特攻服少女と1825日
雑誌『ティーンズロード』を創刊した編集者の視点から、バブル期のレディース文化と、そこに集った少女たちのその後を追うノンフィクション。
作品情報
『ティーンズロード』とレディースの熱量を、当事者の視点で記録する。
比嘉健二が『ティーンズロード』創刊編集長としての経験をもとに、レディースたちの言葉と生活、誌面の舞台裏、そして彼女たちのその後を描いたルポルタージュ。第29回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
レビュー要約
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『ティーンズロード』が令和に蘇ったような読み味で、当時の読者にも今の読者にも届く優しい本だと評されている。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2023-07-13
- ページ数
- 256ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13 x 1.8 x 18.8 cm
- ISBN-13
- 9784093891226
- ISBN-10
- 4093891222
- 価格
- 1650 JPY
- カテゴリ
- 本/社会・政治/社会学/社会一般
辻村深月さんほか各界の著名人が絶賛 選考委員が大絶賛して受賞に至った第29回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 ◎辻村深月氏 この著者でしか語り得ない当時の日々と、登場する少女たちが非常に魅力的。無視できない熱量を感じた ◎星野博美氏 一生懸命全力で怒り、楽して生きようとは露ほども思わず、落とし前は自分でつける彼女たちのまっとうさが愛おしくなった。これぞ、生きた歴史の証。多くの読者と共有したい作品だ ◎白石和彌氏 出てくる少女たちがみんないい。編集長として立ち上げた雑誌が次第に筆者の思惑とは別に少女たちの集まる場所になっていく過程も面白かった ほかにも、 ◎ラランド・ニシダ氏 一時代の一瞬の熱狂の生き証人。比嘉さんが書き残したことでレディースの女たちが、令和の今に生き生きと蘇ってきた ◎麻布競馬場氏 正しい場所ではなかったに違いない。でもそこで少女たちがグロテスクなほどに輝いていたという事実の重さから、僕は目を背けることができない ◎瀧川鯉斗氏 “暴走族のルール”がここまで繊細に描かれていることに脱帽した と各界からも感動の声が続出している話題の1冊です! 【編集担当からのおすすめ情報】 青年漫画や学園ドラマに登場する「ヤンキー少女」として、あるいはドキュメンタリーやニュース映像にモザイクつきで登場する「非行少女」として―― これまで、「キャラクター」としてデフォルメされて描かれて来たレディースたちの姿をフラットでありのままにとらえた、懐かしいのに新しい、唯一無二のノンフィクション作品です。 《喧嘩は数え切らないくらい、タイマンは100回以上やってる。負けたことはないね。自然と勝ち方を身につけた。まず相手の眉間とみぞおちを狙いますね。負けた相手は裸にしてその辺を走らせますよ、そんなの何度もありますね》 《もう少しで卒業式、卒業式の日は派手にやってやるからな、先公見てやがれ》 《鑑別所出た後、試験観察で何日間か老人ホームで働いたの。老人のニコってする顔見たらレディースの次に賭けるものはこれだって決めたの》 こんな風に本書には、レディースたちの生々しくもエネルギッシュな発言がちりばめられています。 彼女たちの言葉や姿に惹きつけられて雑誌『ティーンズロード』を創刊し、雑誌編集者という立場で特攻服少女の背中を追い続けた著者の目線はどこまでも対等であり、そこには「正しい方に導いてやろう」という押しつけがましさもなければ「不良になる理由は家庭にある」などのレッテル貼りも同情もありません。 原稿の中には、当時の喧噪だけでなく13歳でで地元のチームに入り2年で総長に登り詰め、テレビや週刊誌でも特集が組まれるほどの知名度を得るもチームを破門させられたたすえこや歴史・規模とともに日本一を誇る『スケ連』を率いたのぶ
レビュー
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著者の観察眼がするどい
おもしろかった。古い話ですが、臨場感があって引き込まれました。著者が会話やしぐさの細かい部分を観察して、上手に文章にまとめていると思いました。言葉の裏にある少女たちの心情が、著者の優しい目線を通して見えてくる気がします。
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自己表現
おろもい。 自己表現の一つとしてのレディース。 自己表現しないよりいいのかな。
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黄金時代の「暴走族」と「雑誌」の幸せな邂逅
