日本の文学賞

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贈答のうた

野間文芸新人賞

贈答のうた

島本理生

高校生のふみが、家族や恋人との関係に揺れながら少しずつ自分の足場を見つけていく青春小説。大きな事件よりも、心の微細な動きと距離感の変化を丁寧に追う。

青春家族恋愛孤独成長

作品情報

少しずつしか進めない日々のなかで、少女は自分の場所を探していく。

島本理生の初期代表作。講談社から単行本が刊行され、のち講談社文庫にも収録された。若い女性の揺らぎを繊細に描いた作品として読まれている。

レビュー要約

  • 若い主人公の不安定な心を過剰に飾らず描く点が支持されている。静かな文体のため淡く感じる読者もいるが、その抑制が作品の余韻につながっている。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2007-11-09
ページ数
363ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784061984943
ISBN-10
4061984942
価格
1760 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

「うたはあのようにも詠まれてきた。/ひとはあのようにも心を用いて生きてきた。」ーー歴代の勅撰和歌集、私家集、さらに物語や日記文学の中で、華やかな独詠の陰に埋もれがちな贈答のうた。詠み交す事で深化増幅する人の心と精妙に響き合う贈答歌に光をあて、自在な口語訳を付しつつ読み解く。王朝人の豊饒な言葉の贈物への密やかな答歌とも評された名著。野間文芸賞受賞作。 詠み交わすうた 響き合うこころ うたはあのようにも詠まれてきた。ひとはあのようにも心を用いて生きてきた。歴代の勅撰和歌集、私家集、さらに物語や日記文学の中で、華やかな独詠の陰に埋もれがちな贈答のうた。詠み交わす事で深化増幅する人の心と精妙に響き合う贈答歌に光をあて、自在な口語訳を付しつつ読み解く。王朝人の豊饒な言葉の贈り物への密やかな答歌とも評された名著。野間文芸賞受賞作。 竹西寛子 私は、独詠独吟よりも更に日本人の心の動きの事実に近づき易い贈答のうたについて、いつか詩歌物語の別を問わず辿ってみたいものだという、まことにおおけない願望を抱くようになった。(中略)しかしこうした気の遠くなるような作業が、微力の自分に易々とかなうはずもない。(中略)ならば、せめて、脈絡もないままに馴染んできた平安、鎌倉時代の贈答のあれこれをまず読み直し、いくばくかを読み加えながら、贈答についての自分なりの整理の第一歩を、と思い立った。――<「はじめに――なぜ贈答のうたか」より>

レビュー

  • 古代人の心模様

    平安時代から鎌倉時代の和歌にみえる贈答歌をテーマにしたエッセイ。 うたを詠み交わすことで気持ちを伝えあっていた時代の、勅撰和歌集、物語、日記や私歌集に展開される、人々の心の交流を描きます。 男女の愛やすれ違い、男同士の友情、政治状況を背景にした複雑な人間関係、近しい人の死を悼む哀悼の思いなど、うたというかたちでしか伝えられない心模様を繊細な感性ですくいとっています。 コミニュケーションという言葉だけでは見えてこない、対話を通じて起こる心の変化と、思いがけない場所に連れて行かれる不思議というものがしみじみ伝わってくる本です。

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