作品情報
刊行時に『雪渡の黒つぐみ』へ改題された受賞作。
刊行時に『雪渡の黒つぐみ』へ改題された受賞作。伴天連弾圧の進む奥州で、声色を武器にする忍びが権力の陰謀へ踏み込む。。
書籍情報
- 出版社
- 講談社
- 発売日
- 2024-06-19
- ページ数
- 312ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.5 x 2.3 x 18.8 cm
- ISBN-13
- 9784065354834
- ISBN-10
- 4065354838
- 価格
- 1192 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
【第18回小説現代長編新人賞受賞作】 「物語が進むにつれて状況が二転三転し、先が気になって仕方がない」(塩田武士) 「一読して、抜きんでている印象を受けました」(中島京子) 「エンターテインメントのツボをきちんとおさえた力作」(薬丸岳) ――選考委員、大絶賛! 日本文学史上、最も「優しくて強い」武器を持つ忍びがおくる、驚愕必至の時代・エンターテインメント! 「この忍者、手裏剣も吹き矢も使わない!?」 伴天連教迫害が進む1625年。 東北では過激な新興宗教・大眼宗の台頭に、隣国との領地争いと、いくつもの火種が燻っていた。 南部藩の若き忍者・景信は、この世でただ一人の“声色使い”。 どんな声も完璧に真似できる唯一無二の喉を使えば、 無数の敵も指一本触れず制圧することができる。 隣国・伊達藩の動向を探る命を受け、諜報活動に挑む景信が目にしたのは 信仰にすがる声なき人々と、闇に身を潜める邪教の黒い陰謀。 背負わされた十字架、お上の掌返し、見ぬふりをされる人々の思い。 いま、この時代にこそ突き刺さる、驚愕の時代エンターテインメント!
【桜井真城(さくらい・まき)】 1979年、岩手県北上市生まれ。明治大学法学部卒業後、会社員生活の傍ら小説を書く。久しぶりに書き上げた「転びて神は、眼の中に」(刊行時『雪渡の黒つぐみ』に改題)が第18回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。
レビュー
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東北のキリシタンと忍者 新鮮な取り合わせの活劇時代小説
東北の歴史舞台上に繰り広げられる、キリシタン+忍者の活劇時代小説。東北のキリシタンも、忍者も、一般にはまだまだ馴染みがないが、それだけに新鮮。近年の郷土史研究で、なかなかの史実的存在感を発揮している。 会話文が、すべて「東北弁」。かなり読みづらい。 しかし、そこには意味がある。――スパイ小説には、他国に潜入しなりすましたスパイがちょっとした仕草や言葉遣いで身元がばれるという仕掛けがよく使われる。ここでも東北弁の独特の語法が仕掛けとして隠されている。東北弁の面倒くささの果てにどんでん返しがあるから、読みづらさは我慢のしどころというべきか。 なかなかの力作。
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会話が東北地方の方言
私は個人的に、非常に苦手な方言。私にとっては、話の面白さ以前の問題。 例えば「可愛い」に「めんけぇ」とか、「申し訳(ない)」に「おもさげ(ねえ)」などと、漢字にルビを振ってまで、一部地方の方言に固執する必要があるのだろうか。作者はある種のリアリティーみたいなものを強調したかったのかどうか、私にはわからない。ただただ、自分が苦手な語感のようなものが気になって気になって、半ばで投げ出さざるを得なかった。 よって、あくまで個人的な尺度でもって、高い評価はできない。
関連する文学賞
- 小説現代長編新人賞 第18回(2023年) ・受賞