作品情報
『アド・バード』は、椎名誠の表現を日本SF大賞の文脈で読むための重要な対象である。
『アド・バード』は椎名誠による文学作品。人物の内面や時代の空気をすくい取り、物語や批評の形で読者に差し出す。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 1990-03-01
- ページ数
- 382ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087727364
- ISBN-10
- 408772736X
- 価格
- 1388 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
カタストロフィのはるか後、異常生物が徘徊する腐敗都市。そこは“広告”が支配する驚愕の未来だった。黄金時代のSFの香気がただようファンタスティックなシーナ・ワールド。第11回日本SF大賞受賞作。
レビュー
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冒険活劇SF、ここにあり。
ずいぶんと若い頃に手にして挫折していたけど、いま読むとなぜ挫折したのかわからないくらい、楽しく読めた冒険SF。主人公たち一行と、その世界の生態系がほぼ交互に語られるので、たぶん当時はそっちが退屈だったのかも。これはいつか誰かが本気でアニメ化すべきな気がする。椎名誠SF三部作を読破しようかと検討中。
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近い未来を想像させる一冊
いろいろな会社がしのぎを削る現代、流通業界出身の著者が放つ、衝撃作。時間が立っても古くなりません。むしろ、時代が追い付いてきた感があります。
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まだ読破はしてないんですが、、
80年代の小説とは思えないというか、その後の作家たちに影響を与えていて、自分がそれらを少しづつ読んでいるからなのかも。 石黒正数氏の天国大魔境を読んでいたら、アド・バードの感触を思い出しました。そういう意見もネットにちらほらあり、嬉しくなりましたね。
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大ハマリ
学生時代に先生に勧められて読んだ。 つづきが読みたくて休み時間も読むくらいハマった。 頭の中にアドバードの世界が広がって凄く楽しかった!
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読む人を選ぶ内容
SFものにしても、もうちょいとっつきやすくできなかったのか?と思う内容。 この本は著者の中で最長の500ページ超、その中で何回も読むのをやめようと思った。だって、突拍子もない話の展開、固有名詞が多すぎる(そしてそれがSFの世界なのか、現実世界でもあるあれなのか判別が難しい)。後半は少し盛り上がりがあり、内容を追いたいと思って最後まで完走したが、それがなければ2つ星。
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豆知識
本書の感想は他多くのレビューを読んでいただくとして… この本のファンの一人として豆知識をメモしておきます。 このお話のプロトタイプは、作者の友人である目黒考二氏の個人SF誌 「星盗人」に寄せた短編「アドバタイジング・バード」です。 個人誌なので刷られたのは150部程度だそうですが、 「椎名誠 旅する文学館」で実際に展示されていたその冊子を見たところ、 本編ではターターvsオットマンの抗争が軸となっているものが 短編では名前が違って「トンプソン」vs「デンツー」となっていました。 話はトンプソン・アドバタイジング・バードの「コモ」を描きつつ始まりますが、 展示されているのが最初の見開きだけだったので、続きは読めませんでした。 実際はこの短編はプロローグ部分のみであったらしく、 その続きがあったらどうなっていたのかな、と思います。
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こてこてのSFではないのだけれど、凄く面白い
先ず最初にこの本に抱いた印象は、「ぶ厚い」でした。ですが、章節が細分化されているので、読んでいて読み終わるのが果てしなく先には思えず、すらすらと読めました。 そのすらすらと読めるもう一つの理由として、こてこてのSFではないと言う事もあげられると思います。なにやらカタカナで書かれた特殊な専門用語なども少なく、時より登場するカタカナはこの作品世界の中のみのものだと思います。 戦争とか政治的背景などで人類が衰退したのではなく、会社と会社の過激な広告商戦の成れの果てと言うのが物凄くユニークです。 更に作品世界がユニークなれば、登場するキャラクターもユニーク。それは、ここで紹介するのはナンセンスですね。ご自分の目で確かめてみてください。 なおこの作品は 【第11回(1990年)日本SF大賞】受賞作
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奇想SF
怪しい世界が広がる素晴らしい小説です。この小説を読んだとき、僕の頭の中にフランスの漫画家メビウス(ジャン・ジロー)が描いたような怪しくも美しい世界が浮かび上がり「おお」と呟いてしまいました。最近の日本SFはこういったものを書く人が少なくなっています。むしろほぼ皆無といっていいでしょう。ジブリのようなノスタルジックかつ、わくわくが止まらない世界。アド・バードは外へ外へ嘘の世界が広がって行く。いい作品は年代を超えます。ロバート・シルヴァーバーグ「夜の翼」のような古典ファンタジーにも負けない作品だと思います。是非一読すべき。
関連する文学賞
- 日本SF大賞 第11回(1990年) ・受賞