作品情報
『2000』は、受賞作として読み継がれる作品です。
在日コリアンの高校生を主人公に、恋愛、家族、アイデンティティを疾走感ある語りで描く青春小説。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2000-03-01
- ページ数
- 241ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 19.5 x 13.7 x 2 cm
- ISBN-13
- 9784062100540
- ISBN-10
- 4062100541
- 価格
- 2251 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
既視感ゼロ! 疾走する新《在日》恋愛小説「もし俺が朝鮮人の魂なんてものを持ってたとしたら、そんなもんいくらでも売ってやる。おまえら買うか?」《在日》。日本人名。小説現代新人賞作家鮮烈デビュー
1968年生まれ。コリアン・ジャパニーズ。小説現代新人賞受賞後、本作で初の書下ろし長篇に挑む。東京都在住。
レビュー
-
大好きです
読み易く流れるような文体、暗い話も持ち前の明るさの為かさらっとしている。 何より我が家では私を始まりに娘、息子とみんなで回し読みしました。テーマは正直重いのに最後まで楽しめるのは作者の才能としかおもえません。私にとって忘れ得ぬ一冊です。
-
在日コリアンの悲哀を秘めつつ、ハイテンポで突っ走る青春小説
ぶっとんだ怖いもの知らずの在日コリアンが主人公。在日コリアンが直面する理不尽さに抗いながら、痛快に進む青春を描く。 目めぐるしく展開していき、笑えて泣けるので、3,4時間で一気に読み切れる。
-
オヤジが実にいい
ゾンビーズより荒っぽい印象。やっぱり恋愛要素より友情のが感動する。 ゾンビーズと違って家族が多く出てくるが、特にオヤジが実にいいキャラをしている。オヤジが主役であろう。
-
思春期の頃の思い出とともに
中学生の頃、朝鮮学校には恐ろしい奴らが居る。気を付けろ。 というような都市伝説的な話は確かにあった。 そうなんだ、くらいに思っていた。自分は不良グループではないから関係ないや、くらいに。 そんな噂話をしている奴らが実は自分だった。 色んな差別が有る。大人になってわかってきた。 つもりだった。 でも、まだわからないことはあるんだ。そう思う。 そんなことを気づかせてくれた。
-
心に残る部分はあったが...
父親や、友人の何人かとの関係性には感動するものがあった。そして世界や読者に対するメッセージが確かにあった。一方で、ヒロインやその他の登場人物の存在は記号的に感じた。台詞回しや展開に不自然さを感じることもあった。ほとんどの登場人物を好きになれなかった。
-
頑張って読みました!
学校で使うので。
-
20年ぶり?の再読
最近、著者が脚本をしたTVドラマを見る機会があり、そういえば、一時期よく読んでいたなぁ、、、と読み返したくなり、探したものの単行本で買った本作は見当たらず、文庫分を購入、再読。 すっかり忘れていたこともあり、まるで初めての本のように引き込まれた。 やっぱり、すごい。面白い。 中学生の息子に読ませたら、やはり一気読み。 「在日韓国人」という存在について、国籍について、自分について、だれかを愛することについて、考える本。 おすすめです。
-
自分のルーツとは?青春小説です。
ある日、在日朝鮮人から、在日韓国人になった高校生のお話し。 主人公の語り口調で物語が進んでいきます。 現役の高校生が心で口にしていることをそのまま文章にするとこんな感じかな。 日常生活の部分だけを読んでいると、やんちゃな高校生活を送っているなという印象です。 ただ、主人公が在日韓国人で、恋人にそのことを言おうかどうしようか日々悩んでいるのが普通の 高校生活との違いだと思いました。 読み終わってみると、巻頭に、なんでシェイクスピアのロミオとジュリエットの一説が書かれているのか その意味が分かりました。 自分のルーツが何なのか、生物学や遺伝子、民俗学まで勉強する主人公。 本人は国籍は大したことないと思っていても、恋人に打ち明けるのに勇気を振り絞っている。 青春時代に悩みはいろいろあるけど、これはこれで、なかなか大変です。 終盤で、父親との勝負後やりとり。 父親が突然、朝鮮籍から韓国籍に変えた理由が、外の世界に出ていくべき子供の世代のことを 考えてのことと分かった時の、主人公のセリフ「いつか、俺が国境線を消してやるよ」がかっこよかったです。 最後に、主人公が、国籍だの何人だのルーツだの飛び越えて一人の人間として立ち上がったのが感動的でした。 いろいろあったけど、最後がハッピーエンドなのもよかった。 ただ、一番、正直に思ったのが、 主人公が在日だとかどうとかいうよりも、それはそれで、充実な高校生活を送っているなあということです。 スポーツもできて、喧嘩も強くて、ちょっと悪い友達もいる、しかも可愛い彼女までいます。 これって、青春を謳歌するのに必要不可欠な要素ですよね。 僕と正反対の高校生活なので、正直、在日だろうが日本人だろうが、何人だろうが、うらやましかったです。。。。
関連する文学賞
- 直木三十五賞 第123回(2000年) ・受賞