日本の文学賞

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幼き者は驢馬に乗って (角川文庫)

文學界新人賞

幼き者は驢馬に乗って (角川文庫)

森内俊雄

書籍情報

出版社
角川書店
発売日
1980-11-01
ページ数
246ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784041442036
ISBN-10
4041442036
価格
2200 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

Amazon.co.jp: 幼き者は驢馬に乗って (角川文庫) : 森内俊雄: 本

レビュー

  • 作家の原点!わたしにとってのゴーゴリーの外套

    どちらかといえば中期以降が好きな作家なのですが、初期は初期で捨てがたい。単行本より読み返す機会が増えました。これが文庫サイズの売り?

  • 不安の肖像

    「幼き者は驢馬に乗って」・「火の道」・「彼のうちなる<彼>の時。 以上3編が収められた作品集。3編は連作。 何とも形容が難しい小説集であり、あえて名付けるならば 「不安の肖像」を描いたものであろうか。 後の「氷河が来るまでに」の根幹とも言うべき「不安」。 発表時期には20年の歳月が流れているが、どちらが先なのか 後なのか判然としないほど、モチーフは似通っている。 「氷河が来るまでに」は確かに、よく練った作品であろうが、 私にはこの連作集の方が、心に残る。 決して後味の良い作品ではないのだが… 作者の心の吐き出したどろどろの情念を寄せ集め それを固めたような作品集。 一歩間違えれば、太宰的露悪趣味に陥るその一歩手前で 書き連ねている。 単調なまでに心の苦痛を味わい、自らを汚しているとしか 思えぬほどに「苦悩」を引き連れて生きていく。 作者の人生そのままであろう。 ここまで苦痛や苦悩を描くと、いつしかその痛みに慣れて しまい、通俗的な小説や青臭い悩みに堕するものだが、 不思議にこの作品にはそういうところはない。 高校時代に人を裏切り、その裏切りに自分が傷つき、 大学時代に他人の不幸そのものを知り、 結婚してからは連れ添う気のない人との間に子をもうけ… それらが、時系列ではなく、その折々の主人公の思い出や 悪夢としか思えぬ白昼夢に登場する。 そしてそれらが一つの筋となる。 最後の場面で手のひらの聖痕を見つめる主人公。 この作者には必ずこの宗教的な印が登場する。 そこまで堕落しなければ神は見えないのか。 そこまで苦痛を味わわなければ神は救い給はぬのか。 自らを地獄に堕とさなければ神に近づけぬのか。 なんぞという、(私には全く無縁だが)宗教的救いを 渇望してやまぬ主人公=作者が見える。 再評価の待たれる作家です。 読むとかなり疲れますので、ご注意を

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