牙: アフリカゾウの「密猟組織」を追って
アフリカゾウの密猟と象牙取引の実態を、現地取材と国際的な取引構造の追跡から描くノンフィクション。密猟組織、日本の象牙市場、保護の矛盾をつなげて問い直す。
作品情報
ゾウの牙を追う旅が、密猟組織と消費社会の構造を暴く。
小学館刊の単行本。文庫版もあるが、受賞対象の単行本 ISBN を採用した。
レビュー要約
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読者の反応では、題材の独自性と人物の感情を丁寧に追う語りが評価されている。展開や文体への好みは分かれるが、受賞作としての個性が伝わる作品として受け止められている。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2019-05-08
- ページ数
- 245ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.8 x 2.2 x 19.4 cm
- ISBN-13
- 9784093886949
- ISBN-10
- 4093886946
- 価格
- 1760 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
アフリカゾウ虐殺の「真犯人」は誰だ!? アフリカで、年間3万頭以上のゾウが、牙を抉り取られて虐殺されている。 野生のゾウは絶滅の危機に瀕し、今後十数年のうちに地球上から姿を消してしまうと言われている。 その犯人は、象牙の国際密猟組織。 元アフリカ特派員の筆者は、密猟で動くカネが過激派テロリストの資金源になっている実態に迫り、背後に蠢く中国の巨大な影を見つける。 そして問題は、象牙の印鑑を重宝する私たち日本人へと繋がっていく。 密猟組織のドン、過激派テロリスト、中国大使館員、日本の象牙業者。 虐殺の「真犯人」とは、いったい誰なのか――。 選考委員満場一致の第25回「小学館ノンフィクション大賞」受賞作。 ◎高野秀行(ノンフィクション作家) 「ショッキングな現実が勢いある筆致で描かれ、『ザ・ノンフィクション』の醍醐味がある」 ◎古市憲寿(社会学者) 「実は日本が加害者だった? ゾウと我々の意外な関係性が明らかになる」 ◎三浦しをん(作家) 「私は、今後も象牙の印鑑は絶対作らないぞと決意した」 【編集担当からのおすすめ情報】 開高健ノンフィクション賞、石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞も受賞した筆者による、 すべてのノンフィクション好きにお読みいただきたい一冊です。
レビュー
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象牙の印鑑はもうやめましょう
泣いた。 胸がえぐられるように辛くて。 人間の欲望の前に、アフリカを象徴する動物の1種、 アフリカゾウが絶滅の危機にあるなんて。 象牙をとりたい。 お金になるから。 その欲にかられた人間のせいで、生きながら顔を半分えぐられて死んだ象たち。 どれほど苦しんだだろう。 なぜ自分がこんな目にあわなければならないのか、と嘆いただろう。 密猟者はまず小象を殺す。 親の象が怒ってその場から立ち去らないから。 その親の象を殺し、牙をとる。 その象牙の行く先は中国経由で日本。 知った瞬間に慄いた。 日本はワシントン条約に基づき象牙の新たな輸入を公式には認めていない。 だけど私たちは「いつかは立派な象牙のハンコを作りたい」と思っていないだろうか? その小さな、ささやかな願いが、実はアフリカ大陸から象が消える、という 現実を招いているのだ。 19世紀の話ではない。 21世紀になってからの話だ。 今も象は殺され続けている。 25年後にはアフリカに象がいなくなる、という予測も出ている。 私たちは「伝統工芸だから」という概念の前に 思考を停止していないだろうか。 「この新しいはんこの象牙はどこから来たんだろう?」と なぜ疑わないのだろうか。 この本を読んで、そんな自分の毎日の小さな無関心、想像力の欠如が あのアフリカを象徴する存在である、大きな象を絶滅に追いやっていることに気づいた。 著者の危険と隣り合わせの日々からつづられた 「今、この瞬間」の情報の力に敬意を表する。
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日本人は象牙を巡る諸問題を知るべき
密猟組織に肉薄したり解明できたりしたわけではないが、象牙の為のゾウ密猟に関わる諸問題を知る事が出来る内容でした。ゾウの生命というだけにとどまらず、多くの人間の生命をも奪っているという事。ワシントン条約によって象牙はもう売買されていないように思っていたが、2010年代に酷い密猟が起こり、象牙の採集の方法に至ってはまさに鬼畜の所業。著者は取材の過程で不可解な体験もされたようです。象牙を巡って、まさに今だけ金だけ自分だけの様々な様相。日本人は象牙の最たる消費者だったわけで、ゾウを絶滅の危機においやっている事をはじめ多くの問題を引き起こしてきた事を、もっとよく知らねばならないと思う。実態を知れば、象牙を買おう使おうなどという日本人はいなくなるのではと思う。
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アフリカを知る良書
著者三浦英之氏は現役の朝日新聞記者。元アフリカ特派員が象牙ビジネスに切り込む。 結論から言えば中途半端な内容になってしまうのだが、闇が深すぎて負い切れないのがアフリカのリアルな実情。環境保護に敏感な欧米諸国を意識はするが、実利があれば基本的に環境なんか関係なし。司法、行政、立法も腐敗してるので自浄作用も期待できない。 象牙を軸にこの本は展開するが、アフリカ社会を知る良書。 問題は、アフリカという巨大ブラックボックスとそれを利用する先進国だ。
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かなり濃い内容。
日本のハンコ文化や中国人の見栄張りなどのために、ゾウが殺されている。内容も臨場感があり面白い。買うかどうかで迷っているのなら、少なくとも後悔はしないと思う。ニュース記事ではわからない現場の空気を味わえる。
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日本人の無知と無関心
東アフリカで密猟者によって殺されているアフリカゾウの悲惨な現状と、カネや生活のために密猟に手を染めている現地住民、また腐敗した政治により、誰も現状を打破できずにいる有様が生々しく、これが遠くアフリカの地の出来事であっても、日本人の無知と無関心が元凶であることの虚しさを感じ、読後はため息しか出なかった。象牙の印鑑一本のために、どれだけのゾウや人の命や尊厳が奪われているのか。この本に出会わなければ、象牙の印鑑に何の感情も想いも抱かぬまま生きていただろう。
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グイグイ読ませます!
知らないことがこんなに多かったのか。 理不尽な世の中がここでも起きているのか。 なんとなく、マサイ服を着てみたいと思っていたけれど、生活のために象牙を売ってしまう現実があると知り、複雑な文脈があるんだと知った。母象は子象を真っ先に守ろうとするそうです。象牙を売ったケニア人は言ってました。私にできるのは象牙は買わない。はっきりしています。もし象牙を持ってる人を見かけたら、友人とお別れします。
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勉強になりました
圧倒的な表紙の写真とタイトルにひかれて購入。 中国、日本における象牙の需要が、アフリカの国家やテロリストの資金源になっており、密猟に拍車をかけていると・・・。 動物好きで、地球におけるアフリカゾウの現状を知りたい方におすすめします。 著者は新聞記者でルポライターの三浦英之氏。 治安の悪いアフリカで象牙の密猟に関して現地のレオンと共に命がけで取材した渾身のノンフィクション。 密漁者・レンジャー・テロリスト・政府の繋がり等、読んでいてハラハラします。 是非、一読を。
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素早い発送、有り難う御座います。
無事に届きました。お品の状態も申し分有りません。本当に有り難う御座いました。贅沢を言うなら… 雨対策のビニールをセロテープ止めだけ、宜しくお願いします。