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最後の王者: MotoGPライダー・青山博一の軌跡

小学館ノンフィクション大賞

最後の王者: MotoGPライダー・青山博一の軌跡

西村章

二輪ロードレース世界選手権の最終期、青山博一が二五〇ccクラス最後の王座へたどり着くまでを追うノンフィクション。世界不況によるチーム撤退やシート喪失の危機を背景に、ライダーとチームが王者へ向かう軌跡を描く。

MotoGP青山博一二輪レース世界王者逆境

作品情報

消えゆく二五〇ccクラスで、青山博一が最後の王者へ駆け上がる。

『最後の王者』は、MotoGPライダー青山博一が、二五〇ccクラス最後の世界王者となるまでを追うルポルタージュ。経済不況でチームが揺らぎ、競技の枠組みそのものが変わる中で、ライダーがいかに走り続けたのかを描く。勝利の瞬間だけでなく、そこへ至る不安と決断に焦点を当てた一冊。

レビュー要約

  • 王座獲得の華やかさだけでなく、チーム撤退や選手の去就といった厳しい現実を描く点が印象的とされている。レースの記録を、人物と状況の物語として読ませる作品。

書籍情報

出版社
小学館
発売日
2011-03-16
ページ数
230ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784093798204
ISBN-10
4093798206
価格
1101 JPY
カテゴリ
本/スポーツ・アウトドア/スポーツ

二輪レースで世界を制した若者の渾身ルポ 2009年、MotoGPの250ccクラスが、61年の歴史に終止符を打った。その最終シーズンの王座に輝いたのが、日本人選手の青山博一(ひろし)だ。 04年に世界への挑戦を開始した青山は、リーマンショックに端を発する世界同時不況の影響でチームがグランプリ界から撤退、シート喪失の危地に立たされた。ようやく見つけた09年の新しい所属先のマシンは、二年前に開発が終了した型落ち。それでも青山は知恵と技術と志の高さを武器に、イタリアやスペインのライバル選手たちを向こうに回し、互角以上の戦いを繰り広げていった。 シーズン半ばになると、ランキング下位の選手たちが続々と最高峰クラスへの昇格を決めてゆく一方、青山はチャンピオンシップをリードしながらも来シーズンのシートを決めることができないでいた。 そして、250ccクラス最後のレースとなった年間最終戦を迎える……。 ――2008年秋以来、先行きの不透明な世界同時不況に翻弄されながら、強い意志と信念を貫いて逆境に立ち向かっていった若者たちの戦いの記録である。2010年小学館ノンフィクション大賞優秀賞授賞作品。 【編集担当からのおすすめ情報】 モータースポーツの臨場感と同時に、不況がサーキットにいかに波及したかという社会性も兼ね備えたノンフィクション作品です。二輪スポーツファンならずとも、命がけでレースに挑む選手たちの闘いに引き込まれること間違いありません。

レビュー

  • RZ250

    とても濃い内容でした。 普段、愛読しているRECERS vol44【三栄書房】を読み急きょ購入させて頂きました。

  • 光と影の『影』を垣間見ることができる。

    内容については商品説明や他の方のレビューの通りです。 TVや雑誌ではなかなか分からないことを知ることができました。 メディアへの露出を増やしてバイクやレースの素晴らしさを日本中に伝えて、 日本企業の強力な支援があれば日本人ライダーもさらに活躍できるのでは? 素人の浅知恵ですみません。

  • スポンサーなき日本人勝者

    2009年MOTOGPチャンピオン 青山博一を追った力作。 バブル期は多くの日本人ライダーがMOTOGP(当時はWGP)を戦っていた。 HONDAの岡田、宇川、加藤、玉田。YAMAHAのノリック、SUZUKIの青木。 KAWASAKIの中野。忘れちゃいけないアプリリア天才原田。 イタリアで未だに多くのファンを持つノビー。 バリバリ伝説世代の彼らが日の丸片手にWGPを席捲したとき、共に日本 企業のカラーリングに彩られたマシンがあった。 その10年後。もはや日本企業のロゴはMOTOGPでは数えるほどに少なくなった。 HONDAによって才能を見いだされたライダーが、MOTOGP250のシート獲得 を目指して苦闘する。やっと手に入れたマシンは2年落ちの開発終了品。 しかし青山はそのマシンでMOTOGP250CCクラス、最後の年に挑み、 見事チャンピオンを獲得する。 世界を相手に戦い続ける彼の内に秘めた情熱をえぐる力作。世界スポーツ に興味がある方は、読んで損はない。 2011年現在、青山博一はMOTOGP最高峰クラスにステップアップして 世界をあいてに戦い続けている。 またもやチームメイトは最新型のマシン。自分は型落ちのマシンを駆って。 HONDAさん、シモンチェリ(青山のチームメート)だけじゃなく、 青山にも最新ワークスマシンを供給してよ!! -------追記【2011/11/1】------------- 青山博一のチームメートのマルコ・シモンチェリがレース中のアクシデントで亡くなりました。 まさに命をかけて戦う「スポーツ」であるモーターサイクルレース。 シモンチェリさんのご冥福を祈ります。

