作品情報
第4回小説現代長編新人賞受賞作。山間の伝承と現代の人間関係を重ね、静かな圧迫感を積み上げる作品。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2009-10-21
- ページ数
- 206ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784062158336
- ISBN-10
- 4062158337
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第四回「小説現代」長編新人賞受賞作! 地方のスナックで一花は、客として来ていた智顕と出会い、共に住み始める。しかし、智顕には失踪した妻がおり……。期待の新人が放つ、怪しい魅力に溢れた作品!
レビュー
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ミステリーでなく、ミステリアス
面白い。 夫の智顕の方言が効いてますね。 この話のキーポイントは、一花(いちか)視点の完全な主観の話ということと、智顕のキャラクター性にあると思います。 家族との縁が薄い上に、幻覚から逃げるため一つ所に留まれない一花は、常に逃げてきた。 対して智顕は、愛人の息子として生まれ、周りの女性は皆謎の失踪を遂げている。 つまりこの二人、世間でいう普通の家族というものを知らずに育った、似た者同士です。 そこへ、山姫伝説という山に女が捕らわれる言い伝えと、父親の血を強く受け継いだ智顕の凶暴性が絡まって、 物語はどんどん複雑と怪奇を極めて行きます。 が。 この話は一花の主観であり、捉え様によっては色んな見方ができてしまいます。 何故なら、一花自身が、世に言う一般人とは違うためです。 ここが、この物語を面白くさせているところだと思いました。 一花と智顕、この特異な二人の関係と山姫伝説の関連性を追った話として読むと、非常に面白いと思います。
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何を言いたかったのだろうか
たまたま材料が転がっていたから書いたというような小説で、何を読者に伝えたいのか理解出来なかった。
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ラストが肩すかしで終わるので★4個どまり
逃げたいのに逃げない女を描いた小説現代長編新人賞受賞作。 己だけに見える蟹に怯え職場も住居も転々としてきた主人公一花が、地方都市で知り合った林田智顕の住む奥深い田舎町に暮らすことになる。 その奥深い田舎町が持つ閉鎖社会と、智顕の兇暴性、更に一花の血筋と、常に逃げてきた人生に疲れてしまった一花が揺れる均衡を保ったまま問題に飲み込まれてゆく。 智顕の方言が、この男の底知れない存在と重なり、この作品での大きな魅力になっているが、ラストが美しくもなく恐怖も湧かず肩すかしに終わって残念だった。
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