インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸 684日
ユーラシアとアフリカを旅した日々を綴るノンフィクション。貧困、紛争、病、移動する人々の声に触れながら、世界の生活を足元から見つめる。
作品情報
『インパラの朝:ユーラシア・アフリカ大陸684日』は、中村安希の持ち味が表れた受賞作である。
ユーラシアとアフリカを旅した日々を綴るノンフィクション。貧困、紛争、病、移動する人々の声に触れながら、世界の生活を足元から見つめる。
書籍情報
- 出版社
- 集英社
- 発売日
- 2009-11-13
- ページ数
- 288ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784087814347
- ISBN-10
- 4087814343
- 価格
- 405 JPY
- カテゴリ
- 本/ノンフィクション/歴史・地理・旅行記/紀行文・旅行記
新しい才能による次世代ドキュメンタリー誕生! 47カ国、約2年間にわたる旅を今までにない清新な手法で描いた第7回開高健ノンフィクション賞受賞作。アジア、中東、アフリカ…現地の生活に密着した旅をクール&詩情豊かに活写!!
レビュー
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旅とは、人との出逢い、別れ
様々な国の、文化も言葉も違う人々との交流。 良い人もいれば、悪い人もいる。 伝えたいのに伝えられない、残したいのに残せないこともある。 旅=人々との交流、と感じた。 例えこれがすぐ近所であったとしても、出逢う人、別れる人がいればそれは立派な旅になるのではないかと読み終えた時感じたが、そこでの出逢いは予測可能。 予測不可能な出来事が起こるというのが、世界へ飛び出したときの旅の醍醐味であり、未知の世界を知り、未知なものが世界には溢れているということを知ることができるのもまた一つの楽しみだ。 僕自身は死にたくないので、世界へ旅に出ることはしたくないが、何も失うものがなくなって、興味と好奇心を満たすために世界へ出るという選択肢はあり寄りのありだ。 つまり、この本を読んだことで何か自分の状況が絶望的になったとしても身体が動けてる体力があれば、世界に旅立つという逃げ道もあるというのを知れた。 読書は擬似体験、この本で体験したものはもちろん擬似であり、リアルではないが、伝わってくる人々の感情や心の機微は自分の精神的な成長をもたらしてくれたと思う。
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女の強さ
この作品を読み、私は非常に大きな影響を受けました。危険な国に入国するために通りすがりの見知らぬ男性を結婚したり、たった一人でアフリカの危険地帯に足を踏み入れたり・・・著者の行動は私の想像をはるかに超え、度肝を抜かされるエピソードが満載でした! 「インパラの朝」で世界の貧困のリアルな現状がひしひしと伝わってきて、「私も何かしなければ」という使命感に駆られるようになりました。
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沢木耕太郎の21世紀版かな
20年くらい前に世界中を旅した女性の手記。 沢木耕太郎の21世紀版かな。それぞれの地域の人々の生き方、優しさ。あるいは世の中の矛盾がたくさん詰まった本。 旅行記というか日記というか 勇気が出たり感動したり考えさせられる本。 とても良かった。
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開発援助は人々をどう変えてしまうのか
第7回開高健ノンフィクション賞受賞作(2009年度)。 原題は「バックストリートの星たち−ユーラシア・アフリカ大陸、そこに暮らす人々をめぐる旅−」 著者の中村安希は、1979年生まれ。三重県立津高校を卒業した後、カルフォルニア大学アーバイン校で舞台芸術を勉強。 そこで、舞台芸術の意味を考える中で、先生から「世界を見なさい」と言われ、3年間働いて金を貯め、旅に出た。 3年働いてもわずかな金しか貯まらない。 最も安上がりに、世界の底辺といわれる所を歩こうと決心。 極力陸続きのところを選んで、一筆書きで多くの国を回ろうと計画。 45リットルのバックパックに980円のシュラフを詰め、3日分の着替え、洗面用具、パブロンとバファリンと正露丸、タンポンとチョコラBB、パソコンとマイクとビデオカメラ、果物ナイフと針金を持った。 モンゴルから始まり、中国、チベット、マレーシア、カンボジア、タイ、ミャンマーへ。 インド、パキスタンから○○スタンと名の付く国々。 中近東各国からアフリカに。 計47カ国を684日かけて回る。 26歳の単身女性がである。 