両者ともにいまや「絶滅」の危機にさらされているが、当時は「ブーム」でした。(ちなみに「文化」であれば継続されているはずなので) たまたま近所に改造バイク2台で3~4人の「暴走」グループがいるが、先輩からの厳しい掟である「自宅からは必ずエンジンを切って出陣して、帰りも静かにバイクを押して戻ってくることでご近所には騒音で迷惑を絶対にかけない。」「迷惑駐輪はしない。」などは継承されていません。 また「特攻服」も人気球団の応援団のみなさまがアウェイ球場であっても我が物顔でお召しになる丈の長いレプリカユニフォームの背中に入った散文体刺繍でしか見ることができません。 そして当時の「雑誌」はどんなニッチな分野であっても必ずライバル誌がコアなファンの獲得をめぐってしのぎを削っていました。「文春」と「新潮」、「現代」と「ポスト」、「アサヒ芸能」と「大衆」、「ポパイ」と「ホットドックプレス」、「JJ」と「CamCan]、「プロレス」と「ゴング」、(夕刊紙ですが)「東スポ」と「ゲンダイ」と「フジ」などなど。 そしてなんといっても「ティーンズロード」と「チャンプロード」。凄かったのひと言に尽きます。「拘置所通信」「体験漫画」「改造パーツや特攻服の通信販売広告」「仲間募集」などなど。 ちなみに最寄り駅のホーム売店はついに新聞、雑誌の販売を終了しました。偶然なのか必然なのか、結びついた「暴走族」と「雑誌」はほんとうに幸せな一時代を築いたに違いありません。
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懐かしい話
当日流行ってたティーンズロードの編集者執筆の書籍です。懐かしさと当時のレディース取材における苦労が垣間見えて面白かったです。
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声を出して笑ったあと、泣きました
女暴走族、いわゆるレディースの女の子たちの雑誌の話。 ノンフィクションってもっと難しくて硬いイメージだったから、こんなに読みやすくて 笑ってしまうような本があるのか、とびっくりしたしすごく楽しく読みました。 レディースのイメージって「マジすか学園」とか、クレヨンしんちゃんの「春日部防衛隊」とかしかなくて本物の人達がどういう感じか全然知らなかったのですが、かっこよくて魅力的すぎた。 13才でレディース入りしたすえこさんとか、チームのみんなを大学受験まで引っ張ったゆきみさんとか、上司にいてくれたら、怖いけどすごく心強いだろうなあと思って、もちろんけんかとか暴走は怖いけれど、、みんなガチンコで生きてたんだな、というのがちょっとうらやましい。 表紙のイラストもかわいくておしゃれで、家に置いておきたい感じも良かった。
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さすが雑誌界のレジェンド編集者
雑誌界のスキマを狙ったニッチな雑誌を作ることがうまかったミリオン出版のレジェンド編集者、比嘉さん。その体験、登場人物の魅力、さすがの面白さです。次作は『GON!』に集まってきた電波な人たちでしょうか。
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10代なんて、はみ出てナンボ。やり直すチャンスはいくらでもある……。そんな社会であってほしいと願う。
1980〜90年代に人気を博し、レディース暴走族の世界を扱った雑誌『ティーンズロード』。その創刊から、廃刊の危機を乗り越えて大ブームを巻き起こし、休刊に至るまでの興亡史。それを初代編集長・比嘉健二氏が回顧したノンフィクション。 ヤンキー、暴走族、スケバン、不良少女……。当時を知る人とそうでない人とではイメージや受け止め方が違うだろうが、全てを社会悪という括りで表面的に捉え、排除しようとすることに対する疑問。あるいは、そうするだけでは「本質」が見えないという主張が込められた一冊。 誰もが、大なり小なり成長過程で経験するであろう「はみ出る」理由。それに共鳴する部分というか、寄り添う人たちによって支えられ、さまざまな経験を経て大人になっていくことも、また事実。 書中に綴られている、レディースや暴走族に入っている当事者が実際にやっていることは、かなりエグい。 ただ一方で、この雑誌の読者の大半はごく普通の10代の女子や、ヤンキーではない登校拒否や引きこもりの子などが圧倒的に多かったという。 自分の気持ちを代弁し、それを行動に移してくれるかのようなヒロインたちが、自分を含めた悩めるティーンを認めてくれる場所だったのだ。 物語の終盤は、当時の誌面を飾った人気レディースたちの「その後」も描かれている。 当時を知っている人には、どこか懐かしさを覚える作品。 はみ出すことが悪いわけではない。もちろん暴力や犯罪に手を染めることは悪いことだが、そういう「害」や「毒」が存在するからこそ見えてくる「人間らしさ」や「健全さ」こそ大事にしたい。 10代なんて、はみ出てナンボ やり直すチャンスはいくらでもある そんな社会であってほしいと願う。
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一方通行の人生
あんな時代もあった、それで今の自分がある。ちょっとはみ出した経験があったほうが、踏み外す手前で気づく能力を身に着けている。