夢見る人魚と契約のキス (小学館ルルル文庫 て 1-1)
刊行時に『夢見る人魚と契約のキス』へ改題されたヴィクトリアン・ファンタジーです。仕立て屋を夢見る人魚メロウが、ロンドンで吸血鬼事件と恋に出会います。
作品情報
お針子人魚メロウ~吸血鬼の花嫁衣裳~は、受賞時の評価点を手がかりに作品世界へ入っていける一冊です。
刊行時に『夢見る人魚と契約のキス』へ改題されたヴィクトリアン・ファンタジーです。仕立て屋を夢見る人魚メロウが、ロンドンで吸血鬼事件と恋に出会います。 受賞時題名から改題され、ルルル文庫で刊行された。
レビュー要約
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刊行情報と紹介文からは、受賞時に評価された題材の明確さと読み進めやすい構成がうかがえる。人物や状況の輪郭を追いやすい点が読みどころになっている。
書籍情報
- 出版社
- 小学館
- 発売日
- 2012-09-26
- ページ数
- 241ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784094522341
- ISBN-10
- 4094522344
- 価格
- 53 JPY
- カテゴリ
- 本/コミック・ラノベ・BL/ライトノベル
倫敦の人魚、恋を知る? 受賞作デビュー! 世界一の仕立て屋(クチュリエール)を夢見る人魚のメロウ。魔術師アランの水薬で足を手に入れ、相棒のカエルと大都市ロンドンへ! さっそく帽子屋の青年ウィルの好意で、彼の店の片隅に仕立て屋を始めるが……なんと最初のお客様は恋する吸血鬼! しかしその頃、街では吸血鬼事件が起こっていて……? そんな中、メロウに恋するウィルとアラン。けれど人魚に恋は厳禁! はたしてメロウの仕事と恋の行方は!? ときめきのヴィクトリアン・ファンタジー!
レビュー
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メロウかわいい!!
あまりこの手の小説を読まないんですが、人魚の仕立て屋さんが吸血鬼依頼を 受けるというところに興味をひかれて購入しました。 吸血鬼は結婚の記念写真を撮るためにウェディングドレスを依頼するんですが、 メロウは吸血鬼が写真に写らないことを知らないまま契約をしてしまって・・・ 面白くて一気に読み進めてしまいました。 あとメロウがすっごくかわいいです。
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さらっと読めるけれど……
【あらすじ】 アイルランド出身の人魚メロウが、大英帝国ロンドンに渡ってきた目的はただ一つ。 それは、世界一の仕立て屋≪クチュリエール≫を目指すこと。 帽子店を営む青年ウィルの助けを得て、彼の店の片隅に≪メロウ洋装店≫を出すこと が出来たメロウは大喜び。初めての注文が舞い込み、メロウは期待に胸を膨らませる が、依頼人はなんと吸血鬼。しかも、吸血鬼が鏡に映るような仕様にして欲しいとい うもので―― 【感想】 可愛らしい物語でさらっと読めました。但し、そのあっさりした読後感は持ち味とも、 欠点とも言えるでしょう。物足りないと感じる方も多いかもしれません。私は物足り ませんでした。 吸血鬼事件の顛末は、もう少し練って欲しかったです。犯人は、何もあんな回りくど いやり方をしなくても良かったのでは……と思います。あんな事件を起こさなくとも、 衆人環視の中、吸血鬼のヴィオラを鏡の前に引っ立てて、「どうだ!鏡に映らないだ ろ!!」と、やるだけで十分な気がしました……。 それから、結婚を認められないまま逃避行……? なラストはどうなのでしょう。 ポールは少なくとも自分の仕事に誇りを持っているような印象を受けましたが、 あの会社はあの後どうなるのでしょうか……? また、異種族もので避けては通れない問題を、華麗にスルーしていたことが気になりま した。寿命の違いをすっ飛ばすのはありなのでしょうか? アルマとの出会いを描いた 回想シーンでは触れていましたが、肝心要のメロウとウィルの恋愛においては、その辺 りのことには触れていませんでした。揚句、ウィルはメロウを「泣かせなければいい」 と言っていましたが、ウィルが先に死んでしまったら、メロウを確実に泣かせますよね。 ウィルはどう考えているのでしょうか。お話の掘り下げが余りにも浅すぎます……。 ウィルの裏稼業設定も何だか浮いていました。それは、彼が裏稼業を続けている理由付 け等が弱いからだと思います。帽子店や裏稼業への彼の想いを丁寧に描いて欲しかった です。 一番不満だったのは、この作品の大きな主題とも言える『吸血鬼を鏡に映すにはどう したら良いのか』に対する回答が何もなかったことです。凄い秘策を期待していたので、 とても肩透かしを食いました……。 全体の感想としては、不都合なことには目を瞑りつつ、設定を詰め込んだ結果、どれも これも浅くなってしまったように思えました。 ロンドンの街並みの描写などは良かったと思います。
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失恋しない『人魚姫』
絵本のように優しいお話しです。 人魚や吸血鬼が、人間とは違う「種族」としてそこに存在し、人間の作った世の中に居場所を見つける…というストーリーが なんとも童話ちっくで素敵です。 読み進めやすいテンポ感と可愛らしい会話運びが、この作家さんのデビュー作とは思えないくらい落ち着いていて、 とても好感が持てました。 アンデルセンの『人魚姫』はさいご、失恋して泡と消えてしまうのですが どうやらこれは、ハッピーエンドとなるお話しのようです。(また、その匂わせ方が上手です!!) ウィルは王子様ではありませんが、王子要素は充分に備えていて、個人的には萌えました。 人とは違って年を取らない、鏡に映らないのも異種族な以上仕方ない。 脚を得ても人魚である事は変えられないし、歯科治療で牙を削って血を吸わなくても吸血鬼が人になる事は出来ない。 そういうもろもろの哀しさなり無情さが下支えしている部分も、ある意味、童話のような世界観をよりリアルにしています。 そして何より、お話しを彩る、ねぎしきょうこさんのイラストが素晴らしい!! 特に、ラストの挿絵は本当に最高に素敵です。 出来るなら、ウィルがメガネをかけた姿も見てみたかった… でも、メロウよ。プロポーズの言葉をもらっての第一声にそれはないでしょ、と色々突っ込みどころのある愉快な作品でした(笑)