日本の文学賞

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名探偵のいけにえ: 人民教会殺人事件

本格ミステリ大賞

名探偵のいけにえ: 人民教会殺人事件

白井智之

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2022-09-15
ページ数
416ページ
言語
日本語
サイズ
19.1 x 13.2 x 2.8 cm
ISBN-13
9784103535225
ISBN-10
4103535229
価格
2255 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品

奇蹟 VS 探偵! ロジックは、カルトの信仰に勝つことができるのか? 病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。 調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。 奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通用するのか? 圧巻の解決編一五〇ページ! 特殊条件、多重解決推理の最前線!

レビュー

  • 大変面白かったです

    本作は、「名探偵のはらわた」と姉妹編的な位置づけで、「はらわた」と同様、全編を通じてロジカルな推理の構築という最高難度の離れ業を達成してのけた傑作。 舞台設定や登場人物の造形など、小説のすべての構成要素が、堅牢な推理の構築のために奉仕されている(ように自分には読み取れました)。 また、エグイ描写がありつつも、あくまでも冷静沈着な筆致で推理を紡ぎ出していることで、さらに凄みを感じさせる。 もちろん「一分の隙も無いロジックだ」などとは思わないが、執拗にロジカルさにこだわるその姿勢がうれしい。 まさに「推理」の小説の面白さを体現した本格ミステリです。

  • 丁寧な伏線と回収

    丁寧にな伏線のはり方と回収、同じ状況に対する違う目線での推理など楽しく読めた。あーそういうこと!となるが読後の余韻はあまりなかった。

  • どうすればこんなシナリオを描けるのか

    舞台が現実離れしており想像するのは難しかったですが、どうすればこんなシナリオを描けるのかと圧倒されます。 テンポも良く面白い!

  • 最後の最後でハマれませんでした

    後半に進むに連れどんどん面白くなって、どんどん引き込まれてページが進み、物語の終焉にかけての期待が高まりました。 けど、最後の詰めにかけて、私の読書力不足か気持ちが入りませんでした。 どんでん返し要素もありましたが、「それは流石に最後まで分からなかった設定にはならないのでは?」と思ったり。 何せ、あの人の活躍をもっと見たかったなぁ。 エレファントヘッドも、どうしたって矛盾なくはできないのでは?と思ってもなお面白いと思ったのですが、こちらは残念が勝ちました。