公共交通機関が使えるところはそれを使って。 しかし公共交通機関のない所がほとんどである。 私設のバスやトラックを使った現地の乗り合い交通。 そのたびに値段交渉をして。 それがない所はヒッチハイクで。 車で行き来する人で、安心できそうな人を探して、交渉して、行ける所までつないで、またつないで。 綱渡りのような旅である。 よくまあ無事で帰ってこられたと感心する旅である。 何回も危険な目に遭うのだが。 無事で帰れるだけのテクニックがあってのことだが。 命を落とす旅行者もそれなりにあるのだが。 若い女性の一人旅ができたのは、著者の精神のタフさである。 英語で、べらんめえ口調でけんかや交渉ができる能力。 安全な行き方の徹底した事前研究。 相手が信頼できる人かを見極める眼力。 一瞬一瞬の迷いのない判断、隙のない判断の連続。 作品は、もともと、「アジアパシフィック医療改革フォーラム」へのレポート形式をとり、世界各地の生活、環境、衛生、医療、教育、そして国際協力を主なテーマとしてレポートした形を取っている。 「安希のレポート」として、ブログ形式で発表され、現在も継続されている。 発表するため、旅先のネット環境のあるところで、毎週くらいの単位で送信された。 帰国後、そのエッセンスをまとめ、原稿にして、開高健賞に応募し、見事選ばれた。 それを本にしたのがこれである。 「インパラの朝」というのはその一節である。 内容を表すには、原題の方が適切な表現だが、出版者の判断でこういう表題になったのだろう。 インパラというのは、アフリカの鹿の一種である。 ケニアのサファリ公園で、人はライオンなどの動物に興味を示すのに対し、著者はありふれた小動物のインパラに引きつけられる。 この本は、1つの国で1〜2のエピソードを短くまとめている。 言いたいこと一点に絞って。 そのまとめ方が秀逸である。 26歳でこれだけ書けるのかと。 うまい文章だ。 開発国援助に関し、彼女の指摘は鋭い。 金をつぎ込み、道路などのインフラ主体に整備することが現地の人たちの幸せにつながっていないこと。 持てる国から援助してもらうのが当たり前の感覚になって、自立心が損なわれること。 バックパッカーからも金をせびろうとすること。 運賃をふっかけるのが当たり前なこと。 全くケースは違うが、同和施策の功罪を思い起こさせる。 金を稼ぐための働き方が果たして幸せなのだろうか。 その日が何とか食べられ、家族が笑いながら、平穏に暮らせる暮らしとどちらが価値があるのか。 アラスカでのケースだが、イヌイットを定住させ、生活費援助をし、酒をおぼえさせた結果、見事なほど自堕落な集団に転落した。 それと同じような過ちを、大規模にアフリカで行っていないか。 貧しい方が幸せだなどと言おうとしているのではない。 「先進国」なみの暮らしがベストだという善意の思いこみ。 その一方でゆがめられるものの大きさ。 海外協力隊などは安全な、清潔なところばかり選んでいくとのこと。 その背後にこそ、本当に援助が必要な地域があるのに。 共感するところが大きい本だった。 僕にはとてもまねはできないが。
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壮大な旅の中でみた「生きる」人、動物のあり方
物語は淡々と文学的表現も適度に織り交ぜつつ進みます。 驚くべき長距離を女性一人で旅する過程では様々な現実があり、事件があり、優しさがありそのどれもにはっとさせられるものがあります。 私が特に注目したのは彼女が本書のタイトルをインパラの朝とした事です。 その章では作者の「生きる」こと「世界が存在すること」へ真っ直ぐな視線が示されており、読み終わったあとに自分の価値観に自然に組み込まれていくのを感じました。 人生に迷っている人にも、なぜ自分は生まれたのかと悩んでいる人にも、人一倍楽しんでいる人にも、この本はオススメです。
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今後の日本について考えさせられる
私は面白かったです。 この方の旅ブログを読んでから、 本を購入したためか、低評価の方が書かれるつまらなさは感じなかったです。 日本で報道されることの現実を、自分の目で見てこよう、 とする行動力がすごい。
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世界観かわるかも
お国柄で文化と環境がこんなにも違うんだなぁ 人は貧しくても気持ちの豊かさは環境に大きく影響するのだと。その中に自分を置いてみて同じようにできるだろうかと。。 時代は若干さかのぼるけど、外に興味がある人は是非読んでみてほしい。
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ブログを金を出して買いました。
最後まで読み切れませんでした。開高健が泣いている。