作品情報
証言の断片が、毒殺事件の記憶を不確かな光で照らす。
『ユージニア』は、旧家で起きた大量毒殺事件の記憶を、証言や手記の断片からたどる長編ミステリーです。真実に近づくほど輪郭が揺らぎ、美しい造本と多声的な語りが不穏な余韻を残します。
書籍情報
- 出版社
- 角川書店
- 発売日
- 2005-02-03
- ページ数
- 452ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784048735735
- ISBN-10
- 404873573X
- 価格
- 2600 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
ある男の遺書によって、一応の解決をみたはずの事件。町の記憶の底に埋もれた大量殺人事件が、年月を経てさまざまな視点から再構成される。
レビュー
-
不思議な話
直木賞を受賞してからさらに注目を集めている恩田陸です。受賞作の遠雷と蜜蜂は昔少しだけ演奏をしていた人間にはやや賛同できないストーリーと登場人物の描き方でしたが、こちらの小説はけっこう引き込まれました。不思議な話でありながら結末ははっきりしないにもかかわらずです。好き嫌いはかなり分かれることでしょうが、本棚の本を入れ替えている者からすると、これは置いておく本になります。時間をおいてまた読み返したいです。人気のある作家のおすすめ本はどのサイトも似たり寄ったりです。私はこれが恩田陸の代表作の1つと思います。
-
ほどよく謎と余韻が残る感じで好みの作品
最近ハマっている恩田陸さん。次はミステリー小説『ユージニア』。 デビュー作『六番目の小夜子』より薄気味悪さがパワーアップしている印象です。構成はなかなか複雑で、最後に読み返したりしましたが、ほどよく謎と余韻が残る感じで好みの作品でした。 『鈍色幻視行』と同じように、はっきりとした事実は謎にしつつ、色々な人の視点から真実を探っていく流れが面白くて、引き込まれます。
-
うーん
結局なんなの?って感じではあるけど。普通にこの設定のミステリーだと面白いのに
-
真実とは
蜜蜂と遠雷などわかりやすい作品とは反対で、何が真実か最後まで読んでもはっきりとしない。しかしそれが本作の持ち味で魅力となっている。 はっきりとしないことに不満を持つ人は少なくないだろうが、その靄のかかったような読後感が私にとっては非常に心地よいものだった。
-
満足
ワールドに引き込まれます。重要な部分や伏線を忘れてしまいそうで、一気に読みました。じゃっかん間のび感を感じましたが、とっても引き込まれました。傑作です。
-
連載ものだから仕方ないのかも・・・
本が届いて、最初のページの二枚の詩とプロローグ。その凝りようがなんともお洒落でわくわくしちゃいました。が・・・やっぱり、この作家の本は飛ばし読みになってしまう。なぜって、見えない部分をつくりすぎてるんだけど、犯人がみえてる。他の本もそうなんですが、これは先生の書き方、性分だから、いえカラーと申しましょうか、だから仕方ないことなんですが、私には導入部分が長すぎてあきてしまうのです。結構気が短い方なんで、本の数ページでときめかなかったらパスしちゃうんで(それは私の性分ですが)。さすが直木賞作家さんの文章だけあって、確かに文章力はあると思います。でも、ぐだぐだと説明文が長すぎる感があるし、他のレビュー通りに殺人の動機がいまいちなので、正直よくわからないんです。それと連載ものだったからでしょうか。原稿用紙の枚数の関係で、とにかく引き延ばし感じが多くって。連載物はそういう感じ、匂いしちゃうます。枚数合わせみたいな・・・。あと、このタイトルの秘密。ちょっとがっかりでした。なんかもっと「すげえ~!」秘密が盛り込まれているのかと・・・考えた私が間違いでした。母親も変ですし。こんな母親っているのかなあ。いるならもっと分裂してほしかった!
-
2度読み
最後まで読むと読み返したくなる、2度読み.してしまう本、だと思います。宮部みゆきの「理由」のように悲惨な事件が、 関係者の人々の一人称もしくは第三者の伝聞で語られて行きます。 バラバラの話しが最後に構築されて「事件」が見えて来る感じです。 2度目は、ダカラかと納得しながら読んでいけます。 面白いかと言われると… ? 重い雰囲気の有るお話です。殺人を扱っているので、あたまえですが…。
-
本作も尻すぼみ
導入部は魅力的、徐々に坂道を下るように、冗長にくどくどしくなり、そして結末は尻すぼみ。 最初から、こんな形で終わることを想定してい書いているのでしょうか? 読み終わったときの疲労感と失望感は半端ないです。
関連する文学賞
- 日本推理作家協会賞 第59回(2006年) ・受賞