日本の文学賞

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園芸少年

日本児童文学者協会賞

園芸少年

魚住直子

『園芸少年』は、魚住直子による作品。子どもの目線に寄り添いながら、成長や発見の瞬間を物語としてわかりやすく伝える児童文学。

記憶時間人間関係表現の力

作品情報

『園芸少年』は、言葉の密度と題材の力で読者を作品世界へ導く。

『園芸少年』は、魚住直子の関心が凝縮された作品として読める。子どもの目線に寄り添いながら、成長や発見の瞬間を物語としてわかりやすく伝える児童文学。

レビュー要約

  • 題材への向き合い方と文章の手触りを評価する声があり、作品の余韻や構成に注目されている。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2009-08-08
ページ数
162ページ
言語
日本語
サイズ
13.5 x 1.8 x 19.5 cm
ISBN-13
9784062156646
ISBN-10
4062156644
価格
1342 JPY
カテゴリ
本/絵本・児童書/読み物

部活は園芸部。それも素人男子3人だけの。 入学間もなく、思いがけず園芸部に入部した高1男子3人。凛と芽を伸ばす植物の成長と、思春期を迎えた不器用な少年たちの姿が重なり合う、春から秋の物語。

レビュー

  • 読みやすい

    高校生の息子が就職試験前に何か本を読んでおこう、ということで。同世代の話で、息子は農業系の科なのでリンクすることも多く、良かったと言っておりました。活字が苦手なので、読みやすいものを選びました。

  • 花の挿絵がほしかった

    ほのぼのという言葉を使っていいのかわからないですが、少年たちのかかわりからの成長がよかったです。いろいろな花が出てきて、花の挿絵があったらと思いました。

  • よくできた物語だが、あっさりし過ぎてちょっと物足りない。

    同じ高校1年生の3人が、たまたま入部した園芸部で友情を育んでいく物語。 「あんなに毎日一生懸命見ていたときは伸びなくて、丁寧に世話をしてやっていない時期になって、急に大きくなったということだ(pp.131-132)」というのは、育てている花の苗についての主人公の思いなのだが、そこには同時に主人公やその友人の成長が重ねられている(本人は気づいていないけれど)。 よくできた物語なのだが、全体にさらりとした内容と文章で、3人以外がほとんど描かれないし、しかも中編とも言える長さであることもあって、ちょっと物足りない。同じ3人やその周囲の人々(園芸部に入ってきた女子生徒とか主人公の父親とか)の3年間すべてが読みたくなる。

  • 引きこもりの高校生が・・・

    ・いじめられた経験から、毎日段ボール箱をかぶって相談室登校を続けている子。 ・必死に勉強をしてランク上の高校に合格し、中学時代の不良仲間から抜けようとする子。 ・これといった楽しみもなく、なんとなく生きている子。 そんな三人が偶然知り合い、付かず離れず 距離を保ちつつかかわり合っていくうち 段々と 友達づきあいを学んでいく様子が、ゆるく書かれていて ほっとします。 スタンドバイミー スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫) の弟版といった感じでしょうか? 社交的で元気な子じゃなくても、恐がりでおとなしい子でも、 自分らしくしていれば ちゃんと自分に見合った友達がいつのまにかできる! ……そう思える本です。

  • この時代に、まっすぐ生きようとする子ども

    いやいや、まずタイトルがすてきです。すっきりして気持ちがいい。 クラスメイトとはある程度の距離をおいてつきあった方がいい。しかし、だからといって無愛想でもいけない。ほどほどの距離感の作法をしることは学校生活を生き延びるための最も必要なスキル。ということにいつからかなってしまいましたが、当事者である生徒たちにとってこれは死活問題なので、もっと若者らしく!なんて言えません。 この主人公ままたそうした距離感で生きようとしています。偶然知り合ったのが、どう見ても中学時代悪さをしていたような服装の生徒。でもこやつがなかなかいい男なのでなんとなく群れていると、運動部から強制的に入部させられそうになり、逃げるようについた嘘で園芸部に入ってしまい、なんの興味もないはずの園芸の日々が始まります。そこに教室に行けず。密かに保健室登校している、頭に箱をかぶった箱男くんが加わって、ようやく部活動が始まる。 二〇〇九年の夏は、『宙のまにまに』とか『GA 芸術科アートデザインクラス』とか、春には『けいおん!』とか、アニメで文化系をたっぷり楽しんでいましたから、『園芸少年』もその中の一つとして記憶に残ります。 この時代に、まっすぐ生きようとする子どもをリアルに描く魚住の腕はさすがです。 運動部物って熱すぎたり、妙にクールだったりしますが、文化系はその点よろしいなあ。 あ、『アート少女』(花形みつる)がありましたね。あれは熱い。でも楽しくはじけているから好き。

  • 友情・・・それは他人を認めることから始まる

    いつも無難に世の中をわたって来た「おれ」。 かなり人相が悪く、学生服のズボンはいつも落としてはいている。 頭は坊主、眉毛はほとんどない「大和田」。 そして、かなり賢く自分の意見をきちんと持っているが、ダンボールを頭にかぶり、いつも相談室で人目を避けて勉強している、BBこと「庄司」。 この3人の高校1年生が植物と出会い、そして園芸部を通して、お互いが変わっていく・・・ そんな青春のさわやかな1ページを垣間見れます。 さて、「BB」はンボールをはずすことができるのでしょうか・・・? お楽しみです。

  • 素直に読める 一気に読める

    変わった題名の本だなと手に取り、児童書かと少し先入観を持ち、 素直で読みやすい文体に引き込まれ、父の遺した家庭菜園や 庭木の手入れに四苦八苦している自分としては、 園芸の話に引き込まれ、あっという間の1時間読書だった。 それぞれの家庭環境、生い立ち、性格、友達、学校、部活動。 虐めや不登校、周囲や教師、親との微妙な距離感。 思い出すと切なくて辛くなるような、青春の思い出が蘇る。 それぞれが良いキャラだ。ステレオタイプではあるけれど、 人は見かけによらぬもの、種から芽が出て生長するように、 人も又、心と体に水を得れば。

  • すがすがしい読後感。

    ひょんなことから園芸部に入った、クラスメートだったら友達になることはないだろう、共通点が無い3人の高校生たち。 それが花を植えて面倒をみるようになって、園芸に興味をもち、仲間意識も芽生えてくる。 主人公が、通学路の途中にある写真屋さんの店先の手入れされていない植木に心を痛めたり、駅前のきれいに手入れされた花壇を見て、感心したりする心の移り変わりが面白い。 3人の会話やエピソードに出てくる、家族関係も三種三様で興味深かった。一番深刻な問題を抱えていた段ボール少年が三人の中で一番家族関係が暖かかったりして、もっと彼らのバックグラウンドの話も掘り下げてほしかった。 あっという間に読めて、心が温かくなったお話でした。

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