作品情報
第12回小説現代長編新人賞奨励賞受賞作「ネカフェナース」を改題して刊行したデビュー作。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2018-01-11
- ページ数
- 261ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 12.8 x 1.9 x 18.7 cm
- ISBN-13
- 9784062209076
- ISBN-10
- 4062209071
- 価格
- 2862 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
桑原ひまりは新宿のネットカフェで寝泊まりしながら派遣ナースとして働いている。患者の自宅まで赴き、泊まり込みで介護をするのが仕事だった。家族が旅行をしたり外出して羽を伸ばす間の留守番しながらの介護では、ミュージシャン志望で恋人の宗一を派遣先に呼んで、二人で好き勝手に過ごしたりしている。ある日、宗一にだまされて借金の保証人にされていたひまりは、彼が逃げたため、借金取りに追い詰められることになる。 桑原ひまりは新宿のネットカフェで寝泊まりしながら派遣ナースとして働いている。ネット経由で依頼を受け、患者の自宅まで赴き、泊まり込みで介護をするのが仕事だった。派遣先の事情はさまざまだが、家族が旅行をしたり外出して羽を伸ばす間の留守番しながらの介護では、ミュージシャン志望で恋人の宗一を派遣先に呼んで、二人で好き勝手に過ごしたりしている。ある日、宗一にだまされて借金の保証人にされていたひまりは、彼が逃げたため、借金取りに追い詰められることになる。 理不尽だらけの介護現場から目を背けない冷徹な筆致が選考委員に評価され、第12回小説現代長編新人賞奨励賞受賞。
1969年埼玉県生まれ。春日部准看護学校卒業の現役ナース。2000年頃から小説を書き始め、小説現代長編新人賞へは2度目の応募だった。ペンネームの小原は好きな映画「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラに、周は敬愛する山本周五郎に由来する。
レビュー
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介護すること、されることについて身につまされた
看護師や介護士は、正義感じゃない、お金のために介護しているんだ、患者やその家族は勘違いするな、ということと、自宅で家族に介護されることを望むことがどれだけ家族を追い詰めるのか、ということを突きつけられる作品だった。 介護は誰もが逃げられない問題、一方で1人で悩んではいけないと少し気が楽になった。
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介護現場の容赦ない現実
介護の現場の切実さが容赦なく書かれており、考えさせられました。 主人公ひまりのブレることのない考え方がより現実の厳しさを読者に突きつけます。 著者は現役ナースということで、なるほど介護シーンの描写にリアリティがありました。文章も上手くデビュー作とは思えない出来栄えです。 ただ、後半の宗一の駄目っぷり、ひまりの逃亡はやり過ぎでは、と感じましたが、それも著者の主張なのだと思うと家族の介護という現実を投げつけられたようで身につまされました。 次作も期待してます。
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後味悪い
久しぶりに後味の悪い本を読みました。 家族の面倒をきちんとみれない人達にイラつき、偉そうにしているのに自分の家族には無責任。 お世話になっていても結局どうしようも無い人間の生活をただただひたすら読まされている感じでした。 池井戸潤さんや東野圭吾さんが好きなので、こういう最後の本はもう読みたくないかなぁと。
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次回作も期待
介護問題や病院内の描写がリアルで面白かったです。 ネットカフェの生活や彼氏の借金を背負ってしまうのも現実にありそうで映像に浮かぶ感じでした。 ただラストのシーンが家族を選ばないのが残念な気がします。
関連する文学賞
- 小説現代長編新人賞 第12回(2017年) ・奨励賞