  • 令和を代表する傑作

    ミステリ小説で世間で持ち上げられてる作品を読むと大抵は金額に見合ってるか微妙な天秤で読了後、 満足感を得られる事は少ないタイプが自分である。 が、この作品の密度と完成度は久々に金額以上の価値があるミステリだと断言出来る。 正直言ってamazonで本作より何故かよく売れてる本格ミステリとしては過大評価された硝子の塔の殺人や屍人荘の殺人(いや面白いは面白いよ?ただ、何故あんなに本作より売れるんだ?誇大広告が上手くいったからか?本格ミステリとしてはこちらの方が断然上なのに釈然としない。)などより10倍面白いと感じたし、作者の狂気的な執念が怒涛の解決編の文章で殴られて分からせられた。 この本を端的に言ったら白井智之に分からせられるミステリなのだ。 自分はミステリに密度を求める。中身スカスカで尺稼ぎ乙、肝心の伏線回収も数える程度、あるいは伏線は数あれど別に驚く程の質では無いミステリは読んでて退屈だ。そんな人に本作をお勧めする。 本作は無駄な描写が殆ど無く、伏線、質の高さを余裕でクリアしている。先に挙げた小説5冊分位を濃縮したのが「名探偵のいえにえ」である。もうお腹一杯だ!と思ってもまだ料理が運ばれてくる。楽しい、嬉しい。それだけでは無く、登場人物の行動理念が単純に小説として完成されてるのである。 あの二択のプロットは天才的と言わざる得ない。ただのミステリで終わらせない。 そして最後の1ページまで楽しませようとする作者に拍手を送りたい。 本当によく思い付くなこんな話。 本格ミステリ作家に言いたいが、これからは本作、この密度を標準にしてほしいというのは酷だろうか。現代数多ある娯楽の中でミステリ小説という手狭なジャンルに半端な作品を本格ミステリとして作るのは辞めませんか。この位の気概を見せて欲しいです。 でもそうやって作られた作品達の生贄の元 この作品が生まれてきたのであれば少しは意味はあったのかもしれない。 白井智之先生、次回作期待してます。 ハードルが馬鹿みたいに上がってますが笑 ↓以下ネタバレ感想考察(閲覧注意)↓ いくつか物語の結末に対して疑問を浮かべてる人に言いたいし自分でも咀嚼したいので書きます。 作中で優しい笑みを浮かべて落とし物を拾ってくれる青年に対して 「下院議員が見たら拍子抜けするかもな。ここにいる人間は普通の人間ばかりだ。白布を被って十字架を燃やしてるような連中は見当たらない。」と大塒自身が言う一文があります。 とてもカルト宗教の信者に見えないと胸中でも語られます。 そんな彼らも後半になって記者一同を襲い化けの皮が剥がれるのですが、 多くの読者も大塒がたかが一人の女の為に数百人を毒殺する訳がない、馬鹿馬鹿しい、と思った人がいるんじゃないですか? 信仰とは宗教に限りません。他の人間にとっての信仰宗教に成り代わるものは、金、名声、最近で言えば推しもありますね。これは人の数だけ無数にあります。 そして往々にして現代日本の大多数が信仰している金(金の為になら人を殺める←行動に移しはせずとも大抵の人間が理解出来るでしょう?)、要するに特にメジャーなものを信仰している人間達にとって他人のマイナー信仰など道端のゴミに見えるし理解不能な物という事です。 そして誰がどの信仰をしているか、その気持ちの強さなど傍から見て全く分からないのです。 彼がりり子をある意味で信仰してたのは言うまでもないが、そもそもですよ?そこにいるかも分からないただのバイトの女を無事に五体満足で帰れるか分からないというか一生帰れないかも知れないがカルト教団に乗り込んで救出しようというのが異常です。この時点で大塒の彼女への信仰の一端が垣間見えますね。 そして乃木が目の前で銃殺され、クラーク調査団も残虐に殺された。 記者含む教団離反者も虐殺された。(史実というのが怖いですね)何より、りり子の死。 この馬鹿みたいな非日常と彼女への信仰が合わさって彼に最後の犯罪をさせたと自分は解釈してます。 本作は信仰が一つの大きなテーマです。 「信者と余所者の認識にねじれが起きていた」彼が言ったこの一文が全てでしょう。 大塒と読者の事を言っていたのかもしれませんね。 まぁでもこれは結局赤の他人、余所者の推理です。 あなた達が間に受ける必要なんてまったくない。

  • タイトルが秀逸です

    地図や殺人現場となった部屋の見取り図、確認のアリバイのようなものがあるものの、最終的に自力で推理するには要素が足りなすぎるためミステリとしてはすこしものたりなかったです。 最終的な動機づけのために道中色々と書いてあるのですが、これきっとふくせんにしついんだろうなあがみえみえ。。 なのにおもしろかったです。 Aが正しくないならばCは正しいことになる、みたいな論理学的なミステリでたのしかったですよー。

  • 事実は小説より奇なり

    実話と結び付けたフィクションだが、面白く読んだ。 人民教会事件がもし、このような事だったらという物語だが、絡んでくるフィクションの人物の描写がうまい。 分厚い作品だが、一気に読んでしまった。 実話との融合に成功したミステリーだと思う。 タイトルには当方は二つに重なる意味があると思っている。

  • 推理外れてしまった><

    作者めっちゃ頭いいわあ 天国の桜美林大学中退高野智久にもメールしておきます!

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