日本の文学賞

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夜のピクニック

吉川英治文学新人賞

夜のピクニック

恩田陸

高校の歩行祭を舞台に、夜を徹して歩く生徒たちの秘密や距離が少しずつほどけていく青春小説。特別な事件よりも、歩き続ける時間の中で変わる心の輪郭を鮮やかに描きます。

青春学校歩行祭友情

作品情報

夜のピクニックは、恩田陸の作品世界を端的に伝える一作です。

高校の歩行祭を舞台に、夜を徹して歩く生徒たちの秘密や距離が少しずつほどけていく青春小説。特別な事件よりも、歩き続ける時間の中で変わる心の輪郭を鮮やかに描きます。

書籍情報

出版社
新潮社
発売日
2004-07-31
ページ数
352ページ
言語
日本語
サイズ
14.3 x 2.5 x 19.8 cm
ISBN-13
9784103971054
ISBN-10
4103971053
価格
1980 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、とあたしは思う。 夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。 三年間わだかまっていた想いを清算すべく、あたしは一つの賭けを胸に秘め、当日を迎えた。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。 気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る――。ノスタルジーの魔術師が贈る、永遠普遍の青春小説。

レビュー

  • 久しぶりに読んでみたら

    60歳も過ぎたおっさんが、何気に再び読んでみた。高校時代の青春が、羨ましく感じられ、ほっこりしてしまう。いいなー。高校生とかには、是非読んでもらいたいな。

  • 体験したい

    すごい行事だ。私も高校生に戻って体験してみたい。素の自分をみつけられそう。

  • 素敵な青春小説やなあ。途中からは、はらはらどきどきしながらの一気読み。終盤はもう、目頭うるうる状態で頁めくってました。

    随分久しぶりの再読になるのですが、やはりこの小説は素晴らしい。還暦過ぎたおっさんには高校時代の懐かしさがよみがえってくる、そして胸がじんわり熱くなる、とても良い読書タイムを味わうことのできた一冊でした。 話の序盤に、こんな文章があります。 《みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。 どうして、それだけのことが、こんなに特別なんだろうね。 杏奈(あんな)の声が、今も耳に残る。》 新潮文庫 p.31 この文章を通奏低音のように潜ませながら、終盤へと向かっていくこの小説は、スリリングでもありノスタルジックでもあり、とにかく読みごたえ抜群でありました。 甲田貴子(こうだ たかこ)、西脇融(にしわき とおる)、二人の主役のキャラクターも魅力的でしたが、遊佐美和子(ゆさ みわこ)、戸田忍(とだ しのぶ)を始め、主役を囲む友人たちのキャラも良くて、親しみを感じましたね。 それと、話の中に『ナルニア国ものがたり』という本の名前が出てきて、登場人物のひとりがこの別世界ファンタジーのシリーズを指して、《なんでこの本をもっと昔、小学校の時に読んでおかなかったんだろうって、ものすごく後悔した。せめて中学生でもいい。十代の入口で読んでおくべきだった。》p.188 と語るところは、このシリーズにかけがえのない思い出と愛着を持つ私にとって、特に嬉しく感じる箇所でありました。

  • 成長

    多感な時期の繊細で、不安定で、純粋で、き真面目で、、、そういった心境をうまく表現しており、こっちまで甘酸っぱい気持ちになった。 学生時代にはわからなかった振り返ったら意味があったことも、振り返る前に気づくことが出来れば、きっと世界はさらに明るい。 久々にあの懐かしい道を歩きたくなった。

  • 20~30代にこそ読んでほしい青春小説

    ただキャラクターたちの掛け合いが上手いだけでなく、そこに淡々としたイベント一つを絡めて膨らませることで、こんなにも青春を描けるのは非常にすごい。 正直「歩くだけかよ」という先入観で訝しげに読んだ私だ。 だが読んでいるうちにそんな邪推はどこへやら。融と貴子のすこし複雑な関係がいっそう読む人の意識をつかんで離さない。じっさい『夜のピクニック』は非常に読みやすく、不快な気分になることもない。 青春時代が過ぎた大人にこそ読んでほしい作品で、学生時代の苦楽や友との時間がいまの自分を作ったのだと思いを馳せられるだろう。 夜中に誰かと一緒に歩いて、ふっと思ったことを口にしたい。そんな気持ちになれる名作でした。

  • 学校行事ならではの心の動きや友人との会話が繊細に描かれていた

    私も高校時代40kmハイクという行事があり、勝手に親近感を持って読んでしまった。明るい未来が想像できた。

  • 青春

    自分にも微かに記憶に残っているような…青春を感じる作品でした。とても素敵でした。

  • あたたかい夜を

    今更ですが読みました 私は本が好きですが、レビューなどはめったに書きません しかし、どうして一体何故か一つここに書き留めておきたいと思ったので書きます 物語は80キロの道のりを歩く高校生活最後のイベントである歩行祭 それだけを聞くと、地味で華やかさに欠けるように思えます しかし、昼間に時間を共有することが99%の学生たちにとっての一夜は特別なんですね、経験したことのないイベントなのに妙に親近感があって、懐かしいのはこのお話を包んでいる夜という必ずきては必ず去っていく時間の深さや不安さ、その先の大らかさによるものかと感じました たった一夜の出来事 長くて、辛くて足が痛いのに 過ぎ去ると懐かしく、一分一秒が連続していたなんて思えない大切な思い出 暖かい夜です 肯定的で懐かしい夜です 一つの夜が学生らの気持ち、抱える問題、友情、すれ違いをノスタルジックに仕上げ、見守っていました 大人になると夜を意識することもなくなります 夜が明けて日が昇ったら仕事の時間になるただの時間稼ぎのような色も感情もない無味乾燥な時間 そうじゃないんですね 誰かと語り合っても良い 言えなかったことを言ってみようとする一夜でもいい 泣いて寂しくて暗いということの恐ろしさを知る夜があってもいいですね ですが、最後にはあたたかい夜を実感してほしい 夜は味方じゃないでしょうか 良い夜になりました ありがとうございました。

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