作品情報
完璧な紳士への憧れは、やがて秘密と犯罪の深みに変わっていく。
講談社刊の長篇小説。誰もが憧れる少年のなかに潜む危うさと、その魅力に取り込まれる同級生の視点を通じて、愛の哀しみと犯罪の陶酔を描く。山田詠美らしい官能と倫理の揺らぎが前面に出た作品。
レビュー要約
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美しさと優雅さに包まれた人物像が、凄絶な結末へ向かう落差を生む点が強く読まれている。性と愛の形を正面から扱う作風にも評価が向けられている。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2011-11-26
- ページ数
- 219ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 19.5 x 13.5 x 2.1 cm
- ISBN-13
- 9784062173865
- ISBN-10
- 4062173867
- 価格
- 2251 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
圧倒的熱量で紡がれる、山田文学の結晶! 眉目秀麗、文武両道、才覚溢れるジェントルマン・漱太郎。でも、その恐ろしい正体を垣間見た20年前の嵐の日から、ぼくは、きみの告解の奴隷になったんだ――
レビュー
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倒錯した愛情の行方とは。
夢生。ゲイ、生け花、バーテン。高校時代に雷に打たれたように始まったあの瞬間から、ずっと夢の中を生きている。LGBTQ当事者ですが、理解できる部分と納得できない部分がないまぜの世界線の中、ここまで惹かれる相手がいたら、例え相手がノンケだろうと人生が変わるだろうなと思う。山田詠美によって紡がれるゲイ界隈って、ドライで熱い。読んで良かった。特に最後の40分は、一気に読破した。もしかしたら再読するかもしれない。
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久しぶりに山田詠美の作品を読みました。
山田詠美らしい作品で、面白かったです。 切ない部分もあり、もう少し詳しい描写が欲しいとろもあり、でした。 でもまた次の作品も読みたいなあ、と久しぶりに思いました。
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続きが気になって一気に読みました
人間の生きる力というか、生きる中での禍々しさというか、どろどろとした普段表に出してはいけないと理性で止めている部分や素直に感じれば見つけられる感情を存分に出してくれる作家さんだと思いました。駄目だ駄目だとブレーキをかけている所をあえて無いものみたいに普通に書いてくる辺りが凄いですね。そういう思いがあっても出しては駄目だと悪いことだと思う私には読むのにかなり力や精神を削り取られ、読後はどっと疲れました。 こういうことを言葉に出来るのは凄いなと思います。 読みごたえは充分でした。 どっしりくる身の詰まった本でした。
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とても綺麗なお品
購入して良かったです。
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情熱と理性、倫理観とそれを超えるもの
自分の女性としての愚かさを振り返ったり、 生きてきて本気で愛してきたひとたちの性質について考えさせられました。 最終ページを閉じた後、真っ赤な薔薇の涼しく甘い薫りがしました。わたしは良い終わり方だと思います。作中他界した人物全ての魂が浄化されるような。 なぜ逃げない、なぜ訴えない、なぜ自死を選ぶ。性と死は陶酔できる性質があるからなのか。 恋に求めるものが何かはわからない。 人によって違うけれどその選択肢が人生、運命を変えるのだと思います。 私は読んで良かったです。
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美しい文章
読んでるうちにどんどん引き込まれてしまいました。 文章が美しく、流れるように読めます。
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切なくて一番好き
私はユメの言うところのへテロの女ですが、初めから終わりまで続くユメの切ない恋心(恋の奈落と表現されている)にきゅんとしっぱなしでした。人生をかけた本気の恋に落ちたら、こんなに素敵な世界が生まれるのでしょうか。 山田詠美さんの小説にでてくる女性はだいたい美しくて自信があり、卑屈な気持ちを持たないがゆえに男性に対し主導権を握ることが多い気がします。それも一つの世の真理ですが、(ゲイの男ですが)ユメのようにひたすら切ない恋にのたうっていく話は、とても心に響き美しいと感じました。 一番好きな話かもしれません。
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驚きは感じなかった。
予定調和な展開とやや説明的な描写が立ちはだかり、物語の中へと どっぷりと浸ることが出来なかった。 そのため、物語の支柱である主人公の夢生と漱太郎よりも、多くは 明らかになっていない圭子の胸の内の苦しさの方が印象に残った。
関連する文学賞
- 野間文芸賞 第65回(2012年) ・受賞