DZ: ディーズィー
Vietnam難民船から救出された妊婦の双子を軸に、遺伝子と宿命をめぐる謀略が展開するヒューマン・ミステリ。
作品情報
異常なまでに発展した文明の先で、人類の宿命が動き出す。
第20回横溝正史ミステリ大賞受賞作として2000年に角川書店から刊行。
書籍情報
- 出版社
- KADOKAWA
- 発売日
- 2000-05-01
- ページ数
- 404ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784048732277
- ISBN-10
- 4048732277
- 価格
- 350 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第20回(2000年) 横溝正史ミステリ大賞受賞
レビュー
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ミステリを読む快感
とても新人賞ものとは思えない上手さというか、なんか、すごいです。 アメリカあたりの翻訳ミステリっぽい書き方をしつつ、中盤まで話がどっちに展開していくのかが見当もつかない。 読み進めていくうちに、そこここに張り巡らせてあった伏線が終盤に向けて怒涛のように収束していく様が、いやもう、快感ですね。 「あれって結局どういう意味だったの?」と気になるような派手なやつに隠れて、ひっそり張ってある伏線とか…。 読みながら思わず「おおおっ」と声を上げてしまいましたよ! 設定的にはミステリ色の強いSFって感じなんだけど。 確かにこりゃミステリで横溝賞でオッケー。 これこそミステリ読む醍醐味ですよ先生。 難しげな遺伝子の云々は、わかった方がそりゃいいですが、右から左でも十分いけます。 ただ、人間とか社会とかの捉え方がかなりシビアなので、ちょっと神経が疲れますね。 あと、変に文章を書きなれてる感じで、若干マンネリ入った中堅作家のような表現が多かったのが、気になったといえば気になりました。
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進化をテーマにしたサスペンス
アメリカでの過去と現在の事件と,日本の障害児施設の少女をめぐる一連の出来事と 3つの系列で物語は進む. 中核となるテーマは“進化”である. ジャンルとして医学サスペンスになるのだろうが, 犯行手段やトリックではなく,動機に医学的・科学的な要素を取り入れているのが面白い. 進化と,それに伴う孤独という視点は斬新で深いテーマだと感じた. 生物学的な孤立という,この絶望的に深い孤独が理解できないと この小説のテーマは伝わらないだろう. 少々複雑で,ストーリーにやや冗長さも見受けられるが,一読の価値のある作品.
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ラスト
吸血鬼に咬まれて吸血鬼になった。じゃなく、吸血鬼だったことを思い出した、再認識したみたいな? どうなんのかね。
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すこしだけひねりはありました。
著者は京都大学医学部卒業の医者で、基礎医学の分野にも属していた経験をもつらしく、例のごとく、医学、最新のバイオテクノロジーの知識をちりばめたミステリーとなっています。 正直、こういった遺伝子操作、胚操作を人間に行ってしまうという倫理問題を絡めたミステリは、医学ミステリの分野では、巨匠ともいえるロビンクックの作品にいくつか見られますし、著者自身もおそらく読んでいる可能性が高いわけで、その焼き直しか、という感想を途中までは抱かざるを得ませんでした。 最後まで読むと、まあオチとしては、少しひねりが効いているんですが、それも、ロビンクックの「クロモゾーム6」を思い出させられて、どうも二番煎じの感がぬぐえないです。 ロビンクックをあまり読んでないヒトであれば、違和感なく楽しめるかもしれません。 ただ、全体的に、ちょっと専門的な知識を要求されるところも少なくないので、「染色体って何?」という方は、少しつらいかもしれないです。 場面が、フィリピンからアメリカそして、日本へと移り変わり、最終的にはそれが結びついていくところなどは、まずまずの構成かとは思いましたが、オチは途中で読めてしまいました。 それなりには楽しめて、少しひねりがあったので、星四つで。
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band of speicies
進化。 それは生命の悲しきプロセス。 進化、イノチ、愛、悪。 さまざまな壮大なテーマを盛り込みつつも作者の完璧なまでの知識に裏打ちされていてすべてがまったくの遜色なく、そして不協和音を立てることなく絡み合い一つの大きな物語を奏でています。 ベトナム難民女性の産んだ双生児、アメリカペンシルバニアで見つかった夫婦の死体、女医志度涼子が重度障害者施設で出会った少女。 それぞれの無関係な序章と事象がやがて一本の大きな川へと流れ込み荘厳なエピローグへと向かう。 読後の何かしら気持ちよささえ伴う喪失感とやさしさは読んでみてはじめてわかるものです。 なにかにつけて病名や薬品名などが詳細に出てきますが解説もきちんとしてるのでなんら問題なく読み進められます。 すごいスピードで読めるのでぜひお試しを。。
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これで横溝正史賞????
稚拙な文章、一人称視点と三人称視点が混同し、一センテンスごとに時間軸もバラバラで説明もなし。 医師であることを強調したいのか、根っから好きなのか、障害者児童と殺害と解剖の描写だけはやたらリアルで偏執狂的なまでに詳細。 物語の構成上は不要な死人が量産され、そのくせ犯人にとってもっとも都合の悪い相手は何故か殺さないで放置するなど、天才であるはずの犯人のあまりに不合理な行動が目立つ。 推理の要素もなく、小説としても半分どころか三分の一も読めば、犯人の意図はもちろん後半の流れも落ちもバレバレと、いいところの無い駄文。 ここまで酷い本は私の読書人生でも初めてでした。 二作目以降はさらに酷いとの話ですが、これよりダメな小説と聞くと、興味本位で読んでしまいそうで怖いくらいです。
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生物系専門の学生さんにお勧めです!
ミステリーと生物系が好きな人にはお勧めです。 私は生物系の大学院生なので 分子生物学・進化・遺伝子・染色体に関するの専門用語や 知っているジャーナル、実験器具・機械のの名前が出てくるだけで どういう実験をしているのか、どのような研究室なのか想像が膨らんで楽しかった。 読み始めは、場面が飛び飛びで読みにくいなーと思ったが 読み進めるうちに四方からパズルを組み立てるような話の展開に引き込まれたしまった。
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消化不良かな
題材は面白いが人物の書込み不足という感は否めない。 それぞれの人物についてさまざまな描写が行われている割には、せっかくの材料を活かし切れていない感じ。 途中で出てくる小道具の行方についてもケリが付いていないし、メインとなる登場人物の能力や生い立ちについても間接的な説明にとどまったままになっている。 詰めの甘さが目立ち、最終的な謎解きにも不足を感じてしまうのだが。