかってしまい、2部は視点を変えてその真相をなぞる。普通2部構成で視点まで変わっていれば、どんでん返しがあるか、テーマ(本書では「責任」)を補強するようなさらなる真実が用意されている。厳しい言葉で評すれば、竜頭蛇尾。尻つぼみ。だが、1部の息苦しいまでの人間の濃密な描き方は、新人離れしており、リーダビリティは抜群。受賞は当然のレベルでした。
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ツイストの利いた、テンポのいい警察小説
捜査中の事故で被疑者を間接的に殺してしまった罪の念に苛まれる刑事が、とあることを契機に再び過去の事件に踏み込んでいくストーリー。文章がテンポよく、中盤以降、事件の背景が思いがけないことから次々と繫がっていき、予想だにしない展開に進んでいくのが良き。タイトルが意図する【重み】も、ずっしりと備わっていて、中だるみもない。新たな書き手を予感させるものだった。次の作品にも期待します。
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何も悪くない人間たちが「責任」を感じて苦しみ続ける展開は切なかったが、読後感は悪くなかった
12年前のある日の深夜に、不審車両の職務質問をしていたところ、質問されていた運転手の藤池光彦の車が急発進する。それを警察官の車両が追跡するが、交差点に突っ込み、藤池光彦と、たまたま通りかかった車に乗っていた家族4人が死亡する事故となってしまう。この藤池光彦は、事故の直前に強盗傷害事件を起こしていたことが判明する。 そのときに、追跡していた車両に乗っていた警察官の松野徹は、自責の念を持ち続け、藤池光彦の家族から事件を再調査してほしいという依頼を引き受けることになる。 職務を遂行しただけで何も悪くないのに苦しみ続けた松野。それでも罪滅ぼしのために、藤池光彦の事件を再調査することになるが、思わぬ事実が明らかになっていく展開は読み応えがあった。 第一章は、藤池光彦の事件を再調査する松野が主人公となり、事件の隠された部分に迫っていく展開。 第二章は、松野の娘で交通機動隊の警察官である莉帆が主人公となり、思いもよらない展開となっていく。 何も悪くない人間たちが「責任」を感じて苦しみ続ける展開は切なかったが、読後感は悪くなかった。