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真夜中のデッド・リミット 上 (新潮文庫 ハ 16-1)

日本冒険小説協会大賞

真夜中のデッド・リミット 上 (新潮文庫 ハ 16-1)

スティーヴン・ハンター

核兵器施設をめぐる危機を、軍事スリラーの速度で描く長編。限られた時間の中で、政治的判断、現場の行動、個人の恐怖が激しくぶつかる。

軍事スリラー核危機時間制限

作品情報

期限が迫る夜、核の危機が人びとの判断を追い詰める。

スティーヴン・ハンターのスリラーらしく、兵器、作戦、政治的駆け引きの細部を緊迫した物語に組み込む。危機が進むほど、登場人物の判断の重さが増していく。

レビュー要約

  • 軍事的な細部と時間に追われる展開が結びつき、スリラーとしての緊張が持続する点で読まれている。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
1989-04-01
ページ数
395ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784102286012
ISBN-10
4102286012
価格
80 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/評論・文学研究/外国文学研究/英米文学

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レビュー

  • ハンター初期の大型冒険小説

    スティーヴン・ハンターが、まだ『極大射程』や『悪徳の都』など、“ボブ・リー・スワガー&アール・スワガー・サーガ”を書く前の’88年に発表した、ハンター初期の大型冒険小説である。 本書は、’89年、「このミステリーがすごい!」海外編第2位にランクインしているが、この時1位を争ったのは、のちに「週刊文春ミステリーベスト10」の「20世紀オールタイムベスト1」にも輝いた、トマス・ハリスの『羊たちの沈黙』だった。そのことからも、いかに当時本書のインパクトが強かったかが、容易に想像がつく。 本書は、核ミサイル基地を占拠した謎の武装集団に孤独な闘いを挑む特殊攻撃部隊の指揮官、プラー大佐(彼はヴェトナム帰りである)の姿をメインに描いている。 ストーリーの進行は三人称多視点で、このプラー大佐率いる特殊部隊デルタ・フォース、ミサイル基地を設計した科学者とその妻、ふたりのヴェトナム戦争時のトンネル・ネズミ、ソ連の在米情報部員、FBI特別捜査官、ミサイル基地を占拠した謎の集団、そして、核ミサイル発射キー奪取のためにこの武装集団によって基地に連れてこられた平凡な溶接工とその家族など、多彩な人々が入れ替わり立ち代り登場する。 そして、忘れてはならないのは、本書が人類の命運を握るタイムリミットサスペンスというシチュエーション下にあるというところであろう。 本書は、さまざまなアングルから描かれており、読者にハラハラ・ドキドキしながら飽きることなく読み切らせてしまう、心憎い構成になっているのだ。

  • 90年代の冒険活劇、ハイテク・スリラーを先導した作家の端緒となった作品

    アメリカの核兵器の基地に謎の集団が占拠し・・・というお話。 ハイテク軍事スリラーで、戦争を回避する為、軍や警察や国家があらゆる手段でテロリストの目論見を阻止しようとい筋はありふれてはおりますが、緊迫感や臨場感が半端ではなく、手に汗握る冒険活劇小説になっております。私も初めてこの作品が翻訳された際はすぐに買って読んで興奮しましたが、30年ぶりに読んでまた興奮しました。今でも微塵も風化していないのが驚異的です。この手の情報小説は時間が経つと古くなったりしがちなので。 著者のハンター氏はこの後、ボブ・リー・スワガーのシリーズで90年代の冒険活劇小説を先導する役割を果たしますが、正直いってこの翻訳が出た頃はそういう風になるとは思っておりませんでした。 ハンター氏もこの冒険活劇やハイテク・スリラーに多少限界を感じたのか、歴史スリラー等も書くようになって作風を広げようとなさっている感じですが、多少疲れが目立ちます。今後も活躍を期待したいですが・・・。 90年代を先導した作家の端緒になった傑作小説。是非ご一読を。

  • 圧巻の迫力、スピード感

    米国メリーランド州の山中に存在する大陸間弾道ミサイルを装備した軍事基地。そこに戦闘員と思しき集団か襲来し、施設を占拠する。 ソ連へ向けてミサイルが発射されれば、米国への報復は必至。第三次世界大戦に発展する可能性を孕んでいる。 襲撃者が発射の物理的なキーの入手に時間を要している間、アメリカ政府は、デルタ・フォースの産みの親を指揮官に据え、対テロ作戦を開始する。 果たして襲撃者は何者なのか?そして、その目的は? ベトナム戦争の英雄とベトナムの女性兵士、ソ連の諜報員、FBI捜査官、ミサイル基地の研究者、州軍兵士など個性豊かな面々が、それぞれの思いを胸に命を削りながら奮闘する。圧巻の迫力、そしてスピード感である。 下巻に続く。

  • ハンターさんは、基地での勤務経験有りなのか?

    これは読んでみて驚いたっ・・・て、勝手に私が一人で驚いて いるだけですけどね。 私も、多くのハンターファン同様、ボブとアールの物語から、 ハンターを読み始めました。 ボブとアールの物語が面白い過ぎるので、その他の著作は 大した事が無いんじゃ無いかと、勝手に想像していた訳です。 見事に裏切られました。 物語的には、冷戦時代の米ソが部隊で、デルタフォース、KGB などが出てきて、M16やA10フェアチャイルドなどの兵器が 登場しますので、時代的には映画トップ・ガンの頃になるのかな? そして、私は全く知らなかったのですが、ベトナム戦争で活躍し た・・・後は読んでのお楽しみ。 本作は、スティーブン・ハンターの4作目にあたる作品で、ボブと アールの前に書かれた作品です。 意表を付くストーリーと、読者をグイグイと引き付けていく筆力は 圧巻で、登場人物も一癖も二癖も合って飽きさせません。

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