消された信仰 「最後のかくれキリシタン」--長崎・生月島の人々 (小学館文庫 ひ 18-1)
長崎・生月島に残るかくれキリシタンの信仰を追ったノンフィクション。祈りや聖画、共同体の記憶から、周縁化された信仰の姿を描く。
作品情報
消された信仰:「最後のかくれキリシタン」- 長崎・生月島の人々は、受賞歴にふさわしい密度で人と世界の関係を見つめる。
広野真嗣の『消された信仰:「最後のかくれキリシタン」- 長崎・生月島の人々』は、受賞対象として確認できる作品である。公開書誌や出版社情報で単行本化を確認できる場合は識別子を記録し、単独書籍として確認できない場合は雑誌・掲載媒体の識別子を流用していない。
レビュー要約
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綿密な取材と、信仰の複雑さを単純化しない姿勢が評価される。歴史と現在をつなぐ読み物として力がある。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2021-05-07
- ページ数
- 288ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.5 x 1.4 x 15 cm
- ISBN-13
- 9784094070156
- ISBN-10
- 409407015X
- 価格
- 726 JPY
- カテゴリ
- 本/人文・思想/宗教/キリスト教・ユダヤ教/キリスト教一般
世界遺産から黙殺された島の「祈りの記録」 250年以上も続いたキリスト教弾圧のなかで信仰を守り続けた「かくれキリシタン」たち。その歴史に光を当てようとしたのが、2018年に日本で22番目の世界遺産となった「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」だ。 ところが、PRのために長崎県が作ったパンフレットからは、「最後のかくれキリシタンが暮らす島」の存在がこっそり消されていた。 その島の名は「生月島(いきつきしま)」。 今も島に残る信仰の姿は、独特だ。音だけを頼りに伝承されてきた「オラショ」という祈り、西洋画と全く違う筆致の「ちょんまげ姿のヨハネ」の聖画……取材を進める中で、著者はこの信仰がカトリックの主流派からタブー視されてきたことを知る。一体、なぜ――。 第24回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 文庫版解説・島田裕巳氏(宗教学者) 【編集担当からのおすすめ情報】 「かくれキリシタン」を描いた作品では、作家・遠藤周作氏の小説『沈黙』があまりに有名です。 “弱き転び者”に寄り添う作品を世に送り出した遠藤氏は、生月島で信仰を守り続ける人たちをどう見ていたのか。この点についても、著者は意外な事実を明らかにしていきます
レビュー
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隠れた偏向と光る提言
本書は遠藤周作やカトリック信徒である隠れキリシタンの研究者、またヴァチカンを「悪役」に設定して、隠れキリシタンの信仰を守る信者を無理解に晒される「弱者」として描くスタイルを取っている。 一応は著者が熱心ではなかったものの洗礼を受けたプロテスタントであることに若干言及はあるものの、上記の構図をいかにも真実を暴くルポライター的な手法で描いていることの裏には、著者が持つプロテスタント的「信仰義認」の観点からの遠藤らカトリック教徒たちの批判が存在するのは明らかに感じた。これではフェアな描き方ではない。 巻末の宗教学者による寄稿も、個人的な恨みのようなものがベースとなったカトリックの信仰への無理解が臆面もなく提示されている点、本書の一方的なスタンスをよく物語っている。 とは言え、事実に基づいた豊富な取材は大変参考になり、提言についても、ヴァチカンは隠れキリシタンが聖地とみなす場所を公式に聖地認定するとしたら確かに妙案に思えるなど、上記の隠された偏向度合い人をつぶれば立派なルポに思う。
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「祈りのかたち」は伝えようとする意志こそ、現代の私達が置き忘れているものである
島田佑己氏の文庫版解説中で、隠れキリスタン信仰の研究者はキリスト信者になりやすいが 信仰がかかわると、モノの見方は歪む、歪みを明るみに出したことで、アカデミズムに対する貴重な批判になっている。
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勉強になったけど。。
平戸・生月には個人的に興味があったので手に取りました。 宗教という観点からの生月を知れて勉強になりました。 一方、考察が浅い印象を受け、物足りなさを感じました。
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隠れキリシタンの裏側
大変興味深い内容でした。隠れキリシタンが消え行くのは知っていましたが、その裏にはカトリックと隠れキリシタンの確執があると言う事を、改めて知りました。
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良心的な作品
必読の文献。
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品質と価格を重視します。
カクレキリシタンと潜伏キリシタンに興味があつたので参考書として購入しました。
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冷たい態度の謎解きがおもしろい。著者のスタイルにも共感。
とてもよい作品だった。 特に、生月島への冷たさの謎解き、真実に迫るプロセスがおもしろい。 また、著者の持つ正義感とバランス感覚には好感が持てた。 全体を通じて、丹念な取材をもとに複数の視点から考え、妥当な判断を導こうとするフェアな精神が感じられるからだ。 現代における教養に重要なのは、情報処理能力と倫理観、そしてバランス感覚だ(斎藤兆史『教養の力』より)。 本書は、教養ある著者により描かれた素晴らしい作品だ。 世界遺産登録へ向けてボルテージが高まる中で、生月島のキリシタンはなぜ逆に消されようとしているのか。 強者の論理に世間が支配される直前にこのような作品が出版されたことに、私はガッツポーズをしてしまった。 心から一読を薦めたい。
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軽め雑誌の連載記事程度、 立ち読みで可
「最後のかくれキリシタン」長崎・生月島の人々 消された信仰 の書名に負けています 「生月島の人々」に突っ込んだ内容も無く、頼んで儀式を見せてもらう程度 あとは、地元の学芸員のお世話とタクシーの運転手さん頼みの内容… 小学館ノンフィクション賞のレベルが低いのかな? 長崎のキリスト教関連世界遺産化で相当下駄をはかせた感があります これはノンフィクションというよりは、紀行エッセイに近い内容、文章も拙いです 遠藤周作の「沈黙」とその周辺作品、エッセイの方をお勧めします