食肉の帝王: 巨富をつかんだ男浅田満
食肉業界の有力者・浅田満の半生と、同和行政、暴力団、政財官界との関係を追ったノンフィクション。BSE牛肉買い上げ問題を含む食肉行政の闇を、人物ルポとして掘り下げる。
作品情報
食肉業界の巨富の背後にある政治、行政、暴力の絡み合いを追う。
講談社刊。浅田満の人物像から、食肉行政、政界、暴力団との関係へ迫る社会派ノンフィクション。紙版 ISBN 9784062118804、四六判、264ページ。
レビュー要約
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豊富な人脈と事件の構図をたどり、業界の裏側を強い筆致で描く点が特徴。断定的な語り口が緊張感を生む一方、扱う対象の重さも際立つ。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2003-05-01
- ページ数
- 261ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062118804
- ISBN-10
- 4062118807
- 価格
- 977 JPY
- カテゴリ
- 本/ビジネス・経済/ビジネス人物伝
食肉業界のドンの素顔と野望!! 同和と暴力を足がかりに巨万の富を築き上げた男のタブーに迫る! 三千坪の大豪邸に住み、百億円を「節税」する。山口組五代目から鈴木宗男・太田房江などの政財官界、スポーツ・芸能界まで幅広い親交を持ち、BSE牛肉騒動では凄腕の錬金術を発揮する。 浅田は、少なくとも名前ぐらいは知る人に、ある種おそれと畏敬の念をこめて語られる存在である。一言で浅田をいうなら、同和と食肉、2つの行政の不備を上手に食い、途方もなく肥え太ったゴッドファーザーとなろうか。(中略)浅田は金力、政治力、権力、暴力……力という力を一手に握り、発揚し、増幅させ、今日の大を築き上げた、現代では稀にみる立志伝中の人なのだ。(序章より抜粋)
レビュー
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肉業界の首領
牛肉偽装事件の背後に何があるのだろうとふと疑問に思ったときに,浅田満という人物の存在を知った. 本書のメインは,牛肉偽装事件に関する詳細な説明なのかもしれない.しかし私の興味を引いたのは,彼の生い立ちであり,経営理念だった. 生い立ちで,彼は大きなハンディキャップを持っている.しかし,むしろそれを利用して躍進した.劣等感に突き動かされる様は,野中広務に通ずる物を感じた.しかし,実際に最も彼を突き動かたのは,正義感などではなく銭である.ホリエモンや,村上世彰を連想してしまった. しかし,更に読み進めるとその二人とも違うと感じ始めた.彼の経営理念が「名を捨てよ.実を取れ」であるからだ.常に,彼の存在を今まで知らなかったのもそのせいだ.政治家をうまくコントロールする様は興味深い. しかし,彼はとうとう捕まってしまった.その裏にもまた,政治的要因が強いのではと勘ぐってしまう.
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面白い
良い
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真実。
普段、我々が口にする牛や豚、鳥などの食肉。 スーパーに行けば気軽に買えるものの、我々がそれらを手にする までの過程に、明日の覇権を握ろうと画策する男達の影が…! この業界も大変なんですね。犯罪に手を染めるのはアウトですが、 彼らも下っ端業者の頃は純粋に消費者に肉を食べてもらいたかった …かもしれない。牛や豚、鳥に感謝しつつお読みください。
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利権としての食肉
再掲 2007 副題: 巨富をつかんだ男 浅田満 週刊現代に2002年連載されたルポ。 この本の読むきっかけは、漂泊の民であるサンカである。差別と言うものに対して知識のない自分が、本を読むにつれて被差別と言う非常に歴史的な問題に遭遇した。また民俗学の中でも宮本常一氏は被差別の問題は避けて通れない問題であると指摘し、歴史学者である網野善彦さんはその起源を探っていた。獣の皮や肉に関わる人々は本来、天皇や神に遣える立場だったように思うが、中世以後、穢れの思想が穢多(えた)と言う差別に繋がったようだが、理由はまだ不勉強で分からない。 本書はある意味、逆差別での同和事業としての食肉業界に視点を当てて、ハンナングループの総師である浅田氏を徹底的に解剖していく。 本書が書かれて時期は、BSE問題が起こり、牛肉偽装が発覚しているが、まだ浅田氏に警察の調べは入っていない。 そして、ご存知のように2004年に逮捕に至る。逆に言えば、本書により疑惑が上がり、一連の牛肉偽装、同和問題利権(建築、納税、住民サービス)等の問題解明の糸口になったのだろう。 この本を読み出して、少しして松岡農相が自殺するというショッキングが事件が起こる。 本書の中には、中川一郎(自殺)氏と浅田氏の非常に緊密は関係が書かれている、また、鈴木宗男氏や松岡氏の名前も何箇所か登場する。 読んでいて、鳥肌が立った。 長者番付に載ることもなく、あるとき100億をいきなり納税したり、ヤクザ社会への繋がりも指摘されている。 著者の溝口氏自身も刺された経験を持ち、最近ではご長男が襲撃された事件も報道されている。 しかし、そんな簡単な構図でないように思うのは私だけであろうか? 以後フィクションとして見てもらえば良いが。 中川一郎(自殺) 鈴木宗男(逮捕) 松岡氏(自殺) 小渕氏(急死) 森氏(無傷) 橋本氏(急死) BSE問題、JA,JF,ユーラシア外交、安保 大国二つが見えてこないだろうか。。。。 これ以上考えない方が良いのかもしれない。 松岡氏の遺書に書かれていた。 「日本国万歳」 この言葉が全てを語っていないのだろうか。。。
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帝王の秋
食肉業界のドンと言われたハンナングループの実質的総帥、浅田満の錬金術、同和や暴力団との関わり、政界や角界、芸能界との交わりについて丹念に記した作品。面白い。あくまで物腰は柔らかく表に出ることを嫌う浅田という男が、政界とも密接な関係を持ちつつ、長期間に渡って築き上げた食肉利権の影の王国。その話を描ききった著者の功績を賞賛すべきか、表沙汰になったこと自体、時代の変換点にたったのだと見るべきか。
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巨万の富
浅田満が巨万の富をどのようにして蓄えたか興味があり購入しました。
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肉と生命保険は似ている
知らない業界の話を聞く喜び。いわゆる内部告発で話題になっている業界。そういう意味で生保業界も似ている。生保では、ドキュメントノベル生保(クラハシコウスケ 文藝春秋)が圧巻で、出版禁止になりそうだったとか?
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文脈から伝わる緊張感!
数年前より世間の糾弾を浴び続けている「牛肉偽装事件」を総括するレポートである。副タイトルにある浅田氏の半生を軸に、戦後の食肉業界を描き、さらには社会全体の問題を浮き彫りにしている。この本を読んで、正直、浅田氏という人物には嫌悪よりも立志伝的な畏敬の念を強く感じた。多くの人が克服出来ないハンデを逆に利用してのし上がってきた姿は見事といわざる得ない点が多い。そう思わせるのは、著者が中立的な視点を崩していなかったという点と浅田満という人物を描いたところが優れているのだろう。著者のこのレポートを書くことに対する緊張感が伝わってくる。第25回講談社ノンフィクション賞を受賞しているが、その賞に見合う力作だと思う。ノンフィクションのお好きな方にはお勧め!