作品情報
泣き出す前の静けさの中で、恋の終わりと記憶の痛みが輪郭を持ちはじめる。
『号泣する準備はできていた』は、江國香織の短編集。恋愛の終わり、夫婦や家族の距離、記憶のなかの痛みを、抑制された文体で描き、読者を静かな感情の波へ導く。
レビュー要約
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透明感のある文章と、感情を言い切らずに残す余白が支持されている。静かな作品が多いぶん、強い起伏を求める読者には淡く感じられることもある。
書籍情報
- 出版社
- 新潮社
- 発売日
- 2003-11-19
- ページ数
- 252ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 19.8 x 13.6 x 2 cm
- ISBN-13
- 9784103808060
- ISBN-10
- 4103808063
- 価格
- 1000 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
体も心も満ち足りていた激しい恋に突然訪れた破局、その絶望も乗り越えてゆくよすがを甘美に伝える表題作、等12篇。濃密な江國香織の世界に浸れる待望の短篇集。
レビュー
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読者は号泣する準備はできていない
私はこの作品に理解ができないところがあり、江國香織の研究者が解説などしていないかと安易にAmazonで検索しました。その流れで皆さんレビューを理解の参考にしようと読ませていただきました。 私の「考えの塊のような」をのせます。批判してください。 まず、このような小説においては作者を頼ってはいけない(笑)。作者は何を言いたいかわからないから書くのだから。当然批判するのはお門違い! この作品は間違いなく韻文だから。読者は自分の体調に合わせて読むしかない。 例えば… 結婚しているが子供のいない姉夫婦。 相性抜群だが結婚しない主人公。子育てに忙しいが離婚している妹という設定には性と生活に対する読み解けない靄がかかっている。 号泣する準備ができるほどの余裕があるという戸惑い。 時々、世界を神のように感じてしまう小説家の病。言葉を駆使する生活が自身を世界から切り取っていく孤独など。 作品は作者がこの世に放った瞬間から読者のものになる、読者は作者の思いを説明する義務がある。 レビューをみていると私も含めて読者の怠慢を感じる。決して作者に頼ってはいけない。 まだ、読者は号泣する準備さえできていないのだから。
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重しで抑えられて涙が出なかった
「ほかの女と寝てしまった、と隆が私に謝った」 「泣くべきだったのかもしれない」と私は思った。 それなのに「知ってるわ」と答えた。 知っているじゃない。 泣きたかっただろう。 ただ重しで抑えられて、涙が出なかっただけだ。 この重しが、強さなのか。 寂しい苦しさを味わうものなのか。
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タイトルいいね
amazon商品紹介より以下。 私はたぶん泣きだすべきだったのだ。 身も心もみちたりていた恋が終わり、淋しさのあまりねじ切れてしまいそうだったのだから――。 濃密な恋がそこなわれていく悲しみを描く表題作のほか、17歳のほろ苦い初デートの思い出を綴った「じゃこじゃこのビスケット」など全12篇。 号泣するほどの悲しみが不意におとずれても、きっと大丈夫、切り抜けられる……。 そう囁いてくれる直木賞受賞短篇集。 * これは非常に難しい。 後書きに書かれた解釈が上手い、「お菓子の詰め合わせ」というより「ひと袋のドロップ」。 甘いお菓子が詰まっているのではなくて、小手先だけの安っぽいようなキラキラとした味違いのドロップが袋に詰まったような……うまく言えないけど何か分かる。 賞は取ったけれど短編集という事から、まとまって意味があるのかと思考しながら、だらだらと印象にも残りにくい内容ながら読んでいった。 結局、後書きを読むまでハテな?だったが。 雰囲気と、想像力が要るのだと分かった。 もし長年と生きて熟練した女性なら、同感を得られる事も易しいんだろうな。 それ以外にはきっと読むのが厳しい。 私には頭では分かっても、読むと退屈してしまうから、まだまだ先の話だな。
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号泣する準備はできていたはずなのに
短篇集『号泣する準備はできていた』(江國香織著、新潮文庫)に収められている『号泣する準備はできていた』は、大好きな男に、朝、電話口で、木がなくて電飾だけのクリスマスツリーを私と買う夢をみたと告げられた「私」の物語です。 「隆志が仕事を辞め、他の女と関係を持ち、アパートを出て行ってから半年になる」。 号泣する準備はできていたと強がりを言うが、別の男と体を重ねた後、隆志に会いたくて堪らなくなってほとんど泣きだしそうになる私なのです。 恋する女性の精神的・身体的状態とはいかなるものか、勉強になりました。
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少し難しい?想像力必要!
短編小説なんですが、少し難しいのもあり、自分の想像力が必要な結末もありました。読めば読むほど良いんだと思います。
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涙は出ない
良かったけど泣きはしなかった
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本当に行きたい場所には誰も行けない
自分の思い通りに生きている人なんて この世の中にいったい幾人いるのでしょうか? 12の短編に登場する主人公(全て女性)は、①思い通りではないけれど思い通りだと思うことにしている人、か②自分の思い通りには生きられない人か、あるいは③自分の行きたい方向とは真逆の方向にどうしても行ってしまう人、のいずれかです。つまり、要するに、普通の人ということです。 どの作品も女性の視点から書かれていて男性側の心理描写はありませんが、主人公の姿を通してその恋人や夫である男性の人となりも浮かび上がってきます。 また文章そのものが機知に富んでいて素晴らしい。はっとするような新鮮な表現が目白押しでした。
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読みやすい
江國香織さんの本は初めて読みました。その文体に惹かれて購入したが作風が自身の好きな物とは違うと思いました。が、短編集なので、一応は読みきりました。中古で購入したが本の状態は綺麗で感動しました。