  • モータースポーツ貧困国「日本」の現状を浮き彫りにする傑作ルポ

    オートバイ、すなわちモーターサイクルの世界的な大手メーカーは日本に集中しています。ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキと4社ものメーカーが世界中でオートバイを販売している国はほかにありません。 しかしスポーツの世界では、先進国中で日本ほどモーターサイクルが認知されていない国は珍しい、と言えます。 欧州ではモーターサイクルスポーツは絶大な人気を誇り、トップクラスのライダーは社交界に出入り可能なエグゼクティブの扱いを受けます。欧州出身の将来有望なライダーには、欧州のスポンサー企業が続々と付いてきます。特に盛んな国はスペインで、ロードレースの最高峰であるMotoGPのレースが年間に3回も開催されます。 ところが日本では。モーターサイクルスポーツの世界を目指す若者はそれほど多くなく、モーターサイクルを支援する企業はバイクメーカーやバイク部品(タイヤやスパークプラグなど)メーカーを除けば皆無に等しい状況です。 日本のライダーには世界で闘う力がないというわけではありません。例えば全日本選手権250ccクラスで年間優勝したライダーのほとんどは、世界(MotoGPを含めたWGP、すなわち世界グランプリ)で素晴らしい成績を残しています。冬季陸上スポーツの華であるフィギュアスケートで日本が世界レベルにあり、全日本選手権の優勝者は世界トップクラスのスケーターであることをご存知の方は少なくないでしょう。二輪ロードレースの全日本選手権とは、それに近い状況といえます。技量としては。 しかし、ロードレースを闘うチームのほとんどは欧州企業が主体のチームです。日本人ライダーは技量はあるのに、経済力がない(スポンサーがつかない)のです。レースチームの運営には、年間に何億円もの費用がかかると言われています。ですからチームとしては、お金を引っ張ってくれる欧州出身あるいは米国出身(米国も日本に比べるとスポンサーが付きやすいです)のライダーを歓迎します。 このため、日本人ライダーは実力があってもチームと契約できなかったり、契約できてもセカンドライダーに甘んじさせられたり(例えば最新型のマシンを提供されないなど)、といった苦境に陥っています。 そんななか、2009年に世界グランプリ(WGP)の250ccクラスで年間優勝を遂げたのが、日本人ライダー、青山博一(あおやま・ひろし)です。この快挙を年間シーズンを通じて丹念に追ったルポルタージュが、本書です。 この本はモータースポーツを良く知らない方にこそ、読んで欲しいと強く願います。なぜなら、日本のモータースポーツが置かれた現状が本書を読むと理解できるからです。世界で闘う日本人がこれほどまでに不遇をかこっている現状を、少しでも多くの人に知って欲しい。そして日本の大手報道機関がこれほどまでにモータースポーツに無関心な現状を、知ってください。 すべては、知ることから始まります。どうか本書を一人でも多くの方に。

  • 日本では報道されない日本人の活躍

    本を読むこと自体久しぶりだったのですが、読みやすいのと面白いし、一気に最後まで読んでしまいました。 2009年に250ccクラスのチャンピオンになった青山博一選手を中心に話しが進んでいくのですが、レースの世界の非常なビジネスや、ライダーの心理、思いなども詳細に描写されていて、 普段レースを見ているだけではうかがい知れない世界を垣間見れてレースファンにはたまらない内容になってます。 この本を読んだ後に2009のレースを見返してみて、青山選手の置かれてる状況を想像しながら見ると改めて感動してしまいました。 レースに興味のある方は是非読んでみて下さい。今までと違った見方でレースが見れるかも知れません。ルポタージュとしてもとても良い作品だと思いました。 最後に駄文ですいません。

  • 華やかなスポンサーカラーの裏側で繰り広げられる数々のドラマ

    世界的な2サイクルから4サイクル化への流れは、市販車のみならずレーシングシーンにも及んだ。2009年で最後を迎えた250ccクラスのチャンピオンである青山博一が、前年末の突然のシート消失から、関係者の尽力により参戦チーム、マシンの確保、優位を誇るライバル達との戦い、そしてチャンピオン獲得の瞬間までを追った、世界GPに帯同する筆者渾身のルポ。 一方で、プロスポーツに必ずついてまわる資金問題、スポンサーに関するエピソードも紹介している。レースにはカネがかかる。理屈では分かっていても、その実態は当事者でもない限り分かりにくいものだ。同2009年にMOTO-GPクラスにデビューした高橋裕紀の、シーズン途中シート消失問題をその例に挙げ、レースの舞台裏で繰り広げられる、カネにまつわる生々しい人間ドラマの顛末を見ることができる。 なかでも、青山博一の弟、周平が世界GPの現場で就職活動を行う様などは、一般の就職活動となんら変わるものではなく、非常に興味深い。GPファンならずとも、世界を舞台にしたプロスポーツ界に身を置く人間達の「想い」を成し遂げるため、展開する人間ドラマは必見である。

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