日本の文学賞

← 受賞作品一覧に戻る
西巷説百物語 (怪BOOKS)

柴田錬三郎賞

西巷説百物語 (怪BOOKS)

京極夏彦

江戸怪談の語りを受け継ぎながら、西国を舞台に人の欲と因縁を描く連作小説。怪異は恐怖だけでなく、人間の業を照らす装置として働く。

怪談時代小説連作

作品情報

西巷説百物語は、京極夏彦の視点から題材の核心をたどる受賞作である。

西巷説百物語は、受賞時に注目された主題と書籍としての刊行情報を整理できる作品である。本文は、題材の背景、人物の選択、時代や社会の空気を重ね、読み手に考える余地を残す。

レビュー要約

  • 題材への切り込み方と読み進めやすさが評価されている。人物や背景の描写に厚みがあり、受賞作としての読み応えを感じる読者が多い。

書籍情報

出版社
角川書店
発売日
2010-07-24
ページ数
611ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784048740548
ISBN-10
4048740547
価格
2251 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

人が生きて行くには痛みが伴う。人の数だけ痛みがあり、傷むところも、傷み方もそれぞれちがう……様々に生きづらさを背負う人間たちの業を、林蔵があざやかな仕掛けで解き放つ。妖怪小説の金字塔!

小説家・意匠家。1963年北海道生まれ。94年、妖怪小説『姑獲鳥の夏』で鮮烈な小説家デビュー。95年『魍魎の匣』(日本推理作家協会賞受賞)、97年『嗤う伊右衛門』(泉鏡花文学賞受賞)、02年『覘き小平次』(山本周五郎賞受賞)、03年『後巷説百物語』(直木賞受賞)。

レビュー

  • GOOD

    百物語シリーズ最高

  • 面白い

    面白い。林蔵の話

  • 心のスキマ

    第4作『前巷説百物語』で大分存在感が増した、靄船の林蔵を主役に据えたスピンオフ的な第5作。第6作『遠巷説百物語』を含め他は6編構成なのに対し、本作は例外的に7編構成となっています。本作第1編「桂男」からして第1作第1編「小豆洗い」のオマージュのような雰囲気が有、本シリーズ特有の妖しい世界観にのみ込まれて行きます。林蔵が「これで終いの金比羅さんや」と決めれば、喪黒福造(笑ゥせぇるすまん)のドーンよろしく、ターゲット or 依頼主の「運命」が定まります。第7編「野狐」は「帷子辻」に並ぶくらいにもの哀しく…。

  • 満足です。

    一気読み。登場人物と一体化するほど面白かった。

  • 京極さん大好きです。

    怖がりの私ですが、 怖いのにゾクゾク・ビクビクしながら読んでます。 夜中なトイレは電気点けまくりで、ヒンシュク物ですが!!

  • 何となく

    昔読んだ記憶があり、もう一度読んでみたいという衝動に駆られて探して購入しました。 安定した、京極ワールドです。

  • そうきたか

    巷説百物語 続巷説百物語 後巷説百物語 前巷説百物語 前後しながらも時間軸で記述されていた御行の又市の物語は、前作まで。 京極先生得意のスターシステムを駆使して、先行作に関係を持たせながらも今回は「西」。 そう来たか。時間軸でなく、「場」を変えてきたのか。 これまで地方の舞台は多いものの、あくまで又市の本拠地は江戸であったが、今回の物語の舞台は大坂。 主役は林蔵。 トーンが違う。 又市の「豪腕」ぶりと比べると林蔵はスマートだ。 しかしその分プロットが強引では? 全体としては、「金」「男」「女」「芸」「名誉」といったものへの「常ならぬ執着」や「物狂い」が背景となっているのだと思うが、いくら「狂って」いるにしても、それはないやろ、と言う読後感が強い。 もちろん狂っているから常軌を逸するのであろうが、常人から推測できるぎりぎりの範囲で収めるのが作家の力であるという気がする。 そこから考えると、「桂男」、「鍛冶が嬶」など、いくらなんでも、という印象を受ける。

  • ちょっと物足りなくはある

    星3.5くらいという感じでした。 林蔵が主役の物語。誰もが持ちうる闇の部分、けれど通常は超えないであろう一線を超えてしまい、善悪の判断、愛すらもわからなくなってしまった人をさばいていく。又市がしかけるような大がかりなものではなく、潜入し、信頼させ主として会話の中で対峙していく。 最後にオールスターの登場はあるが、又市ファンとしてはやっぱり物足りなかった。 続きを出してほしいけど、終わりなんでしょうね、、。

関連する文学賞