葬列 (角川文庫 お 45-1)
社会にもてあそばれた三人の女と一人の男が、逆転不能の状況で起死回生の作戦に乗り出すクライム・アクション。
作品情報
負け犬たちが、果てしない欲望だけを頼りに戦う。
第20回横溝正史ミステリ大賞受賞作として2000年に角川書店から刊行、2003年に文庫化。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 2003-05-01
- ページ数
- 519ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784043706013
- ISBN-10
- 4043706014
- 価格
- 542 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
――これが私たちの戦争なんです――横溝正史賞大賞受賞作! 社会にもてあそばれ、運命に見放された三人の女と一人の男。逆転不能の状況のなかで、負け犬たちは、とっておきの作戦を実行した。果てなき欲望と本能だけを頼りにして――。
レビュー
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もう少し狂気があれば、、、
序盤は、細かく場面が切り替わり、結構、淡々と進んでいたのになぜかそんなに退屈はしなかったです。 4人が出会い、物語がひとつになってからどんどんスピードアップして楽しめました。 ただ、史郎の豹変の過程が飛んでたり、明日美のキャラクターが少しぶれてたりと若干のフラフラ感は目をつぶりますが、、、。ちょっと狂気が物足りなかった。 明日美やしのぶももっと狂って、そしてもっと凄惨な描写があれば。 先に「彼岸の奴隷」を読んでいたので、少し残念に感じました。 でも、そこそこ楽しめました。
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ノワールの小川勝己の原点として必須の書
頼りないヤクザと素人女3人が、暴力団の別荘に殴りこむ話。 「OUT」にも良く似たストーリ展開は、ご都合主義とムリの嵐なのだが、 とにかくスピード感は抜群。うかうかしていると、 読者が置いてけぼりにされてしまいそうな勢いで疾走する。 劇画のような派手な展開はどこまでも映像的で、 映像に鈍感な私でもすぐに絵コンテが起こせそうだと錯覚するほど。 横溝賞の選者の一人も同じ感想を述べられていたが、 ラスト1行はゾクゾクするほど素晴らしい。 ノワールの小川勝己の原点として必須の書
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爆走、暴走の果てに驚愕の最終章へ
思わず数えてしまった。名前のある登場人物が、ほんの端役をふくめ43名。うち25人が殺される。ほとんどが惨殺で、楽には死なせてもらえない。その他、名の無い死体は数え切れず。 矛盾や疑問描写は数多いが、中でもターゲットとなるヤクザ組織があまりにも過激で、現実にあり得ないというより、フィクションの中でもこんなんじゃ組織持たないだろうにと思わされてしまう。あるいは、何の信頼感もなく結びついて暴走しまくる主人公集団と相似にしたかったのだろうか。 5章構成で、後へ行くほど短くなり、最終第5章はエピローグ程度の分量だ。実際、第4章までで小説として十分成り立っている。が、この第5章がとてつもなく濃いのだ。えっ、ひょっとしてこれって実は本格推理小説だったのか、と驚かされるアッパーカット(まもなく勘違いと判る)を浴びせたあと、もう終わったつもりでいた物語が再び怒涛の進撃。もうひとつの「狂気の集団」の末路から目が離せない。 最後の一行は本当に凄い。場をわきまえないギャグ調会話の数々も、切々と織り込まれるセンチメンタルな家族の描写も、凝りに凝った伏線(第一襲撃と最終襲撃の照応には舌を巻いた)も、すべてこの1行を目指している。
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人が死にすぎ
OUTに似てるという意見が多いようですが、そうでもないです。 ノワールものが好きでいろいろ読んでますが、やくざ物は食傷気味で あまり読まないのですが、これは女性たちが活躍する話と知って OUTレベルを期待して読みましたが、いろいろありえない点は多く、 小説ではまあ何を書いても許されるのでしょうから、 ただの娯楽として考えれば面白いのかもしれないですね。 とにかくどんどん人が殺され、主人公らしき人(結局誰に感情移入したらいいかわからなくなりますが)も 殺されていき、もうドラマもなにもすべて死んで終わりになってしまう、 ちょっとがっがりします。 「葬列」だからしかたないか〜。
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読みやすいが・・・
クライム・アクションというと、「最悪」の方が断然面白く感じた。
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人生ローリングストーン!!
これは最近読んだ中でも相当面白いものでした。登場人物の顔、環境、背負っているもの。文章の流れの良さは抜群、決して単なるクライム小説ではなく、ノワールでは決してない。一度読むと「OUT」を想像するかもしれませんが、登場人物はそれほど馴れ合っているわけでもありません、抱えているものが重いのです、もっとそれを説明してもよかったような気も読後感じましたが、そんなもんは吹き飛んでしまいます。角川文庫ですから「映画化」は考えられますね、そんな面白さでした。
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OUT?
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面白い!
ページをめくる手がとまらず、1日で読み終えてしまいました。障害のある夫を持つ三宮明日美、整形を繰り返し借金を抱える葉山しのぶ、冴えないヤクザ木島史郎、自己の存在にリアリティを感じられない藤並渚。明日美としのぶは元友人でしたが、別々に生活していた彼ら4人が偶然出会わしそれぞれの動機はともかく暴力団の金を奪おうと一致団結します。明日美・しのぶ(後に渚が加わる)と史郎の別々の話が一つに収斂されていく様が気持ちよい。そして、最後には「事実はこうだったのか!」と驚きの連続。「一杯、いや、二杯も三杯もくわされたぜ」という気分になります。最後の場面では映画「トゥームレイダー」のラストシーンを思い出してしまいました。話の内容は全然違うけどね。タイトルの意味はやたらと大勢の人が死んでいくからかな?