風の歌、星の口笛 (角川文庫 む 10-1)
滅亡寸前の未来世界を舞台に、三つの視点が収斂していくSF色の強い本格ミステリ。
作品情報
未来世界の三つの風景が、ひとつの謎へ収束する。
第24回横溝正史ミステリ大賞受賞作として2007年に角川文庫から刊行。
書籍情報
- 出版社
- 角川書店
- 発売日
- 2007-10-01
- ページ数
- 364ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784043864010
- ISBN-10
- 4043864019
- 価格
- 10 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第24回(2004年) 横溝正史ミステリ大賞受賞
レビュー
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シナリオの重厚さに文章力が追いついていない
「修学旅行は終わらない」を読んで面白かったので、この作品も読んでみた。最後まで読んだ感想は「そういうことか、なかなか重厚なストーリーだな」と思った。でも元々横文字の主人公になかなか感情移入できないので、最後まで完全にはストーリーに入り込めなかった。「修学旅行は終わらない」を読んだ時にも思ったが、状況が上手く把握できない時がある。そういう意味では少し説明が苦手なのかも。それでも次は「たゆたいサニーデイズ」を読んでみようと思っているので、魅力な作家ではあると思う。化けるのに期待しています。
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久々の傑作!
本作品には3人の主人公がいて、それぞれの物語が並行して描かれていますが 生きている時代や場所がかなり違っているので、物語前半では、この3つの物語が どうクロスするのかまったく読めません。 この状況は中盤を過ぎても続いていて、この先が一体どうなっているのかが気になり 物語にどっぷりのめり込んでします。 そしてラストになって、非常に“スカッとする”やり方で、3つの物語がクロスします。 ちなみに、本作品はミステリーに分類されているようですが、読み終わった感想としては 「SFの要素をふんだんに含んだロマンチックな作品」と感じられました。 山本弘作品のように、「ちょっと切なくなるSF」が好きな人には、ぜひお勧めしたい作品です。
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魅力的な作品
ただし、トリックは強引なものがある。 全く関係のない話をうまく収束させた手法は新しいものでは無いけれど見事。点数加点です。 SFとファンタジーとミステリーの融合作品はこういうのもありですね。
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どうでもいい
この作品はミステリーであり、SFである。少なくとも、あらすじにはそう載るだろう。 確かに、謎解きもあれば、人工惑星だの記憶チップだのSF要素がふんだんに盛り込まれている。 だが、この作品はミステリーでもなく、SFでもない。 双方のジャンルを読み慣れた読者は、それぞれ思うに違いない。 確かに、ミステリーとしては謎解きの手腕も巧いとは言えず、何より解答がトンデモない。 最終的な解答は、SFにも繋がってくるが、あまりに科学的ではない。 一応、科学的な解釈が為されるが、それはファンタジーである。SFが空想科学という言葉に置換されるならば、文字通り、空想の科学でもある。 一番の問題は、そんな作品が横溝正史ミステリ大賞を受賞していることだ。 この作品の最高のホワイダニットはそこにあるのではないかと思える。 だが、それが失敗であるか。 選考委員の考えとは合致しないかもしれないが、むしろ、受賞という名目はただの布石であろう。 この作品はミステリーであり、SFであるが、ミステリーとは言えず、SFとも言えない。辛うじて、SF風ファンタジー ミステリー添えという料理名が似合う。 だからと言って、それはあくまでジャンルの不確定に過ぎない。 作品を語る上で、ジャンルの云々は意味を為さないという実証がこの作品にはある。 ジャンルなど、どうでもいいのだ。 手軽に読める。 素直に面白い。 ミステリーもSFも敷居が高いと思っている読者、読書経験の浅い読者にはうってつけではないだろうか。 少なくとも、読んで損はしないだろう。 だが、胸が満たされる感動、頭を撃ち抜かれるような解答、本格的な空想科学をそれ以上望むのなら、各ジャンルの世界に足を踏み入れ、他作品に手を伸ばすべきである。 まず、ストーリーそのもののセンスオブワンダーを味わうには事欠かない一冊である。 なぜなら、第一にこの作品は面白いから。
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文庫本の帯にはげんなり
三つの話が最後には一つに収束するという手法を用いた、それなりに面白いSFでした。[以上、書評] が、文庫本の帯に記された「最大のトリック」「至上の愛」というコピーにより膨らんでいた期待に応える程のものではありませんでした。これが「最先端ミステリー」だそうで、ミステリーていうジャンルがよくわからなくなってしまいました。[以上、帯評]
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構造の面白さ
ミステリです。 ハウダニット的な面白さを出そうとしてる感じですが、少なくとも最後に明かされるネタは中盤には大体判ってしまいます。 むしろ平行して進む三つの物語のそれぞれの人物が、全体の中でどのピースになるのかギリギリまで判らない点が非常に面白かったです。 また、近年の流行を反映して「セカイ系」の要素を取り入れているのもミステリとしては珍しいのではないかと思われます。 一方で、SF要素はやや弱めです。プロット的に過不足無く取り入れられているので一般の方には気にならないレベルですが、バリバリのSFファンの方は☆ひとつ減らしてちょうどいいくらいかもしれません。 自分的には大変面白かったです。
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謎です
なぜこの作品が、横溝賞を受賞できたのか謎です。 北村薫や綾辻行人の作品は非常に好きなので、期待して読みましたが、残念でした。 これだけのスケール、といっていいのかどうかも謎ではありますが、ともかく、このような構造、トリックを描こうとするならば、もっときちんと筆力も科学的なことも学んでからにするべきではなかったでしょうか。
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まあ、ええんとちゃうん
SFとしてなら読めたものではない。最初読み始めたとき、数々のSFの名作映画の名前が浮かんで仕方なかった。ブレードランナー、スターウォーズ・・・。そしてエヴァンゲリオンなどなど。 しかし中盤あたりからのってくる。3つの関係ないと思えたストーリーが収束に向かい出すからだ。このあたりは実によく考えられている。 ただし、この手法は第14回のファンタジーノベルを受賞したショート・ストーリーズと同じだ。 正直言って、なぜ横溝賞なのかが一番の謎なのだけれど、確かに面白かった。 読んで損はないと思う。