日本の文学賞

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厭犬伝

日本ファンタジーノベル大賞

厭犬伝

弘也英明

犬にまつわる怪異と怨念を軸にした、伝奇色の強い作品。

怪異伝奇怨念民俗

作品情報

犬にまつわる怪異と怨念を軸にした、伝奇色の強い作品。

犬にまつわる怪異と怨念を軸に、時代伝奇の気配を濃くまとった作品。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2007-11-01
ページ数
278ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784103059516
ISBN-10
4103059516
価格
2324 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

戦うことで、俺たちは成長していく――美青年と少女、そしてその分身たちが決闘、また決闘! 魑魅魍魎が跳梁跋扈する妖しげな異世界。ここでは人間の骸から生えた「汚木」から、操り人形の「仏」を作る風習がある。主人公の厭太郎は、ひょんなことから仏師の娘・犬千代と、命を懸けてお互いの仏同士を決闘させるはめに。格闘ゲームの狂気と民俗学的世界観を見事に融合させた、25歳の俊英が贈る傑作☆新種ファンタジー!

レビュー

  • 死骸が戦うおぞましい異世界

    感嘆するほかない思い切った異世界の物語である.主人公は子供のうちに母を殺され自らは去勢された厭太郎という青年.死骸が化して成る汚木を彫って仏と呼ばれるテレパシーロボットが作られ,この仏を操って相手と戦う合せなる競技が行われる.厭太郎が職務上殺してしまった仏造りの親分の娘 犬千代 が公の合せでの決闘による復讐を申し出て許可されるが,犬千代は合せの名手で厭太郎はこのままでは殺されるほかない状況に追い詰められる.そこで合せの鍛錬に入るのだが,この辺になると死臭にも慣れてきてまあ読めるようになる.よく考えられたファンタジーではあるが,雰囲気が余りにも不吉で始めは吐き気との戦いを余儀なくされる.とにかく楽しさの成分の皆無の異世界物語であるし,作者が若いせいかひどい当て字が乱用されるので慣れるまでは読み易くない.減点の所以である.

  • 共感し難い

    格闘技ゲームが好きな人なら試合(合せ)のシーンは楽しめると思えるのだが、上段、下段攻撃など挌闘ゲームに知悉していない人にはなんとも退屈な描写だろう。かく言う私も挌闘ゲームの愛好者だったので、これを文学へ昇華させるのはそれなりの工夫が必要と思っていたが、作者は挌闘ゲームへの愛情をストレートにぶつけてしまっているため、必ずしもその想いが読み手に伝わっていないのが残念。いにしえの日本に似せた異世界の描写に古来の事物の用語を使って雰囲気を醸し出させようとしているのだが、難しいばかりで知っても別にこれといって感動もない。『三度笠』って言葉があったので辞書で調べてみたけど、ふーん、程度の感想しか持ちえませんでした。 読み手を限定するような小説の書き方に疑問符が並びました。

  • 物語の特異性

    まずは物語の特異性に舌を巻いた。 ゲームセンターでゲームに熱狂する者達の如く、仏と仏を戦わせる話だ。 注目すべきは、人も動物も死んだら汚木という木になり、それを仏師が彫り仏と言う操り人形を作ると言う事だ。作中の世界では死んだものをリサイクルするが如く平然と利用している。これは良く言えば死と言う概念の新しい形であり画期的発想といえるだろう。悪く言えば死を軽んじているとも言える。紙一重なシステムだと思った。 少年の前に不条理にも立ちはだかる壁。少年はそれを打破しなくては未来は無い。幼き頃からの呪縛に絡め取られた人生を、少年は戦いの中で少しずつ前へ前進していく。己の中に閉じこもったままでは前へは進めない。 不条理、不利なスタートからなので、ページをめくるごとにだんだん未来志向で、読後感は非常に良い。 なおこの作品は 【第19回(2007年)日本ファンタジーノベル大賞】受賞作

  • 大変ユニークな作風、設定

    江戸?を舞台にした、対戦ゲーム感覚のおどろおどろしい時代ファンタジー。 設定もユニークだが、都内の地名がいろいろ出てきて楽しい。 次回作にも期待が持てる。 ※キーワード 厭太郎、汚木、岳稜警、仏、力士、四面鬼、犬千代、犬丸、都警

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