書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2021-09-15
- ページ数
- 178ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.5 x 1.8 x 19.7 cm
- ISBN-13
- 9784065247099
- ISBN-10
- 4065247098
- 価格
- 1270 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
コロナ禍中の日々を映す4つのストーリー。 芥川賞作家・上田岳弘、初めての短篇集。 【収録作品】 「悪口」 恋人と過ごすホテルでのゴールデンウィーク。「じゃあ、悪口の練習しよっか?」。僕は初めて彼女と会った時のことを思い出す。 「つくつく法師」 朝の散歩は4歳の息子との日課だ。午後、僕は古いPCで、昔書いた小説を読み返す。 「ボーイズ」 10歳と6歳のボーイズは、亀甲柄と市松模様のマスクでやって来た。弟の息子たちを預かることになった夫婦の夏。 「旅のない」 「作家さんなんですよね?」。出張先での車中、会話が途切れると取引先の村上さんが聞いてきた……。
1979年、兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業。2013年、「太陽」で第45回新潮新人賞を受賞し、デビュー。2015年、「私の恋人」で第28回三島由紀夫賞を受賞。2016年、「GRANTA」誌のBest of Young Japanese Novelistsに選出。2018年、『塔と重力』で第68回芸術選奨新人賞を受賞。2019年、「ニムロッド」で第160回芥川龍之介賞を受賞。著書に『太陽・惑星』『私の恋人』『異郷の友人』『塔と重力』『ニムロッド』『キュー』がある。
レビュー
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純文学好きには必読の短編集。
短編集。面白い作品ばかりだ。
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コロナ禍の日常を鋭く切り取る
コロナ禍の日常を描いた4つの物語が収められています。特に表題作「旅のない」は、出張先での会話が虚構と現実の境界を揺さぶり、読者を独特の世界観に引き込みます。一方で、固有名詞の多用により、普遍性に欠けると感じる部分もありました。全体として、コロナ禍の不安定な時代をリアルに切り取った作品集です。
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平坦
新聞に載っていて興味を持ったので購入しましたが、内容が理解できませんでした。横文字が多いからかもしれませんが、何が言いたいのか謎です。頭が悪くてすみません。
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「村上春樹の二番煎じ的な芸風でやらせてもらってます」
著者の作品を読むのは『私の恋人』『ニムロッド』に続いて三冊目。 表題作の中で、自作について質問された時に、<「村上春樹の二番煎じ的な芸風でやらせてもらってます」と答えるのが習い>と書いてあるのには笑った。 私はこの作家を、以前は村田沙耶香や遠野遥に近いと感じていたが、今作を読んで、「ひたすら受け身で感情的にフラットなようでいて、その実、自閉的なだけで、誰よりも強固な自我を抱えており、そのことによって世間や世界との間に生じる裂け目を描く」タイプの作家とは少し異なると考えるようになった。軋轢が必然的に帰結する爆発を物語のカタルシスとするのではなく、裂け目を斜めから見ることによって、そこに希望とまでは言えないけれど、でも何か前向きなものを照れながら差し出してくるような感じ。『ニムロッド』もそうだったが、ネットで検索すれば出てくるような情報と文章を用いながらも、騙し絵を眺めているように、やがて違った風景の中に本質的な命題が浮かび上がってくるその手腕は並大抵のものではない。 今の日本でこれを掬い上げてくれるメディアが果たして存在するのだろうか?と考え出すと甚だ心許ないものの、2020-2021年の文学的ドキュメントたる優れた短篇集であることは間違いないだろう。
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コロナ禍がさったあとにも
なかなか出口がみいないコロナ禍。 もやもやとした空気感をフィクションの形でなまなましく描かれてる。 コロナ禍がいつか去ったら改めて読んでみたい。 傑作。
関連する文学賞
- 川端康成文学賞 第46回(2022年) ・受賞